2022-08-01から1ヶ月間の記事一覧

(巻三十四) 亀鳴くや尾を振る犬の処世術(木津和典)

(巻三十四) 亀鳴くや尾を振る犬の処世術(木津和典) 8月30日火曜日 今朝はさすがに薄い掛け布団をたぐり寄せた。今朝は特に家事なし。 可哀想なことをした。ミカンの鉢を棄てた。伸び盛りの枝を切れと何度もいわれて、若葉の色が落ち着くまで伸ばしてあげ…

(巻三十四) 春愁や水に投げたるものの音(前田忍)

(巻三十四) 春愁や水に投げたるものの音(前田忍) 8月29日月曜日 自分用の納豆、ヨーグルト、牛乳を買いに生協に行く。生協の前に郵便局に寄り会社への封筒を出したのだが、20円不足とのことで追加する。郵便局から生協への途中で都住3を通り抜けるとサ…

(巻三十四)尺取の縮む力で進みをり(大東由美子)

(巻三十四)尺取の縮む力で進みをり(大東由美子) 8月28日日曜日 朝から雨。気温は下がっているのだろうが蒸し暑い。洗濯して部屋干しにする。 昼にゴミ出しに外に出たが、外は涼しい。 3時に散歩に出る。都住3、ウエルシア、都住2、白鳥ファミマ、と歩…

「客ぎらい - 谷崎潤一郎」作家と猫

「客ぎらい - 谷崎潤一郎」作家と猫○たしか寺田寅彦の随筆に、猫のしっぽのことを書いたものがあって、猫のああ云うしっぽがあるのは何の用をなすのか分らない、全くあれは無用の長物のように見える、人間の体にあんな邪魔物が附いていないのは仕合せだ、と…

(巻三十四) 永き日や相触れし手は触れしまま(日野草城)

(巻三十四) 永き日や相触れし手は触れしまま(日野草城) 8月27日土曜日 掃除機がけ、毛布干しの後、細君のシルバーパス(バス券)代千円を白鳥のファミマに払いに行く。細君は年千円だが私は半年で二万四千円だろう。まだ歩けるし、半年で二万四千円分は乗ら…

「狂気のなかの正気または『リヤ王』の事 - 加藤周一」日本の名随筆45狂 から

「狂気のなかの正気または『リヤ王』の事 - 加藤周一」日本の名随筆45狂 から『リヤ王』は、一六世紀末一七世紀初の英国の役者シェイクスピア(一五六四-一六一六)の作った名高い芝居の一つである。その話のすじは複雑であるから、その主題(あるいは「メッ…

(巻三十四) 封じ手は黒に任せて秋扇(星野光二)

(巻三十四) 封じ手は黒に任せて秋扇(星野光二) 8月26日金曜日 細君は郵便局経由で生協へ出かけて戻ってきて云うに、郵便局はやっていたとのこと。濃厚接触者の経過観察が終わったのだろう。 顔本の「カメラで散歩」というグループの投稿も楽しんでいて惜し…

「ツキの実在 - 畑正憲」ムツゴロウの大勝負 から

「ツキの実在 - 畑正憲」ムツゴロウの大勝負 からとうとう私は一年近く無人島で暮らしてしまった。その実態については、テレビや雑誌でこと細かに紹介されたかのようであった。ところがどっこい、大望を抱えている私は取材陣の接近をそれほど長期間許可しは…

(巻三十四) 大の字に寝ても小者よ三尺寝(中田水光)

(巻三十四) 大の字に寝ても小者よ三尺寝(中田水光) 8月25日木曜日 25日なので図書館ネットに『角川俳句』と『法学教室』の予約を致す。俳句は三人目で法学は二人目。両誌とも二三冊を購入しているらしいからそれほど待たされることはあるまい。 ついで…

(巻三十四) 江戸川の半分は千葉空に鴨(武田伸一)

(巻三十四) 江戸川の半分は千葉空に鴨(武田伸一) 8月24日水曜日 10時前に生協に買い物に行く。昼の納豆が在庫切れなのだ。納豆はお通じによろしく、食後15分くらいで効いてくる。 美食より快便うれし老の秋(佐藤其土) https://www.bbc.co.uk/programm…

