(巻二十五)一生の疲れのどつと籐椅子に(富安風生)

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(巻二十五)一生の疲れのどつと籐椅子に(富安風生)

4月18日土曜日

強雨の一日で部屋に籠っていた。写真は数日前にふと一撮したものです。椿ですか?

頭たれ耐えてをりしが椿落つ(モーレンカンプふゆこ)

(読書)

「図書館員の頃(’79-11) - 阿刀田高」文春文庫 巻頭随筆3 から

《学生時代に肺結核を患い、体に比較的無理のない職場ということで、国立国会図書館の採用試験を受けた。

筆記試験を通過し、面接となり、

「図書館ではどんな仕事をやりたいか」

と尋ねられ、はて、積極的にやってみたい仕事が頭に浮かばない。とたんにわるい悪戯心が首をもたげ、

「館長の仕事なんか、おもしろいと思います」

試験官は苦笑し、

「いきなりは無理だ」

と、言ったように思う。

面接場を出てから“与太が過ぎたかなあ。あの一言で駄目だろうなあ”と反省したが、試験官にはユーモアを解する人が多かったらしく、無事に採用となった。 》

軽い物しか読みたくない。

BBC 6 Minute English

Are bucket lists always a good thing?

https://www.bbc.co.uk/programmes/p089n91s

bucket list”の意味を知らなかったので聴いてみました。

“バケツを蹴る”が首吊りをするという意味だということは知っていましたが、そのバケツに関連して“死ぬまでにやっておきたいこと”のリストだそうだ! 

首吊の枝に適ひし桜かは(星野庄助)

番組の中ではイルカと一緒に泳ぐことなどが挙げられていたが、あたしはといえば餃子を食いたい、海鮮丼が食いたい、担々麺が食いたい、カツカレーが食いたい、などと淋しい食い物の短いリストができるだけだ。

そう、涙を流すほど笑ってみたいとは思う。もう何十年もそういう笑いをしていない。

笑ひ茸食べて笑つてみたきかな(鈴木真砂女)

バケツを蹴って自分で決める強さはないから、病死か事故死しかないなあ。

春愁や死は怖れねと言ひつつも(松永朔風)