(巻三十一)農はじめラジオに電池入れ替へて(松倉ゆずる)

(巻三十一)農はじめラジオに電池入れ替へて(松倉ゆずる) 10月19日火曜日 ガス温風機、エアコンの暖房温度を25度にセットして試運転を致す。吾部屋にはどちらもなく、空気は清々しい。 借りてきた『文章読本-向井敏』を読んでいたら、起承転結の章で「…

(巻三十一)がつくりと暇になる日の永さかな(嵐雪)

(巻三十一)がつくりと暇になる日の永さかな(嵐雪) 10月18日月曜日 今日は十三夜で後の月で栗名月だが、曇ってきて見られないだろうと言いながら起こしにきた。(拝めました。) 思はざる山より出し後の月(福田甲子雄) 午後からは曇り空となり、散歩にはト…

(巻三十一)襟巻の紅きをしたり美少年(尾崎紅葉)

(巻三十一)襟巻の紅きをしたり美少年(尾崎紅葉) 10月17日日曜日 しとしとと雨の降っている朝である。雨ながら、洗濯を致す。短パンを洗う。乾いたら来年までしまおう。 うつくしや上から下へ秋の雨(上田信治) 昨日は薬を飲み忘れた。今朝は血圧測定を忘…

「電報譚 - 丸谷才一」文春文庫腹を抱へる から

「電報譚 - 丸谷才一」文春文庫腹を抱へる から昔、電報ていふものがあつた。正確を期して言へば、いまでもあることはある。しかし、電話が普及したせいで、慶弔用にしか使はれなくなつたんですね。慶弔用以外には、大学の入試速報と、それからサラ金の催促…

(巻三十一)なかなかの悪さをしたり源五郎(小島健)

(巻三十一)なかなかの悪さをしたり源五郎(小島健) 10月16日土曜日 朝一で設備屋さんが来てくれた。検分して、大家さんに機能していないと報告するとのこと。その後は大家さんの対応次第だが部品などの調達に日数がかかりそうだと話していた。 午前中に生…

「手焼きせんべい - 林家木久蔵」日本の名随筆別巻68下町から

「手焼きせんべい - 林家木久蔵」日本の名随筆別巻68下町からいまは亡き私の落語の師匠であった林家彦六は、あいさつの折の手みやげというと、必ず炭火焼きの醤油を二度ぬりした塩せんべい、長方形のずしりとした缶入り二十枚詰めというやつを、大事そう…

(巻三十一)月並の句をな恐れそ獺祭忌(だっさいき)(茨木和生)

(巻三十一)月並の句をな恐れそ獺祭忌(だっさいき)(茨木和生) 10月15日金曜日 6時に起こされてウォシュレットの操作盤の電池入れ換えをした。結局電池切れではなくスイッチの不具合らしく修理の手配に入った。彼奴があまりに業者さんにせっつくので不愉…

「狭いわが家は楽しいか(My Blue Heaven) - 柴田元幸」柴田元幸べストエッセイ ちくま文庫

「狭いわが家は楽しいか(My Blue Heaven) - 柴田元幸」柴田元幸べストエッセイ ちくま文庫狭いながらも楽しいわが家愛の灯影[ひかげ]のさすところ恋しい家こそ 私の青空-名訳詞家、堀内敬三訳による、おなじみ『私の青空』の一節。一九二七年にジーン・…

(巻三十一)大暑には頭使はぬコップ拭き(高澤良一)

(巻三十一)大暑には頭使はぬコップ拭き(高澤良一) 10月14日木曜日 今日は鉄道記念日で150周年だと云いながらお越しにきた。 秋雨や線路の多き駅につく(中村草田男) 水洗の件は、使用後にしっかりと確認することで決着を見た。 午後、リハビリ病院の内…

(巻三十一)目論見のはずれて海月浮きにけり(新井保)

(巻三十一)目論見のはずれて海月浮きにけり(新井保) 10月13日水曜日 涼しくなってきた。部屋着をTシャツ短パンから長袖長ズボンに替えた。外は雨だ。 今朝の紛争は水洗だった。どうも工事以来水量が減ったようで時々残留が発生してしまう。水の流し方か…

