(巻二十六)ホスピスや行くかもしれぬ半夏生(柴田節子)

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(巻二十六)ホスピスや行くかもしれぬ半夏生(柴田節子)

9月13日日曜日

散歩:

ハイスクール・コースを歩いた。コースの終盤の住宅街で庭先からはみ出た柿の木に気付いた。よく見ると青い柿がたわわに生っていた。

渋柿の滅法生りし愚かさよ(松本たかし)

本日は三千八百歩で階段二回でした。

朝日俳壇:

日の温み残る西瓜を購へり(野口寿男)

を書き留めた。

御常連の作、

忘れゐし死にゆきあたる秋思かな(稲垣長)

ハンカチで拭くあたたかき泪かな(瀧上裕幸)

を拝読した。

死を忘れることができるほどご健勝ということでお慶び申し上げます。

第一段の第一句は、

誘う声応ふる声や虫の闇(井芹眞一郎)

でした。雌も鳴くのかとネットで調べたら、全くいないわけではないようだ。

「文学作品には虚構が無くてはならない」と確か車谷長吉氏が書いていたと思う。

女知り青蘆原に身を沈む(車谷長吉)

私は俳句の鑑賞も下手ということだ。

ついて来い黙って俺に虫の恋(駄楽)

と駄句を捻った。

抜井諒一氏の「日常に潜む新鮮さ」という評論も掲載されていて、

金魚百屑と書かれて泳ぎをり(中西夕紀)

が紹介されていた。これを書き留めた。

救う気で掬う夜市の屑金魚(西村克彦)

も素晴らしい句だと拝んでおります。

願い事-叶えてください。

朝のブリーフィング、つまり細君から今日の家事予定や買い物などの指示をいただく打合せ、のあと新聞で引用された随筆作品や書物のご案内を頂ける。

今朝は、

随筆は

川端康成伝断片 - 吉行淳之介

書物は

『お寺の掲示板 - 江田智昭』

を教えて頂いた。

川端康成伝断片は吉行淳之介全集第12巻(新潮社)に採録されているらしい。

いずれも図書館で借りられそうなので取敢えずシステムの“お気に入り”に記録した。

「なかなか読みたい随筆に出会えない。」と生意気なことを申しておりましたら、このようなことになったのでございます。

ありがたいことでございます。

細君に負担は掛けたくないので粘らずに逝きたいと願っております。宜しくお願いします。

五月雨や湯に通ひ行く旅役者(川端康成)

が在庫にございました。