2022-02-01から1ヶ月間の記事一覧

(巻三十二)下魚を焼く煙なり天の川(小澤實)

(巻三十二)下魚を焼く煙なり天の川(小澤實) 2月27日日曜日 蛇口を十分に絞めずに寝たらしく、朝から叱られた。 朧夜の音生む蛇口絞めなほす(福永耕二) 滑るフローリングの雑巾がけを続けているが、まだツルツルする。 俳壇から、 探梅を終へて一句もなか…

(巻三十二)初夏や豚汁旨き牛丼屋(南十二国)

(巻三十二)初夏や豚汁旨き牛丼屋(南十二国) 2月26日土曜日 かなり暖かくなりありがたい。血圧も120を切る数値が出る。 洗濯のあと、敷居の滑りが良くないので掃除をせよ、と下命を受けた。吹き寄せた砂を歯ブラシと端切れで除去したが滑りがイマイチなの…

「勝負と記憶力 - 畑正憲」日本の名随筆別巻56賭事から

「勝負と記憶力 - 畑正憲」日本の名随筆別巻56賭事から勝負に記憶はつきものである。同じレースは二度とない競馬でさえも、馬券を買う際、いつかバカ当たりした連番号を憶えていてそれに左右されたり、かつて頭に来た馬の名の微妙なひびきに左右されたり…

(巻三十二)いささかの貯へもあり年の暮(石川つや)

(巻三十二)いささかの貯へもあり年の暮(石川つや) 2月25日金曜日 天気はよい。気温は12度まで上がると伝えている。4部屋の掃除機がけと毛布・布団干しを致す。 いざ脳を拘束せねばという時のために携帯麻雀は控えた。 散歩日和かと歩きはじめたが中川…

「僕のらくがき - 富安風生」増補版誤植読本から

「僕のらくがき - 富安風生」増補版誤植読本から「僕は-机の上に-頬杖をついて-か。」原稿用紙をひろげて、何か書こうと思いながらいつまでも何もかけないで、ぼんやり草ぼうけの庭を眺めていると、そっと細君が覗きに来て、僕の朗読の調子をまねながら…

(巻三十二)コンビニに現世のすべて冬の暮(高野ムツオ)

(巻三十二)コンビニに現世のすべて冬の暮(高野ムツオ) 2月24日木曜日 携帯麻雀のせいか、血圧が上限値まで上がってしまった。眼の疲れや肩凝りはない。ゲームと云うのは他の事を考えなくするので、その点では心を楽にしてくれる。 洗濯を致すが風が強くて…

(巻三十二)立春の水が動かすホースかな(野住朋可)

(巻三十二)立春の水が動かすホースかな(野住朋可) 2月23日水曜日 今日は休日で雀が静かだと細君がお越しに来て云う。 その寝坊雀の落とし物を濡れテッシュで拭き取り、毛布を干した。風はあるがよい陽が射している午前である。 午後は軽く散歩してウエル…

(巻三十二)メモに書く句句帳に書く句春惜しむ(後藤比奈夫)

(巻三十二)メモに書く句句帳に書く句春惜しむ(後藤比奈夫) 2月22日火曜日 細君は美容室に出かけて行き、独りの午前を無為に過ごす。無為其の一はポルノ鑑賞で、これに一時間ほど費やす。最近は即物的なところより、演技で騙されているのかも知れないが、…

(巻三十二)何んだ何んだと大きな月が昇りくる(時実新子)

(巻三十二)何んだ何んだと大きな月が昇りくる(時実新子) 2月21日月曜日 風生氏の文章を誤写して載せていて慌てて直したが、まだあるかも知れない。あるだろうが仕方がない。 空は青く陽も射しているが冷たい風が強く毛布も洗濯物もベランダに出せず。 午…

(巻三十二)死は春の空の渚に游ぶべし(石原八束)

(巻三十二)死は春の空の渚に游ぶべし(石原八束) 2月20日日曜日 俳壇は青野迦葉[かよう]氏が亡くなられたことを伝えていた。 お浄土の門ひろびろと鶴帰る が辞世の句だそうだ。 今週の句から、 自づから閉ざす心に日脚伸ぶ(森島雪) を書き留めた。気分が…

