2021-05-01から1ヶ月間の記事一覧

(巻二十九)電脳の反乱近しガマ(漢字)が鳴く(畑山弘)

(巻二十九)電脳の反乱近しガマ(漢字)が鳴く(畑山弘) 5月30日日曜日 朝起きてくると何か一つは体調不良を訴えるが、今朝は便秘を訴えていた。卵サンドを食えば下痢をするし、食わなければ便秘らしい。 美食より快便うれし老の秋(佐藤其土) 午前中は細君の…

(巻二十九)撃たれたる夢に愕く浮寝鳥(高橋悦男)

(巻二十九)撃たれたる夢に愕く浮寝鳥(高橋悦男) 5月29日土曜日 細君は一日に4回A、B、Cの三種類の目薬を点眼しているが、今朝Aの薬を2回点眼してしまったそうだ。そんなミスは織り込み済みなのだろうが、神経質なものだから直ぐに薬局に電話して騒…

「死を予感して(抜書) - 結城昌治」死もまた愉し から

「死を予感して(抜書) - 結城昌治」死もまた愉し から 来し方の見わたすかぎりおぼろかな(結城昌治) 私は夏目漱石の研究家でも何でもありませんが、漱石のなかでは『吾輩は猫である』が一番の傑作だと思っています。最後は、来客が飲み残したビールを、猫が…

(巻二十九)子の無くて一期の不覚ぶだう食ふ(小林博明)

(巻二十九) 子の無くて一期の不覚ぶだう食ふ(小林博明) 5月28日金曜日 午前中は、細君の洗濯の手伝い、飯炊き、昼食の仕度でした。米飯はここのところ夕食だけで、保存食ご飯を買っていたが、そろそろ飯を炊こうということになった。三合炊いて二人で夕昼…

「季語 - 安東次男」中公文庫 芭蕉 から

「季語 - 安東次男」中公文庫 芭蕉 から 薫風という季語がある。風薫る。風の香ともいい、歳時記を開いてみると三夏を通じての季語としている。しかし現代このことばによって連想するのは、初夏の青葉を渡ってくる風で、『広辞苑』にも「初夏の涼しい風がゆ…

(巻二十九)分からん句その儘にして冷やかに(田中吉弘)

(巻二十九)分からん句その儘にして冷やかに(田中吉弘) 5月27日木曜日 小雨が降る中、泌尿器科へ出かけた。先月の採血の結果は、異常なしというか、数値の変動はなしであった。雨天のためか患者は少なく9時半に診察終了。薬局も受付番号3番ですぐに薬を…

(巻二十九)車引き車引つつ過ぎにけり(勝海舟)

(巻二十九)車引き車引つつ過ぎにけり(勝海舟) 5月26日水曜日 午前中は眼科に同行いたした。「手術は成功したが、回復に要する期間には個人差がある。」という答弁に変わったらしい。心配が増えて、苛々増えて、ガミガミが増える。どうか良い結果に終わり…

(巻二十九)酒瓶のどれも半端に桜桃忌(近藤北郷)

(巻二十九)酒瓶のどれも半端に桜桃忌(近藤北郷) 5月25日火曜日 桜桃忌は6月19日だそうです。三郎青虫がサナギになれず亡くなられた。二郎青虫はサナギになり健在だが、生き残れるか、蝶になれるか。 午前中は四部屋の掃除、布団干し、昼食と夕食の下拵…

(巻二十九)ジャンパーを椅子の背に掛け六十五(鈴木鷹夫)

(巻二十九)ジャンパーを椅子の背に掛け六十五(鈴木鷹夫) 5月24日月曜日 午前中は眼科に同行した。本人からすれば苛々するくらいゆっくりとした快復なのだろうが、とにかく堅調に快復しているとのことだ。あとは頂いている目薬を点眼していけばよいらしい…

(巻二十九)葛飾や残る水田の濁り鮒(大竹節二)

(巻二十九)葛飾や残る水田の濁り鮒(大竹節二) 5月23日日曜日 昼食と夕食の準備、洗濯、毛布干しで午前を終わる。一週間ぶりの好天だから、まあいいか。 午後は買い物。午前中立ちっぱなしの動きっぱなしで運動量は十分だ。買い物だけにしたので本日は千歩…

