(巻十一)ワガハイノカイミヨウモナシススキカナ(高浜虚子)

6月25日土曜日

今日の俳句は、高浜虚子夏目漱石に送った弔電だそうです。亡くなったのは夏目家にいた猫とのことです。

イギリスがEU離脱を決定しました。

マフラーの裏に小さき英国旗(太田うさぎ)


NHK俳句7月号の“太田和彦さんの「俳句的日常」(一)ある句会にて”を読みました。読みましたと書きましたが、読み物とはちょっと違います。
太田さんの句が五句あり、それぞれに太田さんの発句意図と他者の評価が書かれています。
第一句は

紫陽花は女のごとく極楽寺

で、他者の評価は次のとおりです。
“盛りの花を女にたとえるのは安易すぎる。「女のごとく」では見も蓋もないではないか。ご当地極楽寺だけに頼った月並み句の典型”

また、第三句は

姉ちゃんのリンゴ追分北の春

で、他者の評価は次のとおりです。
“「姉ちゃん」はないでしょう。「姉ちゃん」「リンゴ追分」「北の春」と三つ並べるいちばん安い句作法。自分の感じたもの、切実に表現したいものが何もない。歌謡曲番組の司会者がマクラのつかみに使う程度。もっと根本的な精進を願いたい。”

気軽に発句などとはいかないようです。

ちなみに、太田和彦さんの

初雪にひとり出ゆく夜の町(太田和彦)

を巻五で「いいなと思い」書き留めております。