(巻三十一)はばからず絨毯踏んで値踏みせり(遠山保子)

(巻三十一)はばからず絨毯踏んで値踏みせり(遠山保子) 10月12日火曜日 午後からは天気が崩れるというので買い物と散歩はお昼までに済ませた。 町はいよいよ落葉の季節だ。ハナミズキも桜も見ごろだ。 町落葉何か買はねば淋しくて(岡本眸) 本日は四千百歩…

(巻三十一)いいやうに顎でつかはれ年の暮(西村政弘)

(巻三十一)いいやうに顎でつかはれ年の暮(西村政弘) 10月11日月曜日 夜の血圧測定を忘れがちなので目覚ましをセットした。そんなに真面目にやることではないのだろうが、記録という奴は取り始めてしまうと切りたくないものである。 彼奴がダルいダルいと…

(巻三十一)小説を書きたくなりぬ枯木宿(吉野佳一)

(巻三十一)小説を書きたくなりぬ枯木宿(吉野佳一) 10月10日日曜日 お越しにきたので体調を訊くと平熱に戻ったとのこと。よかった、よかった。 指示により買い物に出かけ、肉、野菜、乳製品とパンを買う。 朝日俳壇から、 小鳥来るパンの焼けたる鐘の音(…

「駅そば - 小林勇」日本の名随筆93駅 から

「駅そば - 小林勇」日本の名随筆93駅 から駅で売っている弁当を駅弁というのだから、駅そばといってもいいのだろうと思う。駅弁は、買って、多くは汽車の中へ持ち込むのだが、そばはプラットホームなどで立っていて急いで食うところが違う。駅でそばを売…

(巻三十一)鰯雲昼のままなる月夜かな(鈴木花簑)

(巻三十一)鰯雲昼のままなる月夜かな(鈴木花簑) 10月9日土曜日 お越しにきたので体調を訊くと熱があると云う。38度近くあったので解熱剤を飲んだそうだ。 その後体温は37度まで下がったらしいが、体温計を3本使った測るものだからバラツキが出て勝手…

「LSDの世界 - 馬場あき子」日本名随筆別巻78毒薬から

「LSDの世界 - 馬場あき子」日本名随筆別巻78毒薬からきくところによると、キリンという動物はたいへん女性的な性格で、好奇心がつよく、その上、きれいなものの魅力にひかれやすいのだという。しかしキリンの好むきれいさとはいったいどんなものなのだろ…

(巻三十一)吊し柿こんな終りもあるかしら(恩田侑布子)

(巻三十一)吊し柿こんな終りもあるかしら(恩田侑布子) 10月8日金曜日 細君のコロナワクチンの2回目接種に同行した。 待合室には老女がいっぱいで昨晩の地震などが話題になっている。目の前の三婆の話には飽きない。話題に社会性があり、意識が的確である…

「私が〈がん〉に罹ったら - 近藤誠」

「私が〈がん〉に罹ったら - 近藤誠」*がんで死ぬのもそう悪くないがんは国民死亡原因の第一位を占め、三人に一人ががんで亡くなっています。治る場合もあるのですから、がんにかかる人はもっと多く、国民の二人に一人程度が、人生いずれかの時点でがんと…

(巻三十一)熟柿皆承知年貢の納め時(高澤良一)

(巻三十一)熟柿皆承知年貢の納め時(高澤良一) 10月7日木曜日 年金関係の通知のミスがあったらしく、ニュースで報道されたらしい。そのことが今朝の細君の話題であった。続いて“いわい・ゆうき”と云う漫才師のエッセイ集がラジオ番組の中で紹介されたらし…

(巻三十一)学友の頃なる夫の書を曝す(山田弘子)

(巻三十一)学友の頃なる夫の書を曝す(山田弘子) 10月6日水曜日 昨晩はFM葛飾の鉄ちゃん番組「きしゃぽっぽ」を 聴きながら就寝。テーマは京阪のダイヤ変更とのこと。関西の鉄道、殊に私鉄については全く土地勘がなく寝屋川だとか枚方だとか言われてもピン…