(巻二十九)船魂を抜きたる船や土用あい(御木正禅)

(巻二十九)船魂を抜きたる船や土用あい(御木正禅) 5月22日土曜日 二郎虫サナギとなる(写真右上)。三郎虫は二郎虫の一週間くらい後に孵化したから、まだまだ葉っぱを食うのだろう。葉っぱは残り僅かになったが、三郎はサナギになれるだろうか? 午前中は洗…

「第九章南畝北邙(一部抜書) - 野口武彦」蜀山残雨 から

「第九章南畝北邙(一部抜書) - 野口武彦」蜀山残雨 から それにしても、馬琴はなぜ大田家の問題にそんなに興味を持ったのか。非常に深い個人的な心理的動機があったのである。父親心理である。自分でも息子を持つ馬琴は、つとに文会なとで定吉と同席してい…

(巻二十九)冬ごもり厠の壁に処世訓(中神洋子)

(巻二十九)冬ごもり厠の壁に処世訓(中神洋子) 5月21日金曜日 午前中、細君に同行し眼科に行く。術後二日が経つが細君が期待した早さでは快復していないらしい。その苛々が此方に振られるので困る。お医者さんの話では順調だそうだ。「今はこうだが、次は…

「極楽往生 - 結城昌治」 中学生までに読んでおきたい哲学2-悪のしくみ から

「極楽往生 - 結城昌治」 中学生までに読んでおきたい哲学2-悪のしくみ から おシゲさんとおヒロさんは大の仲よしだった。同じ都営アパートの三階に住み、おシゲさんのほうが三つ年上だが、ふたりとも四歳になる女の子の孫があった。 シゲ七十八歳、ヒロ…

(巻二十九)間髪の言葉もう出ず露の草(渕上千津)

(巻二十九)間髪の言葉もう出ず露の草(渕上千津) 5月20日木曜日 午前中に左目の術後検査で眼科に同行した。経過は良好らしいが、空気が抜けるまでは良く見えないらしい。右目は見えているが、細かい字はまだ読めないらしい。 目に見えし結果が励み草を引く…

(巻二十九)電文のみじかくつよし蕗のたう(田中裕明)

(巻二十九)電文のみじかくつよし蕗のたう(田中裕明) 5月19日水曜日 芋虫二匹は猛烈にミカンの葉を食いまくっていて、写真の有り様となった。葉からの養分がないので実はならない。ミカンは持ちこたえられるだろうか? 午後遅くから細君が左目の手術を受け…

(巻二十九)迷惑をかけまいと呑む風邪ぐすり(岡本眸)

(巻二十九)迷惑をかけまいと呑む風邪ぐすり(岡本眸) 5月18日火曜日 午前中の家事は夕飯の親子丼の下拵え、つまり材料(鶏肉、タマネギ、生椎茸)を切り、煮汁(砂糖大さじ1杯、味醂大さじ1杯、醤油大さじ2杯、出汁150CC)で煮て、卵を落として仕上げ…

(巻二十九)衣更え遠回りして一万歩(佐々木寿万子)

(巻二十九)衣更え遠回りして一万歩(佐々木寿万子) 5月17日月曜日 眼科へお伴いたす。11時ころ強風のなかをタクシーで帰宅し、コンビニのサンドウィッチで昼食と致した。 夕方、雨粒の少し落ちてくるなかを生協へ買い物に行く。鶏むね肉150グラムは明…

(巻二十九)秋の夜を忍んで日劇ストリップ(高澤良一)

(巻二十九)秋の夜を忍んで日劇ストリップ(高澤良一) 5月16日日曜日 視力はまだ元に戻らないらしいが、口は以前にも増して健康で此方は閉口している。 芋虫三郎も青虫に変身した。芋虫二郎はやたらに大きくなり不気味である。ミカンにはまだ葉がだいぶ残っ…

(巻二十九)春の町帯のごとくに坂を垂れ(富安風生)

(巻二十九)春の町帯のごとくに坂を垂れ(富安風生) 5月15日土曜日 生協へ買い物に行く。今日は簡単ながら昼飯と夕飯を作るのである。昼飯はオープンサンドで夕飯は三色ご飯。三色とはスクランブルエッグ、挽き肉のそぼろ、適当な野菜で今日はピーマンを温…

