2023-02-01から1ヶ月間の記事一覧

(巻三十六)角とれてなどと褒められ敬老日(佐藤益子)

(巻三十六)角とれてなどと褒められ敬老日(佐藤益子) 2月27日月曜日 まずまずの好天で微風だ。近所の欅の剪定作業があり、高所作業車のゴンドラに庭師さんが乗ってビルの5、6階の高さの枝を打っている。作業の日和としてはよい方だろう。(お昼に半分終っ…

(巻三十六)憮然たる貌して妻の昼寝覚め(志塚政男)

(巻三十六)憮然たる貌して妻の昼寝覚め(志塚政男) 2月26日日曜日 晴れ、風強し。丁度一年前怪我をしなかったのが不思議なくらいの大転倒をした。 朝家事は洗濯で一部部屋干し。来月分の小遣いを頂く。「無駄遣いしないでね」と云われながら頂くという立場…

(巻三十六)ビルの間のこんなところに今日の月(野田映人)

(巻三十六)ビルの間のこんなところに今日の月(野田映人) 2月25日土曜日 雲の多い空である。風がやや強いので洗濯物のうちハンガーに掛けているシャツ類は部屋干しにした。朝家事は電気掃除機がけ。 昼飯喰って、一息入れて、散歩に出た。雨が降りだしそう…

「意識と神経細胞の維持 - 養老孟司」ちくま学芸文庫 唯脳論 から

「意識と神経細胞の維持 - 養老孟司」ちくま学芸文庫 唯脳論 からさて、ヒトのように、進化の過程で急速に脳が大きくなる場合には、右の問題が解決されなくてはならない。末梢、つまり知覚系で言えば、目や耳や鼻、あるいは皮膚の面積が大きくなるなら、神経…

(巻三十六)両論を併記している朧かな(徳永松雄)

(巻三十六)両論を併記している朧かな(徳永松雄) 2月24日金曜日 曇天。朝家事は洗濯。細君は生協へ出かけた。生協のポイントカードを各々が持っているが、ポイントは共有でどちらのカードでも使える。そのポイントの使用権が問題となった。ポイントで菓子…

「現実を生きるための - 若林正恭」文春文庫ナナメの夕暮れ から

「現実を生きるための - 若林正恭」文春文庫ナナメの夕暮れ からこのあいだ収録で原宿のカフェのVTRを見ていた。その店はカピバラがモチーフになっていて、店内ではカピバラのかぶり物をしながら飲食をするというコンセプトだった。メニューのパンケーキの表…

(巻三十六)青ぬたに箸を汚して酒一合(坂井清明)

(巻三十六)青ぬたに箸を汚して酒一合(坂井清明) 2月23日木曜日 曇天。写真は昨日撮った税務署の河津桜。染井吉野でもなく、八重桜でもなく、確定申告時期を考えて河津桜にしたところは偉い。 朝家事はなし。バナナ、ミルク、ヨーグルトが切れたので生協へ…

(巻三十六)界隈はむかし闇市冷奴(吉田葎)

(巻三十六)界隈はむかし闇市冷奴(吉田葎) 2月22日水曜日 昨晩はFM葛飾の鉄ちゃん番組「きしゃぽっぽ」を最後まで、11時まで聴いてから眠りに落ちた。テーマが武蔵野線開通五十周年ということで、そ~だったんですか!と興味深く聴いた。同線に乗ったこと…

「自分語 - 寺山修司」エッセイ集歴史なんか信じない から 

「自分語 - 寺山修司」エッセイ集歴史なんか信じない から ぼくは、「国語」という言葉が大嫌いなんです。何につけても、「国」という単位で考える発想というのは、ぼくらには稀薄になってきているわけで、そういう発想が唯一残されているのが、「国語」という…

(巻三十六)露の世は露の世ながらさりながら(一茶)

(巻三十六)露の世は露の世ながらさりながら(一茶) 2月21日火曜日 晴れ。北風やや強し。朝家事は拭き掃除、卵茹で、だけ。 午後確定申告に行くことにしたので添付資料の確認をした。所得の方は年金と給与の源泉票。控除の方は細君の年金源泉票(扶養者控除)…

