(巻三十)梟のもの知り顔に夜は更けぬ(涌羅由美)

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(巻三十)梟のもの知り顔に夜は更けぬ(涌羅由美)

9月24日金曜日

寝る前にガバガバと飲んだ訳ではないが、一日[いちじつ]水をよく飲めばトイレが増える。夜中にトイレに起きるはめとなった。この季節ならいいが冬場に夜中トイレに起きていくのは億劫だ。その辺のことを渋沢秀雄が随筆に書いていて、仙ガイ和尚の『老人六歌仙』を引用しつつ、尿瓶を有り難がっている。

《三 「身に添うは 頭巾襟巻 杖目鏡 たんぽ(湯婆)おんじゃく(温石)しゅびん(溲瓶)孫子手(麻姑の手)」頭巾襟巻杖もナイトキャップ、マフラ、ステッキと呼べば、いくらか若返って聞こえる。目鏡はむろん老眼鏡だ。

ところで足の冷える私は、秋の末から湯タンポのご厄介になる。温石は今の懐炉だ。私も寒中には溲瓶を使う。温かい寝床から、急に冷たいトイレへゆくのは、高血圧の人には危険だという。私は高血圧でないから危険は少なかろうが、それでも蒲団からでずに用が足せるのは有りがたい。不精者には溲瓶さまさまである。》

逃げ水や昨夜[きぞ]も厠をさがす夢(久野茂樹)

細君が生協に行き、帰りに花屋さんで何とかリリーと云うユリ科の花を買ってきた(一撮)。若い男の人が新しい店長さんでとても感じのよい人であると評している。細君の活け花の流派は“先入れ先出し流”のようでスズランと芒が残った。

落葉舞ふ流派それぞれ面白し(柳ケ瀬正昭)

午後は昼寝して、夕方散歩。買い物は米2キロとティッシュと麦茶パック。本日は三千八百歩で階段は2回でした。

願い事-分からないうちに叶えて下さい。

自らは打てぬ終止符水中花(卜部黎子)

コワクナイ、コワクナイ。