2021-10-01から1ヶ月間の記事一覧

(巻三十一)分け合へば足りるはずで木の芽和(無着成恭)

(巻三十一)分け合へば足りるはずで木の芽和(無着成恭) 10月30日土曜日 親指の付け根に前兆が出てきた。何故か入院の前になると疼き始める。酒も煙草も止めたがその程度の摂生では御利益がないのだろう。体質だからしかたないか。 午後、歯医者に出かけた…

号外 餃子をいただく

久しぶりに餃子を食い、2年ぶりにホッピーを呑む。 中はおかわりを所望した。 うまかった!

「ミルクホール - 永忠順」日本の名随筆別巻3珈琲から

「ミルクホール - 永忠順」日本の名随筆別巻3珈琲から「ホールってえのは広間ということだ。だからアレをミルクホールなんていうのはおかしいよ」中学二、三年のころであったか、英語の授業の時間に先生がそう言った。あの時分は牛乳を飲ませる店があちこ…

(巻三十一)マフラーに不実の口を埋めにけり(小坂明美)

(巻三十一)マフラーに不実の口を埋めにけり(小坂明美) 10月29日金曜日 秋の空高きは深き水の色(松根東洋城) とは云え、北風が吹くなかを入院前のPCR検査に出かけた。いつものようにリハビリ病院からシャトルバスに乗る。利用者は今日も往復とも私だけだ…

「死を想う、死を語る - 玉村豊男」文春文庫 雑文王玉村豊男 から

「死を想う、死を語る - 玉村豊男」文春文庫 雑文王玉村豊男 から子供の頃、私にひとつの強迫観念があった。それは、もしも眠っているうちに死んでしまったら、明日からはいったいどうなるのだろう、という不安である。いったん閉じた眼が再び開くことがな…

(巻三十一)水鳥のあそぶは水の湯気の奥(長谷川櫂)

(巻三十一)水鳥のあそぶは水の湯気の奥(長谷川櫂) 10月28日木曜日 昨夜、ネットでAVを覗いても大丈夫ならテレビ番組も観られるのではないかとFree British TV seriesで検索した。古そうな、例えば「コンバット」や「シャーロック・ホームズ」がどっと…

(巻三十一)冬萌や古地図にのこる船問屋(神尾久美子)

(巻三十一)冬萌や古地図にのこる船問屋(神尾久美子) 10月27日水曜日 「文章の効率 - 向井敏」文章読本から を読み続けているが、返却日までに読み終わりそうにない。貸出データを開いたら延長可能とあった。あまり読まれていない図書なのだろう。延長ボ…

(巻三十一)志望校八つまで書ける受験絵馬(高澤良一)

(巻三十一)志望校八つまで書ける受験絵馬(高澤良一) 10月26日火曜日 雨が上がり風が収まり始めた9時過ぎに細君は美容室に出かけて行った。美容室は床屋と違って予約だから、多少の雨風なら行かねばならない。この二三日天候を気にしていたが、よかった…

(巻三十一)受験子の言葉少なに戻りけり(梅田實三郎)

(巻三十一)受験子の言葉少なに戻りけり(梅田實三郎) 10月25日月曜日 昨日、箪笥の上の埃はらい、エアコンのフィルター掃除、天袋の衣類の片付けと高いところの作業をしたためか朝起き上がるときに尻の筋肉が痛かった。たかが椅子の上り下りだが、それが…

(巻三十一)目高来る驚きやすき影連れて(小澤克巳)

(巻三十一)目高来る驚きやすき影連れて(小澤克巳) 10月24日日曜日 秋晴れの朝です。掃除、蒲団干し、昼飯の仕度と二時間立ちっぱなしでした。 朝日俳壇から、 橋の上に流れ見てをり生身魂(小谷一夫) を書き留めた。 この道や駄句の飛び付く花野かな(山田…

(巻三十一)悩みあり胃の腑騒がし夏蜜柑(丸丘遥)