(巻三十一)洋梨の疵を向こうに向けて置く(池田澄子)

(巻三十一)洋梨の疵を向こうに向けて置く(池田澄子) 10月5日火曜日 昨日の投稿で連続投稿1800日だそうだ。5年弱だな。 区の方から頂いたインフルエンザ予防接種の割引券を持ってリハビリ病院へ行った。午後の3時過ぎだし空いているだろうと楽観的に…

巻三十立読抜盗句歌集

巻三十立読抜盗句歌集 今はよにもとの心の友もなし老いて古枝の秋萩の花 桐一葉ふと好日を怖れけり(豊長みのる) 人に家を買はせて我は年忘れ(芭蕉) 句作りの文語不識や寒の梅(藤田湘子) 秋簾女七つの隠しごと(田中恵子) 手の平に転ろがす定年水割りグラス(鈴…

(巻三十)審判を見上げ少女の夏果てぬ(北山順子)

(巻三十)審判を見上げ少女の夏果てぬ(北山順子) 10月4日月曜日 本日で巻三十は読み切りとなりました。追って一挙掲載いたします。 午前、駅前の泌尿器科へ処方箋を貰いに行き先生に経過報告。しばらくは病院の方へ行くことになりますが、また何かありまし…

(巻三十)逃れきて終のすみかの炬燵かな(長谷川櫂)

(巻三十)逃れきて終のすみかの炬燵かな(長谷川櫂) 10月3日日曜日 穏やかな秋の朝である。暑くもなく寒くもない。まだTシャツに短パンで過ごせる。 午後散歩に出かける。世の中はどうなっているのかと裏道伝いに駅前まで歩いてみた。行き交う人は皆マスク…

随筆筆写控え帳

随筆筆写控え帳 「家のめぐり - 若山牧水」日本の名随筆26肴 から 「老後資金(仮題) - 荻原博子」宝島社刊『60歳からの新・幸福論』から抜書 「食わざるの記 - 結城昌治」日本の名随筆59菜から 「あなたは非常に運がいい......かもしれない - 土屋…

「家のめぐり - 若山牧水」日本の名随筆26肴 から

「家のめぐり - 若山牧水」日本の名随筆26肴 から先づ野蒜[のびる]を取つてたべた。これは此処に越して来た時から見つけておいたもので、丁度季節なので三月の初め掘つてみた。少し過ぎる位ゐ肥えてゐた。元来此処の地所は昨年の春までは桃畑であつた。…

(巻三十)人生寒し風の迅さの捨馬券(竹鼻瑠璃男)

(巻三十)人生寒し風の迅さの捨馬券(竹鼻瑠璃男) 10月2日土曜日 細君がお越しにきて、血圧を測って、パンを焼いてミルクで食べて、薬を飲んだ。薄い血尿が続くが痛みや熱はない。 入院中の衣類の洗濯をした。本日は晴天なりで寝床マットと毛布を干した。 …

「老後資金(仮題) - 荻原博子」宝島社刊『60歳からの新・幸福論』から抜書

「老後資金(仮題) - 荻原博子」宝島社刊『60歳からの新・幸福論』から抜書100万円の投資で70万円得する「繰り上げ返済」老後資金問題の根源にあるのは住居の問題かもしれません。住居は人生における最大の固定費です。持ち家派の人は、マイホームと…

(巻三十)露の世のなほも仮想の世に遊ぶ(近藤七代)

(巻三十)露の世のなほも仮想の世に遊ぶ(近藤七代) 10月1日金曜日 7時ころ部屋から青戸方向を一撮。町の屋根は濡れているが、雨粒はよく見えない。ラウンジに移り国道6号線を見下ろすと樹々が軽く揺れている(一撮)。まだ、町行く人の傘が煽られているよ…

「食わざるの記 - 結城昌治」日本の名随筆59菜から

「食わざるの記 - 結城昌治」日本の名随筆59菜から世間には食通といわれる人が多い。近年の文壇に限っても、吉田健一氏、故檀一雄氏、池波正太郎氏らの名前がすぐに浮かぶが、最近では丸谷才一氏の「食通知つたかぶり」が評判を呼んだ。各氏とも食物の味…