(巻二十三)蒲団着てねたるすがたや東山(服部嵐雪)

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(巻二十三)蒲団着てねたるすがたや東山(服部嵐雪)

9月8日日曜日

台風15号がやって来るというので、火曜日までの食品を仕入れに午前中に生協へ出かけました。
店内には風雨のなか買い物に来られないご同輩が見受けられました。こういう日曜日の買い物は爺さんたちの仕事のようである。そんな中に手押し車に寄り掛かるようにしてやっとのことで買い物をしている老女もいて、初老の女性店員が取れない棚の商品を取ってあげたり、玉蜀黍の皮を剥いてあげたり、胡瓜を小袋に入れてあげたりと手伝っていた。
健康年齢とか自立とか考えさせられる台風の来る日の誕生日でございますよ。

野に遊びたるだけのこと誕生日(大橋敦子)

昼頃から空模様が変わった。そんなところへ令和三年まで有効な新しい国民健康保険証(カード)が届いた。二年後は古稀でありますが、色々な事を考量に入れれば、このカード有効期限内にできれば消えるが如く片付いてしまいたいとも思うが、「一度死んでしまうと戻れないなあ」と思うところに未練がある。

秋の暮生き足りしとも足らずとも(稲垣長)

止まることばかり考え風車(後藤比奈夫)

地球

顔本友達の多くの方からメッセージをいただく。

テレビ

明日の朝は無理するなとのお達しが出ました。あたしゃお休みですが。

無理せずに登れと山の笑ひけり(林紀夫)

本

尾瀬沼の四季 - 平野長蔵」岩波文庫 日本近代随筆選2 から

を読んだ。たまにはこういう文章もよろしい。

尾瀬沼は海抜五千四百九拾尺、福島県群馬県とに亘[わた]り、東は栃木県に峰を連ね、北西は新潟県及び利根水源に接している。今日も尚お三十年前と同じく少しも俗化せず、真に自然の仙境である。
冬季は降雪甚[はなはだ]しく、眼前咫尺[しせき]を弁せず、日光を見ざること五日以上に至ることも珍らしからず、従って寒気甚しく、寒暖計は水銀柱が萎縮して下部のガラス球の中にその姿を没してしまうという有様である。針葉樹にありては積雪二尺以上に及び、枝も幹も見えず、闊葉樹[かつようじゅ]でも樹枝に一尺からの雪が積る。一度烈風が襲来すると、雪は吹き捲られて煙の如く渦を巻いて昇騰し、面を向くべき方もなく、唯だその猛威に慴伏[しようふく]する許[ばか]りである。夫[それ]が晴天の日となれば、連山の針葉樹を包む白雪は日光
に輝いて、美観壮観譬[たと]うるに言葉もない。 》