(巻二十三)住みにくき世は変はらじや漱石忌(辻雅宏)
9月24日火曜日
朝の車中で句帳を開き、
目を閉じて明日刈る稲の声を聞く(西やすのり)
はいい句だなあ、と改めて思う。
先週休眠口座を解約したが、その銀行の支店から電話が掛かってきた。
解約するにあたり残額全額をATMで引き出したのだが、このときに札は全部封筒にしっかりとしまったのだが小金に目が眩んで二百五十五円の硬貨を取り忘れた。
その二百五十五円の処理について、つまり銀行も困るので取りに来てくださいという丁寧な電話でございまして、大変恐縮致しました。
芋売は銭にしてから月見かな(横井也有)
新橋の機関車広場で古本市が始まったので昼休みを弱冠延長してのぞきに行った。
文庫も品薄でございます。買いたい文庫に出逢えないものですからどうしてもうろうろする時間が長くなり一時間も費やしてしまった。
狙いは随筆アンソロジーなのですが、発見に至らず。坊主もしゃくなので、
「死言状 - 山田風太郎」(角川文庫)
を買いました。二、三編はコチコチしたくなりそうです。
遺言のように砂吐く浅蜊かな(佐藤洋子)
FM葛飾で楽しみにしている鉄ちゃん番組を拝聴しました。整備新幹線の後編で北海道新幹線と九州新幹線のお話です。
九州新幹線の長崎行きはできても赤字になりそうで、できても負担ばかりのデメリットばかりの佐賀県がソッポ向いていて、環境アセスメント予算は凍結されてお先真っ暗とのお話でした。新幹線に政治はつきものですが、鉄ちゃん番組でこのようなお話をうかがえるとは思ってませんでした。鉄ちゃんの奥は深い!
「「酒」徳 - 出久根達郎」文春文庫 朝茶と一冊 から
を読みました。
編集長が佐々木久子さんの雑誌「酒」に文章が掲載されるということは一つのステータスだったようですね。
その雑誌「酒」に掲載された酒随筆から49篇を収録したのが中公文庫の『私の酒』でして、この文庫からは何作もコチコチしてご紹介しております。
残念ながら出久根氏の作品はこの49篇には入っておりません。