(巻十八)木がらしや不学者論に負けずけり(日夏?之介)

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4月2日月曜日

新入社員が入って来ました。30人も採用したとのことです。新卒はほとんど女性のようであの黒スーツが土俵入りの如く一列にならんで会議室に入っていきました。
と書きましたが、相撲取りのような女子はおりませんでしたです。

東京のホームは長し新社員(田中とし江)

四月の浜松町駅ホームの小便小僧はランドセルをしょい、桜の小枝を担いでおりました。

返事よきことが何より一年生(井上實)

帰宅し夕食です。
細君が食卓に朝日俳壇とミニコミ紙“定年時代”の定年歌壇を持ってきた。

朝日俳壇からは、

春眠をむさぼる若さ我にあり(鈴木清三)

を羨ましく思いながら書き留めた。今朝も深夜放送族となり、ラジオ深夜便加山雄三さんの“君といつまでも”や森進一さんの“港町ブルース”を録音した。

歌壇の方は細君が
六首の中からこれがよい、と

寒空に浮雲ふたつ寄り添えば亡き夫恋し 不覚の涙(田口希代)

読んだ。
いい歳して愛の告白かと勘違いしたが、要は“あたしゃ、先には逝かないからね!”と云う残存宣言だった。

それはその方がよい。

物差しの違ふあなたと心太(平野みち代)