(巻三十二)地吹雪や絶版の書が店先に(辻桃子)

(巻三十二)地吹雪や絶版の書が店先に(辻桃子) 2月19日土曜日 雨水だそうだ。まだ雨は降りだしていないが予報では3時ころから雨らしい。細君はウエルシアと生協に出かけた。 11時過ぎからFM葛飾に固定しているダイヤルをNHK第一放送に合わせた。机上の…

「子規と野球 - 斎藤茂吉」斎藤茂吉全集第七巻

「子規と野球 - 斎藤茂吉」斎藤茂吉全集第七巻私は七つのとき村の小學校に入つたが、それは明治廿一年であつた。丁度そのころ、私の兄が町の小學校からベースボールといふものん農村に傳へ、童幼の仲間に一時小流行をしたことがあつた。東北地方の村の百姓…

(巻三十二)風筋を掴み滑空冬鴎(高澤良一)

(巻三十二)風筋を掴み滑空冬鴎(高澤良一) 2月18日金曜日 掃除機をかけて、洗濯をして、毛布を干す。心の安らぎを得るには体を動かすのが何よりだ! 洗濯機の横に着けてある吸盤付きタオル掛け棒の吸盤が効かなくなり、つまり吸い着かなくなり使い物ならな…

「動物と人間の「死」- 野坂昭如」吾輩は猫が好き から

「動物と人間の「死」- 野坂昭如」吾輩は猫が好き から家の近くの駅前に、モデルハウスの展示場がある。入りこんで、詳しく検分したわけじゃないが、それぞれ戦前の水準で考えると、立派なお屋敷である。円大国、繁栄を謳歌しながら、大都市の住宅事情はこ…

(巻三十二)黒帯の猛者なりしとはちやんちやんこ(木嶋朗博)

(巻三十二)黒帯の猛者なりしとはちやんちやんこ(木嶋朗博) 2月17日木曜日 細君にも3回目の通知が届き、1回目、2回目を射ってもらったクリニックに予約の電話していた。だいぶこなれてきたようで、6ヶ月後以降の希望日に直接来院してくださいとのこと…

(巻三十二)ふるさとを素通りしたる冬の旅(田村エイゾウ)

(巻三十二)ふるさとを素通りしたる冬の旅(田村エイゾウ) 2月16日水曜日 今日の句も沁みる。歩いて30分のところに在るが、近寄る気はない。 気分的に凹期のようで根気のいるディクテーションをやる気が起きない。 無理に取り掛かっても結果はよくないか…

(巻三十二)マフラーや話せは長き顔の傷(英龍子)

(巻三十二)マフラーや話せは長き顔の傷(英龍子) 2月15日火曜日 作者のお名前も作品の一部なのだろう? 午後は天気が不安定とのことで午前中に散歩した。図書館で返却後、亀中裏門から新道を渡り二丁目に入り、田中米店の角から桜通りを歩き、リハビリ病院…

(巻三十二)大年や左右の違ふ靴の底(中山雅弘)

(巻三十二)大年や左右の違ふ靴の底(中山雅弘) 2月14日月曜日 深夜みぞれから雪に変わるとの予想が外れて幸いした。細君は無事予約の眼科へ出かけて行き、私は BBC Crowd Science If a tree falls in a forest does it make a sound? https://www.bbc.co.u…

(巻三十二)朧から出られぬ月の光かな(抜井諒一)

(巻三十二)朧から出られぬ月の光かな(抜井諒一) 2月13日日曜日 昨日とちがい寒い冬の日に戻った。風は吹いていないが陽も出てこない。 俳壇はまだ選者が三人だ。人事で揉めているのだろう。 汀子選なき朝刊の寒さかな(小森道子) という句が選に入っている…

(巻三十二)健全な暮らしの端に竜の玉(森田智子)

(巻三十二)健全な暮らしの端に竜の玉(森田智子) 2月12日土曜日 4時間眠ってしばらく目が覚めていて、また4時間眠るという電灯普及以前の人類睡眠パターンで快眠した。そんな私を細君が越しに来て村上市の火事のことを告げた。高齢の方々が深夜に働いて…

