(巻九)湯を落とす小さき渦の寒夜かな(村上鞆彦)

11月22日日曜日

村上春樹氏の雑文集はあいさつ・メッセージを一つのグループにして、「早稲田大学坪内ショウヨウ大賞」挨拶など文学賞受賞の挨拶などを読ませてくれています。

各賞の由来や性格を踏まえて面白く挨拶されている。

私は表彰されたことがないので、挨拶したことはございませんが、

この病院には本当にお世話になったので、本日の退院にあたり、関係各位に対する謝辞を申し上げることにいたしました。


俳人山本健吉夫人で俳人でもある石橋秀野は「短夜の看とり給ふも縁かな」と詠んで、健吉の看護に謝しておりますが、
私がこちらの病院にお世話いただいのも、縁かと存じます。
人間ドックで腎臓系統の異常を指摘され、柏厚生総合病院に駆け込みましたが、結石の音波破砕機器がなく、こちら千葉西総合病院泌尿器科の紹介をいただきました。
予約なしでの来院でしたが、事情を速やかに把握された先生のお手配により、CTを初めとする、検査をその日のうちに済まし、翌々日入院というお計らいをいただきました。
音波破砕では完全に結石を取り除けませんでしたが、1ヶ月を経ずして内視鏡手術を行っていただきました。首尾上々との御所見をいただいており、先生はじめ、手術室看護師、技師の皆様に深く御礼申し上げます。

手術後の治療と看護については、病棟看護師、薬剤師、更には栄養士の皆様の、正に看とりをいただきました。

溌剌とした、看護師の皆様の的確な仕事ぶりはもとより、患者の痛みをいくらかでも緩和しようとする心遣いとお声掛けをいただいたことは、意気消沈気味の私の大きな支えとなりました。
栄養士の方もベッドを周り、希望調査をされるなど患者目線でのお仕事をされており、暖かさを肌で感じたところでございます。
ベッドの整頓、病室清掃、何にも増して毎朝配っていただく蒸タオル、これらの必需品を手配し、介助して下さった、補助者の方々。感謝いたしております。

左尿路も手当ていただかなければならず、また、お世話いただくことになろうかと存じますが、宜しくお願い申し上げます。

患者の心身の看とりに携わられている皆様も、激務のなか、患者が医療関係者に物申すのは分を弁えないことではございますが、お体を大切にお過ごしください。

万緑も人の情も身に染みて(江國滋)

本当にありがとうございました。