(巻三十四) 言訳のひらきて閉づる秋扇(押田裕美子)

(巻三十四) 言訳のひらきて閉づる秋扇(押田裕美子) 8月23日火曜日 「暖めてくれるのは毛布だけだ。」 「全くだわ。一度干してからしまってくださいよ。」 クリーニング屋の婆さんとそんな言葉を交わし、毛布を引き取って来た。 クリーニング屋さんの筋向か…

(巻三十四) 行く方もいづれ来し方鰯雲(押田裕美子)

(巻三十四) 行く方もいづれ来し方鰯雲(押田裕美子) 8月22日月曜日 7月の末に出した毛布をそろそろ引き取りに行かねばならないのだが、天気がすぐれずなかなか取りにいけない。今日を予定していたが、明日に順延。 気温が30度を超えないので体には優し…

(巻三十四) 知恵を持つヒトとて掛かる蜘蛛の糸(押田裕美子)

(巻三十四) 知恵を持つヒトとて掛かる蜘蛛の糸(押田裕美子) 8月21日日曜日 家事は新聞片付けと拭き掃除。 俳壇を持ってきてくれて、 音速を遅しと思ふ遠花火(高橋靖之) を書き留めた。 「遠花火」では、 指差せば指に乗りたる遠花火(木暮陶句郎) が好きな…

(巻三十四) 満月と花を浮かべて大き闇(飛高隆夫)

(巻三十四) 満月と花を浮かべて大き闇(飛高隆夫) 8月20日土曜日 座椅子に寝そべってAVを観ながらウトウトし、そのまま眠りに落ちてしまい、起きたら5時だった。「青山真希」「楠木沙羅」という女優さんたちと勝手に連体していたが、夢には現れず。 二度終…

「「四法印」の教え - みうらじゅん」マイ仏教 から

「「四法印」の教え - みうらじゅん」マイ仏教 からこれまでお話ししてきたように、私は仏像にグッときたのを「入り口」として、次第に仏教にも興味を持つようになりました。いわゆる「形から入った」わけで、その点では今のフィギュア好きと変わらなかったかも…

(巻三十四) 切手貼るための舌出す春の宵(三成礼子)

(巻三十四) 切手貼るための舌出す春の宵(三成礼子) 8月19日金曜日 ミカンの鉢を見ると秋の若葉が出始めていた。幹2本のうちの1本は枯れてしまったようだが、いま1本はなんとか生きている。 午前3時から6時半くらいまでウトウトする。発熱のためか気…

「『文豪と感染症』解説 ー 岩田健太郎《副題「感染症屋」より、疫病学的見地から》」朝日文庫から

「『文豪と感染症』解説 ー 岩田健太郎《副題「感染症屋」より、疫病学的見地から》」朝日文庫から本を読むのが大好きだ。僕は島根県の田舎の出身だが、運動能力が低く、また不器用だったために少年時代に山遊びや魚釣りなど、腕白な田舎の少年がいかにもや…

(巻三十四) オートバイ内股で締め春満月(正木ゆう子)

(巻三十四) オートバイ内股で締め春満月(正木ゆう子) 8月18日木曜日 雨の中を4回目の接種に参る。雨のためか外来患者も少ない。2回目の副作用がキツかったので解熱鎮痛剤をお願いした。人気のカロナールは勿論品切れだそうで、細君を初め、義妹、テレ友…

(巻三十四) あきらめてゆらりと豆腐桶の中(出口とき子)

(巻三十四) あきらめてゆらりと豆腐桶の中(出口とき子) 8月17日水曜日 ミカンの鉢に水を遣りに行き、側に蝉の骸をみとむ。ビニール袋に入れてゴミ出しのときに持っていくことにした。鳴き切ったいい人生だったのではないかと勝手に思う。いがったね。 蝉…

(巻三十四) 追ひ抜きて振り返りたき白日傘(末永拓男)

(巻三十四) 追ひ抜きて振り返りたき白日傘(末永拓男) 8月16日火曜日 暑い夜でござった。 拭き掃除だけで特段の家事なし。 散歩は銀座へ出掛けて、「寿々喜」さんでざるで一杯。先客が三人居て皆さん高齢者。品書きをみたら煮込みがあったのでいつか煮込み…

