(巻十三)何番の出口を出ても秋の空(加藤かな文)

11月7日月曜日

今朝から長袖の保温下着とタイツを着用した。
軽薄短小を実感する物の一つが冬の下着である。駱駝の股引きの世代ではないが、それでも厚手のズボン下のお世話にはなった。何とかテックという代物はまず温かい。薄いことの効果は着膨れ感がないだけではない。乾きが早いので洗濯が楽だ。

うすものの下もうすもの六本木(小沢信男)

軽くなったのは財布である。小遣いも減ったがSuicaを使うようになり小銭を持たぬようになった。

小遣を少し残して二月果つ(吉倉紳一)

小はレコーダーである。ウォークマンはカセットテープのサイズを下回れず、メカニカルの部分の故障も多々あったが、ICレコーダーは4年になるが壊れないし40時間を超えて保存できる。

物知の蘊蓄を聴く屏風かな(野中亮介)

短くなったものは身の回りの物としては特に無さそうであるが、余命は確実に短くなっている。

行く道の細らばほそれ山ざくら(嬉水)