(巻十一)五人扶持とりてしだたる柳かな(志太野坡)

6月26日日曜日

午前は細君と一緒に義母を施設に見舞い、その後アスターで昼食をいただきました。細君は酢豚をメインとしたセット、私はアスター麺と餃子三個をいただきました。

三伏や弱火を知らぬ中華鍋(鷹羽狩行)

外出した日は夕食の支度が大変なので、夕食の弁当をなだ万で調達して帰宅いたしました。他に息子の昼のサンドイッチと夜のおかずで、五人扶持に遠く及ばぬ年金生活直前の夫婦としては一日で一万円近くを遣ってしまうという大変な贅沢をいたしました。

贅沢な街より戻り柿を剥く(花谷和子)

この季節になると、昼寝が体を労ってくれます。特に外出した後の昼寝は元気回復を促進してくれます。
扇風機を回して、座椅子を倒して足を伸ばしてイヤホンをして目を瞑れば高度一万米のJL401ロンドン行きです。

火取虫男の夢は瞑るまで(能村登四郎)

この想像上の贅沢も残念ながら座椅子を小さい物に換えましたのでエコノミークラスのフライトになってしまいました。

はるかまで旅していたり昼寝覚(森澄雄)


角川俳句の7月号を捲り暗い句を書き留めました。

長生きか死に後れしか山椒魚(鷹羽狩行)

暑けれど佳き世ならねど生きようぞ(藤田湘子)

焼きそばのソースが濃くて花火なう(越智友亮)

枝先へ追ひつめてゆく鳥の恋(津川絵理子)

死ぬことを約して生まれ花あかり(鎌田俊)

小遣を少し残して二月果つ(吉倉紳一)

遺言のように砂吐く浅蜊かな(佐藤洋子)

回るほど色を失ふ風車(谷口一好)