「甘味喫茶について - 柴田元幸」

「甘味喫茶について - 柴田元幸」甘味喫茶では、誰もが真剣に注文する。普通の喫茶店みたいに、おしぼりで顔をごしごしやりながら「僕ホットね」とか言ったりはしない。みんな両手で品書きを握りしめ、おしるこ系あんみつ系ところてん系抹茶系それぞれいく…

(巻三十二)首とんで事をさまりぬ白椿(高橋将夫)

(巻三十二)首とんで事をさまりぬ白椿(高橋将夫) 2月11日金曜日 冬ながら空より花の散り来るは 雲のあなたは春にやあらむ(清原深養父) 朝窓越しに見下ろせば積雪少々だ。前回よりは薄い様だし水っぽいように見える。 シャープペンというのかメカニカル・ペ…

「刑罰のイメージ - 川出敏裕」法学教室11月号

「刑罰のイメージ - 川出敏裕」法学教室11月号先般、東京池袋で自己の運転する車を暴走させ、母親と子どもを死亡させるなどした事実により過失運転致死傷の罪で起訴された90歳の被告人に対して、禁錮5年の実刑判決が言い渡され、控訴の申立てがないま…

(巻三十二)年寄はみんな曲者唐辛子(田中兼豊)

(巻三十二)年寄はみんな曲者唐辛子(田中兼豊) 2月10日木曜日 10時半で、まだ雪にはなっていない。洗濯をして室内に干した。 昼になっても深々と寒し。 『「自転車の一時使用について占有離脱物横領罪の成立が認められた事例 - 同志社大学教授十河太朗…

(巻三十二)検針のこんどは瓦斯や日の盛り(高澤良一)

(巻三十二)検針のこんどは瓦斯や日の盛り(高澤良一) 2月9日水曜日 細君が生協から戻ったが、雪対策での買い急ぎは見られなかったとのことだ。 豪雪対策公家の軍議に終りけり(竹田恵示) 家主の公団から割引家賃の適用期間が経過したので割引終了との通知が…

(巻三十二)夕立や君が怒の一しきり(正岡子規)

(巻三十二)夕立や君が怒の一しきり(正岡子規) 2月8日火曜日 昨晩も9時に呑まずに就寝。尿意で朝方目覚めるまで快眠いたした。寝酒は逆効果かもしれないなあ? 麦茶を作る湯を沸かしているとラジオから句会らしきが聞こえてきた。細君によるとお題は「たん…

(巻三十二)地下道を歩き継ぎけり日の盛り(宮城和歌夫)

(巻三十二)地下道を歩き継ぎけり日の盛り(宮城和歌夫) 2月7日月曜日 昨晩は9時に床に入りヌクヌクした。寝酒せずに寝たがその方が穏やかに眠れるようで朝まで目覚めず。ありがたいことだけど、 目覚めるといつも私が居て遺憾(池田澄子) 今日も好天微風で…

(巻三十二)早々と鈴を貰ひし子猫かな(高田風人子)

(巻三十二)早々と鈴を貰ひし子猫かな(高田風人子) 2月6日日曜日 長閑さやそちらの雪の気にかかり(拙句) といった好天無風の午前中で毛布を干し洗濯物を干し布団を干した。細君は生協に出かけて、帰りに猫柳とスイートピーを買ってきた。 午後からは風が吹…

(巻三十二)ひとり酔ふ岩魚の箸を落としたり(石川桂郎)

(巻三十二)ひとり酔ふ岩魚の箸を落としたり(石川桂郎) 2月5日土曜日 午前中は風もなく、鳥の糞を拭いてから毛布を干す。 午後の散歩は図書館経由で駅前北口のモツ吟。図書館の自転車置場にクロが居たのでご挨拶申し上げた。向こうも覚えていたようで程好い…

「盲目的なペット愛を見ると発狂しそうになる - 安西水丸」猫なんて!から

「盲目的なペット愛を見ると発狂しそうになる - 安西水丸」猫なんて!からぼくが動物類をどうも得意としていないということは、ここでよく書いているのでおわかりのことと思う。得意でないということは、あんまり好みでないということです。猫も猿も、とに…