(巻十三)いかにしてここに入りしかラムネ玉(森川清志)

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12月9日金曜日

関ジャニ村上信五さんとはどのような方かとネットを見た。なかなかの男前であり、ラジオでの話ぶりとちょっと一致しない。
平日の夜は就寝がいつも9時半くらいである。寝床でのラジオが楽しみの一つであるが、暗い話や政治経済社会のラジオ番組を聴けばイライラで快眠に影響が出る。

聞たくも無きこと聞え耳袋(加古宗也)

そこで10時からは文化放送の“レコメン”にしている。ノリさんが月から水で、木曜日は村上信五さんがパーソナリティーである。
村上さんは関西系お笑い芸人のようなテンポよいしゃべくりの上手さがあり、加えて話題の見つけかたにセンスを感じる。先週は風呂のお湯の量をネタに話を転がし、昨晩はアイドルの仕事場での振る舞い方、サポートスタッフとの接し方、助言や気付きの点の引き出し方、そして自惚れへの自戒とNHK文化講演会レベルのお話をいただいた。色々な選択肢を持つ方ですね。

音楽で食べようなんて思うな蚊(岡野泰輔)

帰路、上野駅発車が三分遅れで、これを取り戻せず乗り換えの繋が切れた。
12、3分の待ち時間となり、構内の書店に足を踏み入れてしまった。けばけばしい題名・装丁の文庫が並んでいるなかに「私の酒」という文庫があった。題名からして“昭和”だと感じ書架から引き抜くと予想に違わず、あの雑誌「酒」のエッセイの選り抜き本であった。
本は出逢いである。購入した。そうそうたる文人の気楽な酒エッセイで一編が二三ページと読みやすい。田辺茂一氏の“ぼくの酒”を捲ってみたが、酒癖の悪さを開き直っている。里見とん氏の“飲むか・飲まれるか”は酒、金、女を考証の対象にしてコントロールするかされるかの話をされている。
文章の勉強酒の勉強にはなるだろうが、教材として読むのはやめて昼酒でもしながらつまみとして読むことにしょう。

賢しみに物言ふよりは酒飲みて酔ひ泣きするしまさりたるらし(大伴旅人)