(巻三十四) 賽銭の十円ほどのおらが春(松本きよし)

(巻三十四) 賽銭の十円ほどのおらが春(松本きよし) 8月15日月曜日 眼科に出かけた細君から電話が入った。8月1日から有効の新しい高齢者保険証を持ってきてくれとのことだ。失策のカバーは後日のネタになるのでタクシーに乗って悦んでお届け致した。 一…

(巻三十四) 枯蔓となりてこの世につながれる(和田孝子)

(巻三十四) 枯蔓となりてこの世につながれる(和田孝子) 8月14日日曜日 洗濯をした。Tシャツが1枚足りないと探したが、昨日は雨で外出しなかったので1枚少なくてよろしいのだと気付いた。 午後からは夏空となり、洗濯物はよく乾いた。気温は33度まで…

(巻三十四) くすぶりていしが一気に火の落葉(檜紀代)

(巻三十四) くすぶりていしが一気に火の落葉(檜紀代) 8月13日土曜日 エアコン交換作業の半ばで強い雨が降りだした。家電量販店の取り付け屋さんと比べると只で取り換える公団の下請けさんは粗っぽいところがある。只のようだが家賃を払っているのだから只…

「放置違反金納付命令の対象となる「車両の使用者」の意義 - 関西学院大学教授中原茂樹」法学教室2022年5月号

「放置違反金納付命令の対象となる「車両の使用者」の意義 - 関西学院大学教授中原茂樹」法学教室2022年5月号広島高裁岡山支部令和3年7月15日判決■論点レンタカー業者は、放置違反金納付命令の対象となる「車両の使用者」に当たるか。〔参照条文〕道交(以…

(巻三十四)とどめさす一手が欲しや懐手(片山由美子)

(巻三十四)とどめさす一手が欲しや懐手(片山由美子) 8月12日金曜日 台風のコースとエアコン交換が重なったようだが、やる前提でエアコン下のガスファンヒーターを部屋の隅に寄せた。 昼寝して、起きて、3時半ころから散歩に出かけた。明日は台風で出られ…

「謎の句 - 復本一郎」日本の名随筆57謎 から

「謎の句 - 復本一郎」日本の名随筆57謎 から謎というものは、解けると非常に気持ちがいい、仮名草子に『犬枕』という作品があるが、そこでも、「嬉しき物」として、「人知れぬ情」「町買の堀出し」「思ふ方よりの文」「誂物[あつらへもの]能[よく]出来た…

(巻三十四) 職歴はただ一行の木の葉髪(清水みどり)

(巻三十四) 職歴はただ一行の木の葉髪(清水みどり) 8月11日木曜日 3日分の洗濯をして干したが、タオルが1本行方不明になった。洗濯機の底や洗濯篭、風呂場も見たが出て来ない。 昼寝明けに細君が「昨日、私のと一緒に洗っちゃったわ。」と失踪タオルを持…

(巻三十四) 悪口も肴のひとつ濁り酒(高木聡輔)

(巻三十四) 悪口も肴のひとつ濁り酒(高木聡輔) 8月10日水曜日 やや寝苦しい一夜でした。 朝は拭き掃除。昼寝して、散歩した。 図書館で返して借りた。先週は当たりが多かったが、今日借りた本は私の能力では読みこなせない作品だった。『無意味なものと不…

(巻三十四) 辞書まめに引きては忘れ秋の夜(中村雅遊)

(巻三十四) 辞書まめに引きては忘れ秋の夜(中村雅遊) 8月9日火曜日 朝一で細君はエアコン交換のことで設備屋さんなどに電話を掛けまくっているが、交換用のエアコンがまだ届かないとかで、話が進まないようだ。しかし、彼奴のような半ボケからの電話をあし…

(巻三十四) 十薬(じゅうやく)の花をふやして家滅ぶ(高橋咲子)

(巻三十四) 十薬(じゅうやく)の花をふやして家滅ぶ(高橋咲子) 8月8日月曜日 流行り病の予防接種をすることになっているが、副作用の発熱等に備えて解熱剤を買って来いとうるさい。 仕方なく、亀有銀座のウエルシアまで出かけて『アセトアミノフェン』とい…