2016-05-01から1ヶ月間の記事一覧

(巻十一)花散るやしみじみ喪主の慣用句(三方元)

5月30日月曜日 待ち受け画面は便利でございます。その日に忘れてはいけないことを思い出させる写真を待ち受け画面にしておくと失念を防げます。 今朝はごみ当番でしたので、待ち受け画面はほうきとちり取りの画面にしておきました。 飲み会があるときは、…

(巻十一)別々に出て新緑の中に会ふ(永井良和)

5月29日日曜日 日曜日は特になしの一日です。悠々自宅となると書くことも減るのだろう。 書かなくてもいいや、読んでいましょう。 独居の厨の椅子に掛けて読む「剣客商売」外は五月雨(江川正治)

(巻十一)東京の少し田舎の草の餠(岸本尚毅)

5月28日土曜日 電気ビル裏のプロントで朝食をいたしますが、この店は喫煙者で繁盛しています。その喫煙者の吸う煙草の様子が変わってきています。煙りが漏れないようなサックを被せて、それに適合した短いスティックを差し込んで吸っています。煙をくゆら…

(巻十一)停車場にけふ用のなき蜻蛉かな(久保田万太郎)

5月27日金曜日 細君から帰りにバナナを二本買ってきなさいとメールがございました。普段、駅前のスーパーでは7時過ぎにはバナナは売り切れになってしまうのでなかなか難しい注文です。 バナナ食ふ女のエゴはゆるすべし(行方克己) 聞くところによれば、バ…

(巻十一)女夫仲いつしか淡し古茶いるる(松本たかし)

5月26日木曜日 角川俳句6月号を1、120円で仕入れました。付録が豪勢で「蛇笏賞のすべてー第50回記念歴代受賞作品抄」です。50人の俳人の50句が載せてあり、受賞者の略歴と現役俳人の小論が添えてあります。 俳句を極めると長生きするのか長生…

(巻十一)さし招く団扇の情にしたがひぬ(後藤夜半)

5月25日水曜日 今日はオフィスビルの震災消防避難訓練があり、暇をしておりますので当然のことながら動員されました。 非常口に緑の男いつも逃げ(田川飛旅子) 中高層30階のビルです。各階の訓練参加者も合わせると500人くらいにはなったでしょう。訓…

(巻十一)地下街にあまた矢印走り梅雨(小嶋洋子)

5月24日火曜日 ズボンの尻ポケットにパン屑を入れた携帯灰皿を準備していつでも雀さんたちに餌をあげられようにしております。 今日も昼休みに巣のある辺りに参りました。一羽二羽といましたので、パン屑を投げてあげましたが反応いたしません。そばに寄…

(巻十一)遣り過す土用鰻といふものも(石塚友二)

5月23日月曜日 それが私の生活にどのように影響するのか解りませんが、4月の貿易収支は黒字だそうです。 統計的人間となりナイター(中村和弘) ネットで“黒字”と“赤字”を含む俳句を探してみました。黒字の句はなく、赤字が三句ございました。やはり俳句と…

(巻十一)湯豆腐の湯気に心の帯がとけ(金原亭馬生)

5月22日日曜日 一昨日は隅田川散歩、昨日の晩は町会の夜回り、(五千歩程度)そして今日も細君と亀有“ニトリ”に見物に参りましたのでプラス要素が重なり、この三日間で五万歩くらい歩きました。 兜町足から枯れていく男(秋尾敏) 疲れはありますが、歩けると…

(巻十一)制服を着崩している青嵐(西山ゆりこ)

5月21日土曜日 隅田川護岸遊歩道 芭蕉庵跡から両国国技館までの間には新大橋と両国橋があり、後で万歩計を見ると一万歩強ほどの距離でした。 新大橋の辺りでも川幅はまだまだ広く、潮の匂いや、海鵜が潜っていく様子が見えました。随分と大型化した水上バ…

(巻十一)秋の暮水のやうなる酒二合(村上鬼城)

