(巻十四)人間は管より成れる日短(川崎展宏)

2月28日火曜日

二月が終わります。

小遣を少し残して二月果つ(吉倉紳一)

で少し残るかと思っていたが、今夜飲み会が入り丁度トントンで二月を締めることとなった。世間並みのお小遣いを頂いているが、どういう訳か懐がいつも寂しいのである。

足るを知るそう言われても青蛙(川辺幸一)


無駄遣いの筆頭は煙草であるが、仕事を辞めて家に籠るようになれば吸わない。もう少しだから、まあいいか。

けぶり艸それだに煙立てかねてなぐさめわぶる窓のつれづれ(橘曙覧)

酒にはそれほど金をかけていない。外で呑むのは神田コーラクだけで週に一度か二度の一回千円である。夜遅くまで呑むことは滅多にないし、今や酒量はコップ二杯までである。

飲めるだけのめたるころのおでんかな(久保田万太郎)

一人酒が好きな飲み方であるから何らかの“会”以外に人と呑むことはない。一人句帳など捲りながら、“万太郎”のこの句はいいが.....などと、賢者たち酌むのがよろしい。生身魂の飲み友達はいない。

介錯を頼む友なし竹移す(田川飛旅子)

“打つ”は一切やらない。ゴルフも腹が立つだけなので止めた。
“買う”は致さない。女性への興味はあるが、ポテンシャルが大分落ちてきているので内側から欲るということが激減してきた。枯れてきたということであり、それでよろしいと思っている。

立ちさうでたたぬ茶柱さくら餅(丸井巴水)

加えて、昔のある一時期にはお金を払うことなくできていたので、あれにお金を払うということに抵抗感がある。(単にケチと言うことである。)

抵抗を感ずる熱さ煖炉あり(後藤夜半)