(巻八)雨女こぞりて雨の梅見かな(河野薫)

来年は捨てる約束更衣(中川幸子)

もう一年雇用を延長すると言ってきた。
値切られたが、敗戦処理に10試合だけに登板した投手のような立場であるから、止もう得まい。

紐解かれ枯野の犬になりたくなし(栄猿丸)

働かなくても、食うに困ることはないが、

五人扶持とりてしだたる柳かな(野坡)

は、やはりゆとりを生んでくれる。

何と言っても定期券は持っていたい。世の中に居てこそネタも拾える。

端居(はしい)して 濁世なかなかおもしろや (阿波野青畝)

NHK俳句9月号を手に入れ、上野からの車中で一回目の鑑賞をした。

次の投稿句を句帳に書き留めました。
雨いるか雨いらぬかと遠い雷(赤澤皆子)
ちぐはぐに着て梅雨寒を凌ぎけり(浜元さざ波)
爪染めて梅雨の無りょう(ぶりょう=漢字)を紛はす(西田鏡子)

多分、御三方とも中年(後期)女性かな?

五十なほ待つ心あり髪洗ふ(大石悦子)

櫂未知子さま、正木ゆう子さま、柴田佐和子さま、岡本眸さま、
の句が貯まってきております。



というありがたい境遇である。