「祖先がきた生野へ - 立松和平」エッセイ集旅暮らし から

「祖先がきた生野へ - 立松和平」エッセイ集旅暮らし から一族の記憶というものがある。祖母から聞いた子供の頃の記憶とは、点である。その点を結びつけていくと、ぼんやりした絵が浮かび上がってくる。私にとって播但[ばんたん]線の旅は、記憶の彼方から…

(巻三十六)裏道のこの静けさよ寒四郎(松本久美恵)

(巻三十六)裏道のこの静けさよ寒四郎(松本久美恵) 2月20日月曜日 曇天。寒さが少し緩んだ朝だ。 細君は眼科に出かけたので、留守に音声を出してイタリアンを観た。まだ反応はするが興奮せず。歳かマンネリか。 色の欲はつかに残り春の雪(森澄雄) 細君外出…

(巻三十六)焚火の輪噂の火種ここにあり(北村純一)

(巻三十六)焚火の輪噂の火種ここにあり(北村純一) 2月19日日曜日 曇天。昨日家事をこなしたので今朝は家事なし。布団も干せず。昼飯の温めものをするくらいが手伝いで作務・修行がないのは心にとってあまりよいことではない。 機嫌を意識してウマイウマイ…

「わたしの個人情報 - 土屋賢二」文春文庫 長生きは老化のもと から

「わたしの個人情報 - 土屋賢二」文春文庫 長生きは老化のもと からコロナ禍の中で痛感されたのは、マイナンバーの普及 の遅れである。大きい障壁になっているのは、個人情報の流出への懸念である。近年、個人情報の扱いは慎重になっている。名簿や緊急連絡…

(巻三十六)再びは生まれ来ぬ世か冬銀河(細見綾子)

(巻三十六)再びは生まれ来ぬ世か冬銀河(細見綾子) 2月18日土曜日 穏やかに晴れた。朝家事は洗濯、電気掃除機がけ、台所換気扇のフィルター張り替え、毛布干し、生協へのお使い。老師からの指図で作務・修行をしていた方が心穏やかでいられるから、ハイハ…

「大鉢 むさし野・北大路魯山人 - 白洲正子」日本の名随筆別巻9から

「大鉢 むさし野・北大路魯山人 - 白洲正子」日本の名随筆別巻9から魯山人については、度々書いたことがあるが、何度でもくり返していえるのは、近代において、あれ程上手で、趣味のいい作家は少ない。ということだ。陶器はもとより、絵画、篆刻、書、漆器…

(巻三十六)段取りの悪しき男と障子張る(山田千鶴)

(巻三十六)段取りの悪しき男と障子張る(山田千鶴) 2月17日金曜日 朝は曇り。寒さ緩む。午前は曇りのままで毛布や布団は干せず。 先週借りた『快楽の哲学-木原武一』『日本の名随筆「骨董」』『歴史なんか信じない-寺山修司』『旅暮らし-立松和平』『長…

「模造土偶・三十七年間ニセモノと信じてもらえなかったホントの話 - 大高興」日本の名随筆別巻9から

「模造土偶・三十七年間ニセモノと信じてもらえなかったホントの話 - 大高興」日本の名随筆別巻9から「この土偶を作ったのは私だ」と名乗り出ても、関係者からは、それだけではニセモノという理由にはならないと相手にされず、結局三十七年もの長い間、ホン…

(巻三十六)名月を上げて庭師の帰りけり(東洸陽)

(巻三十六)名月を上げて庭師の帰りけり(東洸陽) 2月16日木曜日 今朝は零度を切ったとのことだ。だが、風はなく陽射しもあり鳥が囀ずっている。昨日までとはちがう朝だ。 朝家事は掃き掃除、洗濯、布団干し、細君の書類作成補助などで11時ころまで家事従…

(巻三十六)恐竜も秋刀魚も骨を残しけり(中島正則)

(巻三十六)恐竜も秋刀魚も骨を残しけり(中島正則) 2月15日水曜日 寒い朝だ。曇り。 朝家事は特になし。細君の買い残しほかを買いに生協まで出かけた。風が強い。風の分だけ寒い。トイちゃんに往復で振る舞う。 昼飯喰って、一息入れて、でも散歩は止めた…

