(巻二十三)この先は隠岐あるのみぞ鳥帰る(中村襄介)

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11月14日木曜日


地球飛んでいくお金

URの団地に住み始めて二年半が過ぎた。家賃は5年間固定契約なのだか半分以上過ぎた。まだ早いのかもしれないが家賃の相場が気になり始めた。
そこでURの広告が入るようにして見ているが、同じ団地の同様な間取りの募集は出ていない。都内場末の団地で出ている物件を見ている限りでは顕著な値上がりはないようです。

衣食足り団地布団の満艦飾(高澤良一)

値上がりすれば、スペースを圧縮(狭いところ古いところに転居)して家賃を維持だなあ。
住んでいる棟にはあたしたちより高齢の方々も多いが、家賃の急上昇は死活問題ではなかろうか?わたしたちだって二人の年金の範囲での生活が基本です。

売れさうな話しに縮む鮑かな(松本幸子)

本

「犠牲と変身-ストリップ・ティーズの哲学 - 澁澤龍彦」中公文庫 少女コレクション序説

を読んでみました。『欲望をのばす欲望 - 山崎正和』を昨日ご紹介しましたが、ストリップ・ティーズでもそこのところが鍵なのでございましょう。この線に沿えばわが国で一般的なポルノ映画・ビデオにおける暈しやモザイクもその意味が深長になって参りますなあ。併せて開高健氏の『解禁する』も読み返してみたいと思います。

《 ただ、ストリップが一種の儀式であり、ストリップの演技において性愛と犠牲とのアナロジーが実現されるという、彼女の意見が真実であるとしても、両者のあいだに横たわる重大な違いは、これを正しく認めておくべきだろうと思う。それは何かといえば、ストリップにおいては、性的欲望も犠牲も最後まで貫徹されず、中途で挫折するということである。観念についに肉の交流を実現しないのである。今日の日本各地に見られるような、いわゆる「特出し」というストリップが邪道であって、本来のストリップが、完全な裸体を見せるかと思われる一瞬、ぱっと舞台のライトを消して、演技者の姿を闇のなかに没せしめてしまうといったような形式のものであることは、わざわざお断りするまでもあるまい。正統的なストリップは、そうした意味で、永遠に目的に到達し得ないエロティシズムの絶望的な性格を、忠実になぞっているのである。
ストリップ・ティーズの「ティーズ」とは、「悩ます、じらす」といったほどの意味であるが、たしかに、ある面から見れば、ストリップは欲求不満の状態をつくり出す見世物である、といえるかもしれない。もっとも、そういう面から眺めれば、映画やヌード写真をふくめた、あらゆる視覚的なエロティシズムの媒体が、大衆のフラストレーションの根拠であるといえなくもなかろう。》

秋の夜を忍んで日劇ストリップ(高澤良一)