2017-01-01から1ヶ月間の記事一覧

「酒は飲むべし乱れるべしー石原慎太郎」中公文庫“私の酒”から

ー 酒は静かに飲むべかりなり、とはいうが、そうは思わない。酒は静かに飲むべからざるもの、と信じる。酒の上での放歌、口論、狼藉を大いに良しとする。少なくとも二十世紀では大方の人間はそのために酒をのんでいるのではないのか。大袈裟なアフォリズムだ…

(巻十三)明治節乙女の体操胸隆く(石田波郷)

1月30日月曜日 昨日OB会のことに触れたが、OB会事務局の大切なお仕事の一つに訃報の伝達がある。今朝メールを開くと、大変お世話になった先輩の訃報が届いていた。 この方は大変人徳のあった方でしたので、会員皆様も故人を惜しみ悲しむことでござい…

(巻十三)蠅叩くには手ごろなる俳誌あり(能村登四郎)

1月29日日曜日 年会費四千円を払って前の組織のOB会に入っている。喜寿を超えると二千円になるそうである。そのOB会から“振込取扱票”と共に年に一回の会報が送られてきた。その会報の相当の部分を会員通信と言う“近況一言”コーナーが占めている。 お…

(巻十三)爪染めて梅雨の無聊を紛らはす(西田鏡子)

1月28日土曜日 大丈夫づくめの話亀が鳴く(永井龍男) 細君と亀有に住む親戚を訪ねた。 亀有は“こち亀”で知られているが、交番横にある今までの像(写真)に加えて両津、中川、秋本三人揃い踏みのけばけばしい像が駅の出口前に建立されていた。 木枯や巡査に…

2/2Britain's car industry faces Brexit by Stanley Reed

That clout has been hard won for an industry that was struggling not so long ago. Britain always had a flair for car design, producing such classics as the Jaguar XKE and Austin-Healey Sprite. But the industry in the 1960s and 1970s suffer…

(巻十三)渋柿と烏も知りて通りけり(一茶)

1月27日金曜日 我輩は風邪引きである、インフルエンザではない。喉がいたいが熱はない。 角川俳句を買ったが、今のところ書き留めたい句に出合わずである。 無駄足と云はず乏しき梅を見る(小路紫峡) 上手下手は別にして一月前半はポンポンと句が出来たが…

1/2Britain's car industry faces Brexit by Stanley Reed

On Toyota's brightly lit assembly line here, workers guide wheel and engine assemblies into unfinished sedans. Driverless carts carry parts through narrow aisles to work stations. The assembly line moves with clockwork precision, able to p…

(巻十三)不得手なる書類作りや半夏雨(中森百合子)

1月26日木曜日 月、火、水と出歩いたので今日は机に貼り付いて俳句検索でもして一日過ごすことにした。結構な身分である。 年寄の知恵出しつくし端居せり(能村登四郎) 因みに今月は昨日までに31万歩以上歩いた。 1月20日に希少動植物の国際間取引を…

(巻十三)マフラーの裏に小さき英国旗(太田うさぎ)

1月25日水曜日 松方弘樹さんが亡くなったという。“蒲田行進曲”の銀ちゃんのようた映画スターの最後の人ような気がする。松方さんの映画は一本しか観ていない。それも小学校入学前くらいだと思う。北大路さんと二人で若い江戸のやくざなお兄さんを演じてい…

(巻十三)除け合うて二人ぬれけり露の道(井上井月)

1月24日火曜日 昨日、月曜日は税関当局の評価部門にご相談に伺った。この部門は輸入貨物の課税標準(課税価格)の決定についての御用を司っている。 輸入貨物には関税と消費税がかかるが、税額は課税価格に税率を掛けて算出する。課税価格は一般的には輸入…

(巻十三)「おじいさん」として借りらるる運動会(小松誠一)

1月23日月曜日 稀勢ノ里が優勝して横綱に推挙された。辛抱に運も味方した。初優勝ではあるが年間最多勝を考慮に入れれば由と致そう。 やはらかに人分けゆくや勝角力(高井几董) 土曜、日曜と牛久のモールの特設桟敷で応援するファンがテレビニュースで映さ…

「酔う ー 幸田 文」中公文庫“私の酒”から

おさけが大好きで、晩酌を欠かさない父親をもったせいか、私は小さいときから酔うというのと、酔っ払うというのとは違うと承知していました。酔うというのは機嫌がよくなって喜んでいることで、酔っ払うというのは愚劣な人に下落変化すること、というように…

(巻十三)踏切を一滴ぬらす金魚売(秋元不死男)

1月22日日曜日 勝手に梅小路と名付けている裏通りの一軒の白梅が開いた(写真)。 開いたと君白梅を指しにけり(潤) 朝日歌壇1月16日: 不用意の発言悔やむ会議後は足浸したし冬の潮に(長尾幹也) 爺さんとふいに呼ばれたその日から始まりました爺さんの日…

Nintendo makes leap to mobile devices by Nick Wingfield and Vindu Goel

Super Mario Run is first game in series made for other hardware What happens when one of the best-selling games in history comes to the most popular category of electronic devices in the world? A mustachioed plumber in overalls is about to…

(巻十三)午後からは頭が悪く芥子の花(星野立子)

1月20日金曜日 ズボン脱ぐ体は硬し尻寒し(潤) 昨日、つまり木曜日の夜、会社の新年会が汐留のコンラッドホテルで行われた。 先ずは社長の挨拶であるが、各部の数字と決算がその内容であり人柄が滲み出るという挨拶ではない。因みに今日発表になった経産省…

