(巻二十四)神のみぞ知ることの多すぎる春(稲畑廣太郎)

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1月21日火曜日

ブックマーク
 
神のみぞ知ることの多すぎる春(稲畑廣太郎)

この句も好きな句ですが、分かる、知るということは体力がいることだと養老孟司氏が『自殺装置』で書いていらっしゃる。その通りなのでしょう。死期を知らされれば、水野肇氏が『キュープラー・ロスの五段階』で紹介されていた死を受け入れる五段階の苦痛を経ることになるのでしょう。

死にぎはの恍惚おもふ冬籠(森澄雄)

とじ傘

今日は水道施設の点検で断水の怖れがあるらしい。万事最悪を想定する細君は何処かに避難していようと言う。特にトイレの使用に神経質で「外でしましょう!」と決断した。細君はちょうど病院へ結果を聞きに行く日なので「そっちで済ませるわ。おじいさんも何処かに行ってしなさい」ということで点検が終わる四時くらいまで“お解き放し”になった。

洋式の水を流して明易し(福本弘明)

そこで、神保町に出掛けてみた。籠ってしまえばそう簡単には古文庫本漁りも出来ない!
今度はいつ来られるかわからたないので三茶書房から一店づつ一撮して
おいた。
今日はある程度買う気で来たので以下の6冊を仕入れた。

『書物 - 森銑三柴田宵曲岩波文庫

『酒に呑まれた顔 ー 吉田健一ちくま文庫

『赤眼評論 - 椎名誠』文春文庫

『パロディ志願 - 井上ひさし』中公文庫

『夫と妻のための老後設計 - 水野肇』中公文庫

文学じゃないかもしれない症候群 - 高橋源一郎』朝日文芸文庫

である。
そしてこの六冊の他に一冊三茶書房で秘本を見つけて購った。
『発禁図書館-秘密コレクションの公開 - 小野常徳=編』WANIBUNKO
 という一冊である。三百円であったがなかなかの一冊でカバーを写してブログに載せることはちょっとまずいと思われる。よって、「まえがき」をコチコチいたした。

《まえがき

出版物や映像などにおける性の表現には、おのずから制約はあるものの、戦時などは時代の反映として、不必要なまで制限が加えられ、その取り締まりの実態は、いうなれば体制側の伸縮自在の「モノサシ」を持ち、思いのままに計ってきたといっても過言ではない。
『発禁図書館』は昭和四十七年の夏、初版を刷ったが、当時、猥褻を計るその「モノサシ」はやや萎縮気味であったので、その表現も残念ながら原本通りの記載というわけにはいかなかった。読者諸氏の隔靴掻痒[かつかそうよう]の感を抱かせたことはいなめない。が、失われていく貴重な文献を、ともかく、後世に伝えるため梗概[こうがい]と解説に重点をおく構成とした。それから十年余、欧米のこの種の制限解除の影響をうけ、昨今のわが国では例の「モノサシ」の目盛りの間隔が少しずつ拡がりはじめ、往年に較べ自由が与えられつつあるので、今回の文庫本に衣替えを契機に、現時点の「モノサシ」に合わせた表現の改訂を試みることにした。
いずれかの日に、その筋は「モノサシ」の廃棄に踏みきり、陽の目をみなかった原本類が、そっくり掲載できることを祈念してやまない。
小野常徳[おのつねのり]》

まえがきにあるように梗概と解説であるが、それでも、『四畳半襖の下張』などのさわりを覗けることはありがたい。

話は変わるが、“不便はしたが”水道施設の点検は無事終了したようで濁り水など一切の“不便”は生じませんでした。

ヘッドホン

BBC Radio 4
CrowdScience
What’s the best way to breathe?
https://www.bbc.co.uk/programmes/w3csz1t2
 
(After 23 minutes 30 seconds from the beginning)
autonomic nerve system=自律神経系
So slow patterns of breathing like the ones often used in Yoga can activate the calming branch of our autonomic nerve system. And that’s a kind of amazing because it means that something, we deliberately and consciously, can impact body processes we don’t have direct control over.

呼吸を整えるということの大切さですね。


なかなか聞き取れるところがなくて苦労してますが、別にどうでもいいことです。
金の掛からない暇潰しです。電車のなかで数読(すどく?)に熱中している方々を見かけます。それに限らず何かどうでもいいことに熱中している方々をみとめますが、そちらに頭の渦を持っていった方が楽なんでしょうね。あたしもディクテーションもそれです。

ラジオ

葛飾FMで鉄ちゃん番組を聴いています。ダイヤ改正の話です。ビュー踊り子号の引退が話題となっています。
“お宅”って羨ましいですね。超越されている訳ですから。

 このような一日を過ごせましたことに感謝しております。願わくば死を賜りたい。宍戸さんは86歳だったそうですが、あたしは健康な今のうちに逝きたい。すぐでも全然構いません。