(巻二十一)耐えて貯めて昭和一桁霜枯るる(北山寛山)

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1月18日金曜日

今日はお休みの日ですが、業界団体主催の講演会が午後からあり、拝聴しにうかがった。
何しろ時間売りの身の上でござんすからここで二、三時間稼いで年末年始の補填でござんすよ!

用心に用心の蝿冬に入る(小林緑)

何処で昼飯にしようかと考えましたが、家を出てすぐの吉楽が店を開けていたので其処しにして鍋焼きうどんに熱燗を付けました。暖まりますね!

熱燗や期待するから腹も立つ(高橋将夫)

店のテレビでは皇位継承儀式をネタにしたバラエティーをやっておりましたが、パレード用のオープンカーの改造費が八千万だそうです。
あたしゃ今上天皇様を尊敬いたしております。近習の方々の忖度に期待いたします。

「忖度」が通訳できず記者たちが戸惑っているニッポンの闇(島村久夫)

講演会場が神田錦町学士会館でしたから、神保町で古本漁りをしてから向かいました。ですが、三崎町サイドの探索では収穫がありませんでした。古文庫本も資源が枯渇してきたようで“ふと”手に取る本すらないのでございました。
岩波の喫茶で時間調整し2時開演の学士会館へ向かいました。
学士会館と云うと高卒青学夜間部中退の身としては敷居を高く感じますなあ。
学士会館前に「日本野球発祥の地」という記念碑がありましたので一撮致した。

夏草やベースボールの人遠し(正岡子規)

講演は『税関の監視行政』という演題で財務省関税局監視課高橋総括補佐という女性官僚のお話でございました。

聴衆はもとより演者ご自身もつまらない話であることは承知しているようです。一時間で質問らしい質問もなく御開きとなりました。業界としては覚醒剤大麻の押収量とか対テロ対策は関心の外でございますから致し方ござらん!

抜け道の柵守りたる蛇苺(友井正明)



ぴったりとしめた穴だらけの障子である(尾崎放哉)

かは、どっちでもいっか。

学士会館を出て神保町交差点に戻る途中に3時から呑ませる“サケクジラTel0352595577””という店があるのをチェックした。

時間が余ったので交差点から駿河台下にかけての古本屋の捜索を行い、

花柳小説名作選-丸谷才一選-集英社文庫
日本の名匠-海音寺潮五郎-中公文庫
文房具56話-串田孫一ちくま文庫

を頂きました。
その一誠堂さんで無料休息券を呉れましたので東京堂さんの二階の喫茶室をのぞいてみました。なかなか雰囲気(一撮)はよろしいが長居はさせないというような硬い小さな椅子でした。

収穫に満足いたしたが、小川町のコーラクが店を始める五時迄にはまだまだ時間があるので、先ほどチェックした“サケクジラ”に戻ってみました。

酒は銘酒一合八百円で山形の“鯉川”というのを自分でぐい飲みに注いで二杯いただき、つま
みは鰯刺身二百五十円と湯どうふ三百円を頂いた。
いい酒を飲んだのだから勘定の二千五百円は妥当でしょう。神保町に3時から飲めるこんな店があることを知ったことがこれまた収穫でございます。

ふらつくと金はかかりますが面白い収穫もございますな。先は短いのですから、よしといたしましょう。