「快楽とフロイトの「死の欲動」 - 木原武一」快楽の哲学 NHK Books から

「快楽とフロイトの「死の欲動」 - 木原武一」快楽の哲学 NHK Books からファウストは快楽の極致で息絶えるが、そこには快楽というものの本質がよくあらわれている。快楽の絶頂では欲望が消失し、欲望の消失は死に通ずるという本質である。いわば「もうこのま…

(巻三十六)雪よりもつめたき雨にかはりけり(板倉ケンタ)

(巻三十六)雪よりもつめたき雨にかはりけり(板倉ケンタ) 2月14日火曜日 10メートルを超える北風と予報だが、朝起きたとき風はない。曇り空。 朝家事は洗濯。部屋干し。 少し風の出てきた中を郵便局に出す転居届のコピーを取りに生協まで出かけた。往路…

「笑う門には福きたる - 木原武一」快楽の哲学 NHK Books から

「笑う門には福きたる - 木原武一」快楽の哲学 NHK Books から幸福な人は、笑みの絶えない人である。幸福だから、笑みを湛えているのか、いつも笑顔でいると幸福になるのか、これはニワトリとタマゴのような関係で、どちらともきめかねるが、幸福と笑いとが…

(巻三十六)すぐそこと傘を断る小夜時雨(西山睦)

(巻三十六)すぐそこと傘を断る小夜時雨(西山睦) 2月13日月曜日 細君がお越しにきて終日雨と告げる。 日の明かりが弱いので終日照明を点ける。朝家事は拭き掃除だけ。その後、結露拭きを何度かいたす。 昼飯喰って、一息入れて、英聴。 先週は不作だったの…

「涸れることのない苦悩の泉 - 木原武一」快楽の哲学 NHK Books から

「涸れることのない苦悩の泉 - 木原武一」快楽の哲学 NHK Books から人間には幸福は不可能だとカントは言ったが、われわれはまったく幸福に無縁だというわけではない。心からしみじみと生きていることの、また、愛する伴侶とともに楽しい時間をすごすことの…

(巻三十六)野をゆけど野に親しまず冬の川(田中裕明)

(巻三十六)野をゆけど野に親しまず冬の川(田中裕明) 2月12日日曜日 曇りで明けたが10時前に青空になる。朝家事は洗濯。 昼飯喰って、一息入れる。 後釜の初炊きをするのでその時間帯2時半から3時半まで禁足となる。 炊飯器にはいろいろなスイッチがあ…

(巻三十六)熱中も夢中のときも過ぎて秋(鷹羽狩行)

(巻三十六)熱中も夢中のときも過ぎて秋(鷹羽狩行) 2月11日土曜日 好天温暖無風のお出掛け日和。 ネジの外れた炊飯器の後釜を買いに細君と駅前の家電店へ出かけた。家電の前に細君は一階の証明写真機でマイナンバー・カード申請用の顔写真を撮ったが、やは…

「ヒッピー・ファッションの衝撃 - 横尾忠則」死なないつもり から

「ヒッピー・ファッションの衝撃 - 横尾忠則」死なないつもり から子どもの頃は、山とか川とか屋外の生活ばかりで、おしゃれには無頓着でした。僕が着るものを意識しはじめたのは、社会人になってから。服装には社会的礼節があるし、もちろんお財布との相談…

(巻三十六)死霊怨霊一皮剥けばみな優し(佐藤鬼房)

(巻三十六)死霊怨霊一皮剥けばみな優し(佐藤鬼房) 2月10日金曜日 雪の降るような曇り空の朝だ。細君の自然観察によれば雪を予知した烏や雀は巣籠もりしているらしく今朝は静かだそうだ。 9時前ころから雪が降り始めた。窓の結露拭きが朝家事の始まりで、…

(巻三十六)深川や木更津舟の年籠(正岡子規)

(巻三十六)深川や木更津舟の年籠(正岡子規) 2月9日木曜日 快晴、強風。明日から風雪との予報が出ている。細君は3日分の買うつもりで生協へ出かけて行った。私も細君が買い残した重量物を買いに出たが風が強い。ブクブクと重ね着をしたガスの検針員さんが…