(巻十五)酒を妻妻を妾の花見かな(其角)

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8月3日木曜日

昨日成田空港域外にある営業所に足を運んだ際に、昼食を近くにある場外馬券・車券・舟券・バイク券投票券売場でいただいた。
椅子のない専ら立ち食いの食堂で味噌ラーメン(500円)を食したが、兎に角塩っぱかった。因みにカレーも500円で定食などあったが値段は抑えられていた。
食後、馬券売場を歩いてみた。全体として倉庫のような空間で、壁にオッズを示す電光掲示板と実況用のスクリーンが取り付けてあり、浜松オートが中継されていた。ほかに自動の発券・払戻機が並んでいて、四面の壁に囲まれたバスケットボールのコートほどの場所に安ピカのベンチが並んでいた。

四面楚歌なり掌の雨蛙(須佐薫子)

そして、そこに居る人々は老人たちで平均は70歳をを超えているとみた。女性は見当たらない。
老人たちの身なりはよろしくない。ヨレヨレのポロシャツに物入れ兼用の釣りベストが多い。大方は野球帽型のキャップを被っている。
この場外投票券売場へ来るには車以外には方法がなさそうなので、爺さんたちも車を転がしてきたのであろう。
爺さんばかりなので話声は殆ど聞こえてこない。一人一人が新聞とオッズ版を見て黙って時を過ごしている。もし、この人数の婆さんがこの空間にいたら、さぞ賑やかことになっているであろう。
風体は貧乏老人だが、中には空港に土地を売って大金を手にした爺さんもいるのかも知れない。有料の特別室への矢印が目に入った。
投票券は一枚100円からであるから、金が無ければないなりに暇は潰せる空間である。その点では図書館と変わらない。

昨今、お台場にカジノだとが山下公園にカジノだとか云っているが、賭場自体は茶碗と賽子があれば成立するし、ITの世であるから博打場そのものにそれほどの値打ちはあるまい。
ラスベガスに範を求めれば、“飲む”、“打つ”、“買う”を揃えて、さらに興行を加えて総合的に遊ばているが、そんなノウハウを騒いでいる行政が持っているはずもない。
となると、ノウハウを持っているブランドに頼るわけだが、ディズニー然り、スタジオ然り、良いとこを持って行かれるだけになって風紀、秩序、治安まで乱れたのでは林ふみこの馬鹿丸出しである。