5月20日金曜日 芭蕉庵跡へ 今日の午後は半日ズルいたしました。いずれ年金生活者として葛飾の一隅に籠ることになれば定期券もなく、都心部に出てくるのも容易ではなかろうと思いました。そこで、先ずは隅田川ぞいにある俳聖芭蕉の庵跡を訪ねました。 都営…

(巻十一)ハンカチを小さく使ふ人なりけり(櫂未知子)

5月19日木曜日 先ずは訂正、西口マリアさんではなく、西内まりあさんでした。すみません。 容貌は特に印象を強く与えるほどのものではなく、“十代の一番なりたい顔”に選ばれたそうですが、どこにでいるんじゃない?と思いました。 顔で勝負するより頭で勝…

(巻十一)娘には甘き父なりさくらんぼ(成宮紫水)

5月18日水曜日 細君はすでに、不承不承ながらも、10月以降家にいることを了承してくれていますが、よく“夫源病”という病気のことを申します。 ネットで見ますと、危険な男性の10の特徴が載せてありました。どうも危険ではなくなった私は危険な男性の…

(巻十一)愛鳥週間おんな同士のよく喋り(成瀬桜桃子)

5月17日火曜日 昨日の朝、烏がつつきまくったゴミ置場を見てとおりましたが、まだ後片付けをしてありませんでした。(写真) 誰もやらないんですね。片付けることで、不始末の責任を認めることになるとか、今後も片付けの責任を負わされるとかあって簡単に…

(巻十一)新涼の固くしぼりし布巾かな(久米正雄)

5月16日月曜日 通勤に片道一時間半かけています。しかし、職住近接もあまりに近すぎると宜しくないのかもしれません。 一昨日夜に町会の会議があり、九時半ころ歩いて五分の会議場所からもどり、風呂に入って床につきましたが、やや昂っていて寝付けませ…

(巻十一)うららかや長居の客のごとく生き(能村登四郎)

5月15日日曜日 特になしの日曜日でございました。 兎に角、切らないでつづけてみます。 町会の名簿作りをしていますが、ケアレスミスが多く、細君に馬鹿にされはじめました。 パソコンの文字のゆらぎや目借時(久保田かなめ) 朝日俳壇: 春日傘ひそかに杖…

(巻十一)また別の滝にならむと水奔る(三森鉄治)

5月14日土曜日 細君に連れられて柏に行き、開店を待ってビックカメラに入り炊飯器を選びました。五合炊きで三万円超えの機種を買いました。持ち帰ることにしましたが、7キロありましたのでちょっとこたえました。(売り場写真) 高級機種になると十万円で…

(巻十一)開け閉めの門扉のきしむ余寒かな(大橋あきら)

5月13日金曜日 清々しい朝の浜松町駅の階段を二つの膨らみが分かるほどピッタリとしたピンストライプの灰色のスカートが私の前を登って行きました。 嘘つけぬほどぴっちりと白スェーター(清水衣子) 自信をもってのお召し物、感服いたしました! ジーンズ…

(巻十一)音高き空荷の貨車や春寒き(高梨和代)

5月12日木曜日 本日の高梨氏の句を教訓的に解釈すれば、“中身のない奴ほどうるさい。”ということでしょうか?気をつけます。 朝の京浜東北線が停電のために不通となりました。“停電”とは困ったものです。 運び来てしばらく暗き蝋燭にいろ濃きひかり生まれ…

(巻十一)明月の光に見れば我知らぬ寂しき顔の妻でありけり(愛川弘文)

5月11日水曜日 日本土産の代表格になった炊飯器ですが、確かに美味しい御飯が炊けるようになったと思います。現在使用中のお釜は三万円程度の中級品ですが、解凍御飯でも大丈夫なほど上手に炊きあげてくれます。 稲という草の実食ってアジアかな(土屋秀夫…

(巻十一)小鳥来る犬繋がれてをりにけり(稲畑汀子)

