(巻十九)水着の背白日よりも白き娘よ(粟津松彩子)

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8月5日日曜日

私の部屋にはエアコンはない。寝るときは扇風機だけが頼りだけれど、昨晩から今朝にかけてはよく寝られた。グッタリと消耗したのがよかったのかもしれない。よく寝られたのである程度気合いも回復した。

扇風機うしろ寂しき形して(伊藤広平)

医者にも水分は十分摂取しなさいと言われているので、麦茶とお茶の湯冷ましを飲んでいる。水分に加えて適度な塩分も摂れとニュースなどでは呼び掛けているので、胡麻煎餅で塩分は補っている。

煎餅を天球に見て胡麻の星(松井勉)

煎餅喰ってお茶飲んで健康管理になるのならこんなに結構なことはございません。

飲み干せし水の全部が汗となる(黒田千賀子)

昼前に生協までお使いに出掛けた。ポカリの売れ行きがいいようで大きなペットボトルは欠品になっているらしい。尋ねた客の方も“やっぱりないか。”の反応だったから世の中そう言うことになっているのだろう。
我が家ではそんな贅沢な飲料は摂らない。水道水をろ過して麦茶のパックをぶちこんで一時間半待って麦茶を作っている。賞味期間を一日としているので、ときどき廃棄することがある。“折角作ったのに勿体ない。”と細君は怒るが、体調にも気温にも摂取量は影響されるのでありますよ。

身の丈の暮し守りて冷麦茶(北川孝子)

レジのところに塩飴があったので“ふと”篭に入れた。ついでに豆大福も“ふと”篭に入れた。
ふと入れたものは家計費では面倒みてくれない。帰宅してからそれぞれに1.08を掛けて、それを合計して、それをレシートの総合計から引いて、買い物の請求をするので、“ふと”篭に入れるとあとが面倒である。

レシートの丸まつてくる晩夏かな(佐々木萌)

夕方になっても蝉の声が衰えない。細君があの芭蕉の名句と言って、

やがて死ぬけしきはみえず蝉の声

を言った。
私は蝉の名句として

ぶつかつて蝉はジジイといつたきり(西池冬扇)

を挙げたい。