(巻十四)半袖の若きナースや十二月(えんや)

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4月19日水曜日

フランスからのインターン君が前の机に座った。日本の会社や官庁でもインターン制度を唱っているが、やや長めの職場見学会程度のようだ。こちらのインターン君は結構長い期間滞在して実務もやるようだ。
容貌はドロンでもベルモンドてもない。どちらかと云えばさっぱりとした面持ちで優しさを備えている。似た俳優がちょっと出てこない。歳は24、5くらいか?我が家の息子は油断すると少年の面影が出てしまい年より若く見られるが、インターン君もそのような青年である。

少年の面影眼元遠雲雀(日向野花郷)

昼から資料を閲覧するため外出し、ついでに日比谷図書館で“俳句界”の四月号から

図らずも謀られている万愚節(瀬戸美代子)

死を持ちて生まるる誤算万愚節(立川弘子)

間違ひのもとは近道枯芒(木津和典)

文学の道に岐路あり雪ばんば(中村國司)

を拾った。

ついでに公園を散策したが大噴水の前のチューリップが咲き誇っていた。気温26度ともなると噴水にも存在感が出る。

噴水の穂をはなれゆく水の玉(後藤夜半)

チューリップの方は気温のせいか、お疲れの見える花もあった。見頃は今でしょ!

チューリップ花びら外れかけてをり(波多野爽波)