(巻十八)仲秋や場末映画にカラマゾフ(井上惟一朗)

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4月14日土曜日

今日は泌尿器科での採血、エコー、医師問診とを受けた。

啓蟄やエコーで探る腹の虫(石塚寿子)

エコーの眼鏡美人の検査技士さんを僕は薄目を開けてカーテンで仕切った薄暗いベッドから盗み視た。

若ければ走つた筈が秋時雨(岩藤礼子)

技士さんはハッキリとは勿論云わないが、“これはひどい!”とお見立であったろう。

診断の言葉にごして花をいふ(佐藤斗星)

診察は命を預けてもいいやと思っている土岐先生で、エコーの限りでは症状に変化なしとのことであった。

六月の体内無事の写真かな(斎藤夏風)

採血の結果などは5月の第三週にお話いたたけるとのこと。腎臓が死病となることはほぼ間違いないだろう。長くなく苦しくなければそれはそれでよい。

死病得て爪うつくしき火桶かな(飯田蛇笏)

今日の句!
場末の映画館はモールの中のシネコンになったので、消えてしまったわけではないし、今だった随分と映画の愛好者はいるようだ。

映画館消えたる跡の春の土(今井聖)

なぎら健壱さんが葛飾を綴ったので、僕も思い出した映画館の名前を書いてみます。立石にミリオン座、青砥に京成名画座、亀有にオリオン座、堀切に堀切文映があって洋画を上映していた。文映は一週間毎に一般映画と“エロ映画”を交代で上映していた。

二度終へてまだきほいたつたくまきの尺八すればいよいよ太しき(湯浅真沙子)

そう言えばいつから“エロ映画”や“エロ本”は“ポルノ映画”や“ポルノ雑種”になってしまったのでしょうか?
そしてポルノ映画は僕も時々お世話になっているAV(アダルトビデオ)へと進化し、媒体もネットが主流になったようだ。
写真は京成上野駅から不忍池へ抜ける路地に在る成人向け映画の“オークラ劇場”である(昨年末撮影)。ある意味、文化遺産であるな!


エコー受けるので朝食抜きであった。腹も空いたし昼飯はしっかり食べようと新道の“ときわ”で特ランチといたし一本つけた。
酒を呑みたいとか、何か食いたいとか、したいことややりたいことが出てきたらなるべく充足させてやりたいと思っている。それがなくなったら生ける屍だなあ?

三欲が若さの秘訣です立夏(益田清)