(巻二十七)装はれ老馬高ぶる秋祭(富田直治)

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(巻二十七)装はれ老馬高ぶる秋祭(富田直治)

10月14日水曜日

部屋の中を蚊が飛び、細君の頸から少し失敬したようである。デング熱だのマラリアだのという物騒なことにはまだ至っていないが、通年蚊がうるさいということになってくるのかもしれない。

洗濯機の前に飛来した蚊を両の掌でパシッと一発で仕留めた。老いたりと云えど彦左衛門なのか、寒さに弱った蚊なのか。

手心を加えて秋の蚊を打てり(坂本昭代)

鉢植えのミカンにはカメムシが取り付いた。こいつは苦手なので、殺虫剤を浴びせたうえで割り箸で摘まみ、外へ放り投げた。

散歩:

サッカーの強豪らしい修徳のグランドに差し掛かると練習試合をしていた。悲壮感とか根性丸出しとかいう練習には見えない。

邪推かもしれないが、近所の住宅に気兼ねしてだろう一切声を出さずに試合は進んでいた。沈黙でボールを追い、僅かいにキーパーだけが必要最低限の声でディフェンダーに指示を伝えていた。

目配せの指示のあやふし猟はじめ(橋本栄治)

本日は三千七百歩で階段は2回でした。

読書:

「絶対に失敗しない方法 - 土屋賢二」文春文庫 紅茶を注文する方法 から

を今朝ポストしたが、そのとき読み返し、

《よく、「成功したかどうか、幸福かどうかは、死ぬときにならないと分からない」といわれるが、死ぬときになっても全体として成功だったかどうかは分からないだろう。たぶん、死ぬときになったら、成功だったか失敗だったかどちらでもよくなるのではないかと思う。》

にあらためて納得した。その時が来ないと分からないし、御説の通りその時がきても分からないのだろう。

臨終の一と声「ああ」枯世界(池禎章)

願い事-叶えて下さい。黙って参りたい。