(巻三十)これやこの旬のさんまも冷凍魚(石塚友二)

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(巻三十)これやこの旬のさんまも冷凍魚(石塚友二)

9月14日火曜日

8時ころ小さな地震があった。小さな地震でよかった、よかった。台風14号は東に進路を変えるころには低気圧になるそうだ。よかった、よかった。

野分にもなびけば残る芒かな(松井紹巴)

薩摩芋の煮物とゴマ煎餅のお蔭で快便だった。よかった、よかった。

美食より快便うれし老の秋(佐藤其土)

鹿児島大学教育学部付属小学校の算数の授業がテレビで紹介されたらしい。その中で宿題に出された問題が映されたらしい。彼奴がその問題(一撮)を書き取り“呆け防止にやりなさい”と持ってきた。「25の正方形のマスの表に正方形はいくつあるか?」という問題で答えは26ではないという。 迷惑な話である。 お蔭で午前中は苛々したが、何とか解けてよかった、よかった。

円涼し長方形も亦涼し(高野素十)

家事もこなした。風呂場の排水口の掃除、4部屋の掃除、洗濯、と茹で玉子。

秋風や模様の違ふ皿二枚(原石鼎)

午後の散歩は生協までにした。自分のためにはキクマサのパック(180ml)3個、柿ぴー(わさび)、草餅を買い、レジのオバチャンには別にレシートを打ってもらった。

レシートの丸まつてくる晩夏かな(佐々木萌)

本日は二千五百歩で階段は2回でした。今日は蝉の屍と25マスが人生を考えさせてくれた。

願い事-ショート・プログラムで叶えてください。

コワクナイ、コワクナイ。

ミカンに水を遣って、ふと溝を見ると蝉の屍があった。箸で摘まんで地に還したが、確かに軽い。枯れて死んでいったことが実感できる軽さだ。羨ましい。

蝉の屍[し]の鳴き尽くしたる軽さかな(大倉郁子)

「死も遺伝的プログラムの一環 - 日高敏隆」死をめぐる50章 から

《人間が何一つ自分ではできない赤ん坊として生まれてから、生物学的な遺伝的プログラムに沿って大きくなっていき、大人の男か女としてさまざまな人生を歩み、また子どもをつくる。そしてあるとき、この世界から消える。それと同時に世界も消える。

> 「死」がこのように育つことのプログラムの一環であるならば、それはあまり大げさに受け取るべきことではないようにぼくには思われる。》