(巻二十)禁断の実のほしき夜蛇の夢(井上ゆたか)

イメージ 1

イメージ 2

イメージ 3

イメージ 4

イメージ 5

10月18日木曜日

細君は美容室に出掛けて行った。10時半の予約だそうで二三時間かかるそうだ。二時間としても私の床屋な12倍の所要時間である。
昨晩から、毛染めを続けようか総白髪の銀髪に覚悟しようかブツブツ言っていたが、今日は染めてくると言って出掛けて行った。
まだ髪の量はタップリあるので銀髪にしても体裁は調いそうだが、気分的に老け込まれても面倒なので染めて頂く方向で宜しかろう。

私には別のミッションが下った。
結露対策用品、洗濯物用物干しバーガー、来年の卓上型カレンダーを北千住のハンズ他で調達して来いと言う命である。
命に従い、ポスティングを終わった10時半に家を出た。
大ぶんと懐が淋しくなって来たので先ずは駅前のATMで来月分の小遣いを下ろした。死期を悟っていればもう少しうまくつかうのだが、未練があるから渋く下ろした。
北千住までは二駅だが籠っているので電車は新鮮だ。
先ず、ハンズでご所望のアイテムの目星を付けた。
物干し類は概ね当たりがついたが、結露対策用品は店員さんに確認してから買うことにした。卓上型カレンダーは豊富だが、指定品の高橋書店E 154B6又は能率協会C228はない。指定品以外を買って帰ると、気に入らない場合は、買い取りさせられるので迂闊には買えない。
隣のルミネに本屋があるので、そちらにも廻ってみたが、ご所望のアイテムはない。
一応の下調べが終わったので、宿場町の雰囲気が残る(北)千住の町を散策した。
今日は宿場町商店街の方向に歩くことにして西口駅前大通りを右に折れた。
その曲がり角に文具店があり、店先にカレンダーを並べていて、高橋書店の卓上型カレンダーもあったが、 E154B6はなく、E153とE157で何れもB6サイズである。型式もほぼ所望のものに一致するので散策の帰りに買うことにした。
宿場町通りを進むと観光案内所があったので入って、
“古本屋さんはありますかねぇ?”
とうかがった。
中に居たおばさんは一生懸命に考えてくれたが、思い当たらないとのことだった。
左右の路地路地を覗きながら進むと左側に大黒さまの社が見えたので、そこを曲がってみた。
宿場町の名残であろう、小じんまりとしているが渋い社であります。
有楽町駅構内銀座口の大黒さまには御加護をいただきましたので、大黒さまには親しみがございます。お詣りして五十円献納致しました。
一本先の路地まで歩き、宿場道に戻りましたがその路地にはいわゆるビストロタイプの小さな洒落たレストランが何軒も並んでいました。
宿場道を大通り戻りましたが、途中何組かの初老の宿場町探険隊とすれ違いましたので観光地として、また洒落た街として北千住は輝こうとしているのでしょう。
昼飯は“庄屋”がありましたので、そこで海鮮丼をいただき一杯いたした。

(前編了)