「一日玄米四合の謎 - 松本健一」2001年度版ベストエッセイ集 から

「一日玄米四合の謎 - 松本健一」2001年度版ベストエッセイ集 から 宮沢賢治の「雨ニモマケズ」という人口に膾炙[かいしや]した詩がある。むずかしい語句や暗喩はなく、かなりストレートに、素朴な人間像をうたいあげているので、教科書などにもよく…

(巻二十九)自らは打てぬ終止符水中花(卜部黎子)

(巻二十九)自らは打てぬ終止符水中花(卜部黎子) 5月14日金曜日 今日も術後の治療で眼科へお伴いたす。経過良好のようで手短に終わりバスで帰宅。すぐに生協へ買い物に出掛けて果物、乳製品ほかを買う。買い物が午前中に片付いてよかった、よかった。 生協…

「眠りは生の一形式 - 養老孟司」ちくま学芸文庫 唯脳論 から

「眠りは生の一形式 - 養老孟司」ちくま学芸文庫 唯脳論 から 意識のあるなしを論じるときに、普通の人なら睡眠はとうかとすぐ考えるであろう。人間が意識という語を持ったときから、睡眠がいわば「無意識」の状態であることは、おそらく気づかれていたに違…

(巻二十九)道楽を許さぬ家訓かまど猫(市川英一)

(巻二十九)道楽を許さぬ家訓かまど猫(市川英一) 5月13日木曜日 配車をお願いしたタクシーに乗り眼科へ向かう。予約と配車の料金が掛かるが、お客さん扱いをしてくれるので気持ち良く利用させていただき、よかった、よかった。 経過は順調のようで、よかっ…

「身軽に生きる-矢作直樹」御題目

「身軽に生きる-矢作直樹」御題目 はじめに -余計なものを持たなければ、心がラクになる- 第一部 ゆたかなこころ 病院や医師はあくまでもお手伝い 「何もしない」ほうが良いこともある すべてのトラブルはこだわりから生まれる 宇宙に比べたら、たいした…

(巻二十九)証券に長けたる女西鶴忌(田島もり)

(巻二十九)証券に長けたる女西鶴忌(田島もり) 5月12日水曜日 昨晩はFM葛飾の汽車ポッポを聴きながら就寝といたした。ダイヤ改正九州編であったが、とにかく減便打ち切り大赤字と暗い話が続く。世の中がどうなるかと心配しても仕方がないが、沈む。 みちの…

(巻二十九)豆飯の豆の片寄る懈怠かな(宮内とし子)

(巻二十九)豆飯の豆の片寄る懈怠かな(宮内とし子) 5月11日火曜日 午前、細君は眼科へお出かけになる。夫婦していろんなお医者の世話になっていて、それぞれが月に七千円くらいの医療費を遣っている。温泉にも、観劇にも、食事会にも行かないし、酒も煙草…

(巻二十九)おとろへしいのちに熱き昼の酒(結城昌治)

(巻二十九)おとろへしいのちに熱き昼の酒(結城昌治) 5月10日月曜日 芋虫次郎が今朝無事に青芋虫になった。芋虫三郎はまだ黒芋虫だが葉の裏側で生き延びてていた。 芋虫の一夜の育ち恐しき(高野素十) 次郎の頭にはポツンと小さな目がある。次郎の脳に私の…

(巻二十九)皸(あかぎれ)の妻おのれ諸共あはれなり(石塚友二)

(巻二十九)皸(あかぎれ)の妻おのれ諸共あはれなり(石塚友二) 5月9日日曜日 目覚めが宜しくない。世事が眠りに染み込んでくるのだろう。 世事はみな人にまかせて花と鳥(井上井月) の境地に凡人は至れない。 家事の少ない午前中を座椅子でごろごろして過ごす…

(巻二十九)不器用も器用も一生去年今年(榎本木作)

(巻二十九)不器用も器用も一生去年今年(榎本木作) 5月8日土曜日 4部屋の掃除機掛け、台所換気扇のフィルター交換、洗濯とこなして昼食の準備など致して午前を終わる。 午後の散歩は図書館と生協での買い物にした。図書館では予約してあった4冊をお借り致…