(巻十九)神仏に許され生きた六十年残る寿命を鬼は占う(石井英之)

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7月1日日曜日

*鬼さま、期間はお委せいたしますがポックリでお願いします。期間よりはポックリを優先でお願いします。

麦茶を作ってくれたので朝のお使いから戻り、ゴクゴクと頂いた。
私にとってお水はお薬のようなものですから、夏場は特に摂取に心掛けなくてはなりません。

身の丈の暮し守りて冷麦茶(北川孝子)

午後、角川俳句の七月号を捲りに図書館に行きました。
角川俳句の置かれている書架の前にお一人が佇みそれを捲っております。
月に一度は角川俳句の閲覧に行っていますが、この俳誌が読まれている、若しくは読まれていて定位置にないということはこの一年間で一度もありませんでした。
この暑い中3分も掛けてやって来たのに、もし腰を据えて読み始めたら?そうなったら諦めて蕎麦屋へ廻って一杯やって帰るしかないな。

立ち読みて身に入む一語ありにけり(深川正一郎)

その“御仁”はゆっくりと立読みを続けていましたが、閲覧室に持っていく気配はありませんでした。
私はそばにあった法学教室判例解説を眺めつつ“御仁”の“観察”を続けました。やがて“御仁”が角川俳句を書架に戻しその場をを立ち去ったので急ぎ角川俳句を確保したのでした。

角川俳句を閲覧机で流し読みして以下の句を、何も書き留めずに帰るのももったいないと思い、どうでもいいような句ばかりですが、書き留めました。

夏浅し風のめくりし料理本(津川絵理子)
酢醤油の酢を効かせたる夏初め(伊藤伊那男)
酒酌むや中華屋に食ふ冷奴(押野裕)
老いてゆく東京タワー風信子(永岡ひより)
穏やかに持論を曲げず桜餅(柴田香女)