(巻十三)紫蘇しげるなかを女のはかりごと(桂信子)

11月27日土曜日

窓の結露も金属部分だけで、今朝は少し緩んでくれたようだ。

11月21日の朝日俳壇から:

耳遠くなりし庭師や松手入(松本みゆき)
形よき排泄ありぬ冬近し(中村春男)
色変えぬ松一本の教えかな(山口耕太郎)
鰭酒やすでにひとりの別世界(高橋寛)

を書き留めた。

今度の土曜日は知人の披露宴なので床屋に行った。不祝儀は時々あるが披露宴は六年ぶりのことである。

ひと掃きの枯れ葉摘みけり浮世床(潤)

我輩の行く床屋は駅前にあり、15年ほどになる。洗髪髭剃り付で二千円である。この15年二千円である。QBに行ったこともあったが、今の店に戻った。流行っているようで日曜日の昼過ぎは一時間近く待つが、句帳の読み直しをしているうちに順番がやってきた。
理容師のお兄さんたちも15年たちおじさんたちになった。つまり、どちらかと言えば出入りの多そうな業種なのに十人近い理容師が定着しているのである。そして、未だに店主が誰なのか判らない。リーダーのように仕切っている奴もいない。実態は判らないが、いい感じのコミューンのように見える。