(巻二十三)日曜はすぐ昼となる豆の飯(角光男)

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(巻二十三)日曜はすぐ昼となる豆の飯(角光男)

11月11日月曜日

今日は天気が優れない。朝まで雨で、その後も雨の落ちて来そうな曇り空であります。
まあ、天気のことなんぞで日記を始める日は何事もなく、何も思わぬ一日だったと云うことでこれは実にめでたいことであります。
特に心が空の状態を常態にしないといけませんな。

無常迅速生死重大と萩咲けり(高澤良一)

そして、昼食となりました。その席で成人女性が金曜日に聴いて録音しておいたNHKラジオ第一放送高橋源一郎氏の番組の話を始めました。
この番組には推薦図書コーナーがあるそうで、先週は『お寺の掲示
 江田智昭』が紹介されたそうです。あたしが興味を示しますとテープを巻き戻し、聴かせてくれました。
宗教活動の中には掲示伝道というのがあるそうで、寺社教会には確かにそのような掲示板がありますな。
『お寺の掲示
 江田智昭』はそのような全国津々浦々にある仏教寺院の掲示板に掲げられたお言葉から面白くかつ意味深長な作品を集めたもののようです。
放送の中で紹介された作品では『終活と成仏とは無関係です』というのに頷かされました。
傑作は『のぞみはありませんが、ひかりはあります』でした。これは新幹線の駅員さんの説明を河合隼雄氏が名言と認識し、文章に留めたものを、これを読んだあるお寺がこれを掲示したのだそうだな。
不治の病の忌の際に聞く言葉のようだなあ~。

神仏に許され生きた六十年残る寿命を鬼は占う(石井英之)

午後となり、天気が持ち直したので散歩に出かけた。
今日は第四のコースを開拓した。
亀有図書館の三叉路を曳舟川親水公園方向に進み、親水公園を横切り、西亀有に入り、都立農産高校を経由して下千葉公園に行ってみた。
農産高校には園芸科もあるくらいだから正門には綺麗な花壇があった。
この高校には定時制もあるようで“やる気のある生徒求む”となっている。今の定時制は勤労学生が学ぶというよりは、いろいろとあって馴染めない生徒が来るのだろう。

それぞれの仕事の匂ふ夜学生(天野明正)

千葉公園は自転車や足こぎゴーカートで遊べる交通公園と小動物の公園とがあり、ポニー(小馬)に乗れるようだ。ただ今日は小動物公園はお休みであった。
公園の奥にはよく整備されている、新橋駅前広場の機関車より立派な機関車が鎮座している。

子兎の忘れたような手袋を拾ふ風花舞ひし公園(瀧上裕幸)

何れ、毎日このようにお散歩だけが楽しみと云う日々が来よう。その日のためにお散歩コースを開拓しておかなくては!

被害妄想者そこらを散歩冬の蝶(山口青頓)

本

「いい気な「おせち」を叱る - 東海林さだお」文春文庫 タコの丸かじり から

《おせちはこのところ、少しいい気になっているのではないか。
この正月、おせち料理とつきあって、なにかこう釈然としないもの、腑におちないものを感じた方々も多かったのではないだろうか。
近ごろ、おせちに疑問が多いとお嘆きの諸兄に、この辛口の一文を捧げたいと思う。
おせちは、伝統とか、儀式とか、由来とか、そういうものの上にアグラをかいていい気になっているような気がする。
四段重ねで十二万円のおせち料理さえあるという。
おせちは明らかに時代とズレてきているようだ。》

で始まっています。

我が家では田作り、紅白膾、栗きんとんは作る。人参、椎茸、牛蒡、蒟蒻、里芋、昆布の煮物は作る。
蒲鉾は雑煮に入れるものとそれよりは高いおせち用蒲鉾を買う。昆布巻きも買うし黒豆も買います。
これらは、大晦日の夕食と元日の夕食で殆ど食べてしまう程度の量しか作りません。
あたしはおせちよりも雑煮が好きですね。鶏の雑煮ですよ。
以前住んでいたところでは、お米屋さんからお米を買って配達してもらっていましたから、お餅もお米屋さんから届けてもらっていました。
こちらに来てからはお米もスーパーですから、お餅もスーパーの“サトウ”ですよ。まあ、こだわらないということは人生を貧しくするかもしれませんが、その分人生を気楽なものにさせますな!
なにごともお気楽が一番!