5月10日火曜日 朝の上野駅の雑踏のなかで、前の会社でお世話になったSさんから「お元気ですか?」と声をかけられました。すでに忘れられた存在「終わった人」と思っておりましたので、大変嬉しくありがたく思いました。 旅人と我名よばれん初しぐれ(芭蕉…

(巻十一)青梅に眉あつまれる美人哉(蕪村)

5月9日月曜日 朝は機嫌がよくないと解っていながら出掛けに細君のヒステリー発症ボタンを押してしまいました。(反省です。) そもそもの伏線は昨晩寝る前に細君から一言あり、いらっとして床についたところにあるのですが、あの名句を思い出して“穏やかなる…

(巻十一)小糠雨割箸に挿す種袋(原茂美)

5月8日日曜日 月に一度の義母見舞いにホームに参りました。先般の大阪出張で土産に買いました匂い袋を持参いたしました。少々匂いが強いようでしたが手首にはめて好評をいただきました。視覚・聴覚は大変ご不自由のようですが、嗅覚は大丈夫のようです。 …

(巻十一)何もせず坐つてをりて玉の汗(島本よし絵)

5月7日土曜日 ラジオと録り貯めていたNPRを聴きながら、家事で一日をすごしました。 風呂場に二ヶ所、洗面台、台所、洗濯機置場にある排水口の掃除をいたしました。湯垢、水垢、微生物さんたちを削ぎ落としてからブラシで穴詰まり修復して、洗剤できれ…

(巻十一)台風の一号生まるる二月かな(宮原みさを)

5月6日金曜日 昼休みに炒飯とカップヌードルをいただきながら小林克也さんの番組を聴き、小林旭さんの“熱き心に”とスーパーフライの“愛と感謝”を録音しました。スーパーフライとドリカムがなかなか聞き分けられません。 コレクションしたので、録ってある…

(巻十一)海恋し二十一年見ていない泳いでいない釣りしていない(郷隼人)

5月5日木曜日 自由時間をいただきましたので柏まで出てみました。高島屋の和菓子売場の伊勢屋には柏餅をもとめる人の行列ができていました。 大皿に向きを揃えて柏餅(小圷健水) 高島屋の入口では“こどものど自慢大会”が催されていました。(写真)の少女はバ…

(巻十一)いまわれは薔薇の棘と思はれているやいさぎよく身を引くべきや(外塚喬)

5月4日水曜日 毎月三十万歩を目標に歩いて、11月も含めて達成しています。 万歩計すこし怠ける神の留守(高橋青矢) お休みの日はどうしても歩数が伸びませんので、無理に用を作って歩数を稼いでいます。 今日までで四万三千歩ですからまあまあでしょう。 …

(巻十一)枯野の木寄れば桜でありにけり(村上鞆彦)

5月3日火曜日 朝日俳壇から二句書き留めました。 花は葉に肩書捨てし男かな(山下しげ人) 草・蕨・鶯・桜・餠の春(山岡猛) 肩書を捨てたのなら格好いいですよね!多くの場合“喪う”でしょう。 私の場合、業務部次長と言う肩書を喪いました。お役所の外では次…

(巻十)立読抜盗句歌集

鷄頭の十四五本もありぬべし(正岡子規) 薫風や鯉と流るる町歩き(今瀬剛一) 濡れている花野に靴を汚しけり(柴田芙美子) やがてまた雪の降り出す雪見酒(小笠原和男) うつるとも月もおもわずうつすとも水もおもわぬ広沢の池(塚原卜伝、後水尾天皇) あぢさいや涙…

(巻十)梅雨寒や背中合はせの駅の椅子(村上喜代子)

5月2日月曜日 立読抜盗句歌集巻十の最後の句です。明日から巻十一となります。後程巻十を一挙掲載いたします。 巻十には、 春風や凡夫の墓の御影石(岸本尚毅) が入っておりますが、ちょうど同僚の葬儀のころにその順番となってしまいました。そのためこの…