(巻三十一) 悩みあり胃の腑騒がし夏蜜柑(丸丘遥) 10月23日土曜日 朝晩、血圧測定をして管理手帳に記入している。新しい手帳になって、都度2回測定し、それぞれを記入した上で平均値を記入することになった。数字に滅茶苦茶弱いので、 平均値の計算が面…

「高瀬川 - 大佛次郎」大佛次郎随筆全集から

「高瀬川 - 大佛次郎」大佛次郎随筆全集から森鴎外の小説「高瀬舟」は日本文学の古典になって、教科書にも出ているし、映画、演劇にも上演され、世間の人が知っている。弟をあやめた囚人が遠島になるので、役人が付いて、高瀬川を舟で護送されて行く。高瀬…

(巻三十一)月天心どこかできまりいる運命(岡本差知子)

(巻三十一)月天心どこかできまりいる運命(岡本差知子) 10月22日金曜日 お願いしていたトイレの便座の修理に設備屋さんが9時過ぎに来た。新しい温水洗浄便座を取り付けてくれるようだ。設備屋さんは黙って仕事をしたいだろうに、彼奴が付きまとって何や…

「起承転結のすすめ(抜書) - 向井敏」文章読本から

「起承転結のすすめ(抜書) - 向井敏」文章読本から二見聞を記すにしろ、意見や考察を述べるにしろ、その内容を読者にはっきりと伝えることがすべて文章の第一の要件であることはいくたびも触れたが、しかしだからといって、文章は意味内容を誤りなく伝えて…

(巻三十一)レールややはずれて生きておでん酒(古田保子)

(巻三十一)レールややはずれて生きておでん酒(古田保子) 10月21日木曜日 〇起 (起)予定どおりに、リハビリ病院からシャトル・バスに乗り、 平成立石病院へ受診に行く。(承)エックス線と採血をしてから先生の診察を受けた。(転)若先生のお見立は、手術に…

(巻三十一)朝顔の勝手許さぬ鉢仕立(高澤良一)

(巻三十一)朝顔の勝手許さぬ鉢仕立(高澤良一) 10月20日水曜日 木枯し1号になるとかならないとか、樹を揺らす風が吹いている。そんな朝である。 細君はマフラーを巻いて生協に出かけて行った。 マフラーを借りて返さず十五年(柿坂伸子) 午後も早いうちは…

(巻三十一)農はじめラジオに電池入れ替へて(松倉ゆずる)

(巻三十一)農はじめラジオに電池入れ替へて(松倉ゆずる) 10月19日火曜日 ガス温風機、エアコンの暖房温度を25度にセットして試運転を致す。吾部屋にはどちらもなく、空気は清々しい。 借りてきた『文章読本-向井敏』を読んでいたら、起承転結の章で「…

(巻三十一)がつくりと暇になる日の永さかな(嵐雪)

(巻三十一)がつくりと暇になる日の永さかな(嵐雪) 10月18日月曜日 今日は十三夜で後の月で栗名月だが、曇ってきて見られないだろうと言いながら起こしにきた。(拝めました。) 思はざる山より出し後の月(福田甲子雄) 午後からは曇り空となり、散歩にはト…

(巻三十一)襟巻の紅きをしたり美少年(尾崎紅葉)

(巻三十一)襟巻の紅きをしたり美少年(尾崎紅葉) 10月17日日曜日 しとしとと雨の降っている朝である。雨ながら、洗濯を致す。短パンを洗う。乾いたら来年までしまおう。 うつくしや上から下へ秋の雨(上田信治) 昨日は薬を飲み忘れた。今朝は血圧測定を忘…

「電報譚 - 丸谷才一」文春文庫腹を抱へる から

「電報譚 - 丸谷才一」文春文庫腹を抱へる から昔、電報ていふものがあつた。正確を期して言へば、いまでもあることはある。しかし、電話が普及したせいで、慶弔用にしか使はれなくなつたんですね。慶弔用以外には、大学の入試速報と、それからサラ金の催促…

(巻三十一)なかなかの悪さをしたり源五郎(小島健)

