(巻十二)ずっしりと水の重さの梨をむく(永六輔)

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10月29日土曜日

角川俳句11月号を捲っている。俳誌には勉強になることが多いし、投稿は楽しみしている。
ところが、句は素晴らしいのに選評がホンマかいなというのがある。今月は今井聖先生か、下請けに出された門人弟子かしらないがこんな調子である。(写真)
入選句は

迎火に裏切りし夫帰る日よ(寺田澄枝)

これでは仏も浮かばれまい。これでは作家も喜べまい。

恋文のようにも読めて手暗がり(池田澄子)


10月24日の朝日俳壇歌壇から:
岡田独甫氏がご退院、長尾幹也氏ご健在の歌を先ずは拝見、書き留めず。

ここからは掛け声なしのランニング朝の部活に苦情来たれば(島巡陽一)

道を選んで頑張ってください。書き留めず。

きっかけがあれば木の実は落ちてくる声をかけても笑いかけても(阿部芳夫)

を書き留めました。

俳句では、今週も大串先生の門人弟子が“国境も税関もなし鳥渡る(東賢三郎)”を入選させていた。
書き留めた句はなし。

角川俳句の佳作から次の句を書き留め、

真贋は知らぬが仏土用干(岩崎美範)

衣食住足りて小犬の糞ひろう(深沢明雄)

四十雀拝観料をとらぬ寺(麻香田みあ)

とどめに入選の

甚平にとどめの駒を打たれけり(中澤昭一)

を書き留めた。