Health survey of hunter-gatherers suggest we are born to move - by Gretchen Reynolds

Are we fighting thousands of years of evolutionary history and the best interests of our bodies when we sit all day? That question is at the core of a fascinating new study of the daily lives and cardiovascular health of a modern tribe of …

(巻十三)社会鍋僅かの銭をそつと入れ(塩川雄三)

1月19日木曜日 たまにはお仕事の噺でもいたしますか。 仕事しに行くかマフラー二重巻(津高里永子) 希少動植物の保護を目的としたCITESと言う国際条約(日本では“ワシントン条約と言われている)があり国際取引を規制しているのでござる。 時々、規制対…

(巻十三)たばこ屋の葦簀囲ひの喫煙所(鳳信子)

1月18日水曜日 着膨れて彼方に弛みし靴の紐(潤) 親分がインフルエンザにかかって昨日から静養となった。朝めし処の姉ちゃんも一人かかってしまったと言う。我輩は去年のうちに予防接種を受けておいたが、ある意味おまじないであるから体調管理には気を付…

(巻十三)もの思ふときの雨音秋深む(笹倉さえみ)

1月17日火曜日 町内会あるのか鴨の葦長屋(潤) 朝晩の通勤で車窓から運河を眺めると鳥が何十羽と整然と漂っている。 それぞれの距離を保てり浮寝鳥(田浦佳江) 寒い日にビルの上から水面の湯気に浮かぶ鳥を見ることもある。 水鳥のあそぶは水の湯気の奥(長…

(巻十三)台風を無事通したる夕日かな(根岸善行)

1月16日月曜日 寒気団抜けて緩みて布団干し(潤) 単身赴任で新潟で膝小僧を抱えている友人に電話をしてみたところ例年にないような大雪であったと言う。 しんしんと捨場なき雪降りにけり(清水志) 市内でも腰を低くしてしっかりと歩かなければならないほど…

(巻十三)段々と本気になりて水鉄砲(片平るみ)

1月15日日曜日 冷まじや自分自震に目覚めけり(潤) やはりマイナス二度となると寒く、ブルっと震えて目覚めた。 それはそれとして、今朝のNHK第二の宗教の時間、禅宗の大谷観音堂住職小林義功氏「私の仏法観」とのお話しを金光寿郎デレクターをきき手は…

(巻十三)年の瀬や水の流れと人の身は(其角) あした待たるるその宝舟(大高源吾)

1月14日土曜日 重ね着や更に重ねて二重足袋(潤) やはり来るものはやってきますね。 待つていし今日の寒さでありにけり(ほりもとちか) 当地では昼ころまだ晴れている空から風花が舞った。風花ということばをこの齢になって知ったのだが、なんと風雅なと思…

2/2Victoria's secrets by Julia Baird

When writing a book about Victoria's daughter Louise, Lucianda Hawksley was warned off even trying the archives by other authors. “You will come up against a brick wall,” she was told. Princess Louise, an artist and a beauty, married a man…

(巻十三)雀子や走りなれたる鬼瓦(内藤鳴雪)

1月13日金曜日 夕方コーラクで相撲を見た。 初場所やあと三場所の土俵かな(潤) 続くニュースにご関心のある方はいないとぞんじますが、以下の句に関連するニュースに我輩は注目いたした。 街路樹の影黙々と保税地区(榎島砂丘) 保税地区に関して業界紙が関…

1/2Victoria's secrets by Julia Baird

To work in the Royal Archives at Windsor Castle in England is one of the most delicious prizes for a researcher. Climbing the steps to the Round Tower, where you can read centuries-old correspondence between monarchs and their ministers, u…

(巻十三)熱燗の夫にも捨てし夢あらむ(西村和子)

1月12日木曜日 朝の舗道にハクセキレイ(資料写真)らしきを見とめた。雀、鳩、烏には申し訳ないが美しさが違う。 寒晴れや早起き鳥の小気味よし(潤) ヤフーのニュースを読んでいたらガラケーが地味ながらも支持を受け進化をしているという。 そもそもガラ…

(巻十三)投げられて返せぬ言葉暖炉燃ゆ(みどり)

1月11日水曜日 今朝早くリックを背負った男子児童と父親が駅に向かっていた。私立中学校のお受験が始まったようだ。 受験子やちからになれぬ父連れて(潤) 我輩も三校ほど付き合ったが、校門前の塾応援団の幟と檄はちょっと異様なものと感じた。15年以上…

(巻十三)発句してわらはせけりけふの月(内藤丈草)

1月10日火曜日 躓いて滑らぬ雨戸寒四郎(潤) 新年に入り駄句を差し挟んでいるが、諸氏の失笑をかっているのかもしれない。 俳句など書いてつまらぬ賀状来る(後藤章) しかし、なんだかだと言ってもかれこれ五年ほど俳句を集めている。其なりに染み込んでく…

「三日間 ー 周東酒日記 ー 河上徹太郎」 中公文庫 “私の酒” から

この三月下旬、私が郷里岩国に帰省している時に、東京の酒友が四人入り乱れて遊びに来て、この早春の城下町を三日間に亘って飲み荒らして帰っていった。昨今『文藝春秋』で全国食べあるきを連載して好評を博している吉田健一が、今度は呉・広島を経て岩国に…

(巻十三)坪畠の夢の不揃ひ葱坊主(湯橋喜美)

1月9日月曜日 成人の日ということで、朝のラジオでは美容室からの中継を入れていた。今年の髪型は大盛りではなくやや控え目か主流とのことだ。当地では午後二時頃まで小雨であったが、巨額を投じた方はハラハラでござったであろう。 雨を思い出の雨にした…