(巻三十一)なかなかの悪さをしたり源五郎(小島健) 10月16日土曜日 朝一で設備屋さんが来てくれた。検分して、大家さんに機能していないと報告するとのこと。その後は大家さんの対応次第だが部品などの調達に日数がかかりそうだと話していた。 午前中に生…

「手焼きせんべい - 林家木久蔵」日本の名随筆別巻68下町から

「手焼きせんべい - 林家木久蔵」日本の名随筆別巻68下町からいまは亡き私の落語の師匠であった林家彦六は、あいさつの折の手みやげというと、必ず炭火焼きの醤油を二度ぬりした塩せんべい、長方形のずしりとした缶入り二十枚詰めというやつを、大事そう…

(巻三十一)月並の句をな恐れそ獺祭忌(だっさいき)(茨木和生)

(巻三十一)月並の句をな恐れそ獺祭忌(だっさいき)(茨木和生) 10月15日金曜日 6時に起こされてウォシュレットの操作盤の電池入れ換えをした。結局電池切れではなくスイッチの不具合らしく修理の手配に入った。彼奴があまりに業者さんにせっつくので不愉…

「狭いわが家は楽しいか(My Blue Heaven) - 柴田元幸」柴田元幸べストエッセイ ちくま文庫

「狭いわが家は楽しいか(My Blue Heaven) - 柴田元幸」柴田元幸べストエッセイ ちくま文庫狭いながらも楽しいわが家愛の灯影[ひかげ]のさすところ恋しい家こそ 私の青空-名訳詞家、堀内敬三訳による、おなじみ『私の青空』の一節。一九二七年にジーン・…

(巻三十一)大暑には頭使はぬコップ拭き(高澤良一)

(巻三十一)大暑には頭使はぬコップ拭き(高澤良一) 10月14日木曜日 今日は鉄道記念日で150周年だと云いながらお越しにきた。 秋雨や線路の多き駅につく(中村草田男) 水洗の件は、使用後にしっかりと確認することで決着を見た。 午後、リハビリ病院の内…

(巻三十一)目論見のはずれて海月浮きにけり(新井保)

(巻三十一)目論見のはずれて海月浮きにけり(新井保) 10月13日水曜日 涼しくなってきた。部屋着をTシャツ短パンから長袖長ズボンに替えた。外は雨だ。 今朝の紛争は水洗だった。どうも工事以来水量が減ったようで時々残留が発生してしまう。水の流し方か…

(巻三十一)はばからず絨毯踏んで値踏みせり(遠山保子)

(巻三十一)はばからず絨毯踏んで値踏みせり(遠山保子) 10月12日火曜日 午後からは天気が崩れるというので買い物と散歩はお昼までに済ませた。 町はいよいよ落葉の季節だ。ハナミズキも桜も見ごろだ。 町落葉何か買はねば淋しくて(岡本眸) 本日は四千百歩…

(巻三十一)いいやうに顎でつかはれ年の暮(西村政弘)

(巻三十一)いいやうに顎でつかはれ年の暮(西村政弘) 10月11日月曜日 夜の血圧測定を忘れがちなので目覚ましをセットした。そんなに真面目にやることではないのだろうが、記録という奴は取り始めてしまうと切りたくないものである。 彼奴がダルいダルいと…

(巻三十一)小説を書きたくなりぬ枯木宿(吉野佳一)

(巻三十一)小説を書きたくなりぬ枯木宿(吉野佳一) 10月10日日曜日 お越しにきたので体調を訊くと平熱に戻ったとのこと。よかった、よかった。 指示により買い物に出かけ、肉、野菜、乳製品とパンを買う。 朝日俳壇から、 小鳥来るパンの焼けたる鐘の音(…

「駅そば - 小林勇」日本の名随筆93駅 から

「駅そば - 小林勇」日本の名随筆93駅 から駅で売っている弁当を駅弁というのだから、駅そばといってもいいのだろうと思う。駅弁は、買って、多くは汽車の中へ持ち込むのだが、そばはプラットホームなどで立っていて急いで食うところが違う。駅でそばを売…