2023-01-01から1ヶ月間の記事一覧

(巻三十六)がみがみとぶつぶつ共に着ぶくれて(彦根伊波穂)

(巻三十六)みがみとぶつぶつ共に着ぶくれて(彦根伊波穂) 今日から巻三十六です。 朝家事は洗濯と掃除。何かの防災番組でペット用の排泄物処理シートを使った簡易トイレの紹介があったようで、早速買って来いと云う。この手の番組も良し悪しだ。煩いのでつい…

「ボタン押し人間は幸せか - 中島らも」中島らもエッセイ・コレクション から

「ボタン押し人間は幸せか - 中島らも」中島らもエッセイ・コレクション から一九九一年という年は何かしら僕らを興奮させるものを持っている。あとたったの十年でついに二十一世紀がくるのだという感慨や、その二年前の問題の年、一九九九年に何が起こるの…

(巻三十五)立読抜盗句歌集

(巻三十五)立読抜盗句歌集 三門をくぐれば仏徒風青し(石田阿畏子) 手に届く身近な願ひ星祭(萩庭一幹) 物指しの違ふあなたと心太(平野みち代) 作品としては未熟の入道雲(濱上こういち) 年の暮眼鏡ずらして見る世間(清水れい子) トーストにのせるもろもろ暮の…

(巻三十五)花冷のちがふ乳房に逢ひにゆく(真鍋呉夫)

(巻三十五)花冷のちがふ乳房に逢ひにゆく(真鍋呉夫) 本日の句をもちまして、巻三十五の読み切りでございます。巻三十五を追って一挙掲載いたします。 やや寒い朝だが重ね着はせず。 図書館のシステムにアクセスできない。表のページから行っても繋がらない。…

(巻三十五)焦がされてこれぞまことの目刺なる(林翔)

(巻三十五)焦がされてこれぞまことの目刺なる(林翔) 1月28日土曜日 まあまあの寒さの朝でした。 朝家事は洗濯、掃除機がけ、アイロンがけ。 昼飯喰って、一息入れて、散歩がてら千円床屋に出かけた。 途中でクロちゃんを訪ねるも不在。サンちゃんは生垣の…

「人は死ぬとどうなるのか - 中島らも」中島らもエッセイ・コレクション から

「人は死ぬとどうなるのか - 中島らも」中島らもエッセイ・コレクション から丹波哲郎氏の映画『大霊界』を不覚にも見てしまった。バスの転落事故で死んだ主人公の男性が昇天していく横っちょに、いっしょに死んでしまったペットの「犬」の霊がくっついて天に…

(巻三十五)靴磨き靴見て老いぬ鰯雲(倉田春名)

(巻三十五)靴磨き靴見て老いぬ鰯雲(倉田春名) 1月27日金曜日 曇天なり。 朝家事は特になし。午後からは天気が崩れるとのことで午前中に図書館と生協へ行く。 図書館では『角川俳句1月号』ほかを借りた。途中のポストで、 地域猫プラトニックな猫の恋(亀)…

「人生の四苦八苦(抜書) - 車谷長吉」人生の四苦八苦 から

「人生の四苦八苦(抜書) - 車谷長吉」人生の四苦八苦 から「四苦」とは何かまず、「四苦八苦」の打ちのめし最初の「四苦」とはなんでしょうか。それは「生」「老」「病」「死」です。「生」というのはこの世に「おぎゃあ」と生まれて来ることです。この世とは、苦の世…

(巻三十五)かりがねや信じて渡る青信号(大黒泰照)

(巻三十五)かりがねや信じて渡る青信号(大黒泰照) 1月26日木曜日 顔本俳句の投稿句に“雪しまく”と云うのが数句あった。調べたら雪風巻と書き吹雪のことだそうだ。ひとつ覚えたが使う局面はなかろう。 今日は3ヶ月毎の泌尿器科検診で平成立石病院へ出かけ…

(巻三十五)世の中を少しづつずれ葱を噛む(山藤三魔)

(巻三十五)世の中を少しづつずれ葱を噛む(山藤三魔) 1月25日水曜日 氷点下ということだったので“ぞくぞくっ”として目が覚めるのかと覚悟していたが、そのようなこともなくヌクヌクと目覚めた。柏の戸建ては安普請だったためか肩口に冷たい空気が入り込ん…

(巻三十五)里人のわたり候かはしの霜(西山宗因)

(巻三十五)里人のわたり候かはしの霜(西山宗因) 1月24日火曜日 雪にはならず、小雨。午後からは寒波だそうでそんな中を細君は生協へ出かけた。細君は10時過ぎに戻ってきたがその頃には雨も上がり、11時には陽も射した。そんなわけで朝家事に洗濯を致…

「草食系とは - 西村賢太」随筆集一日[いちじつ]から

「草食系とは - 西村賢太」随筆集一日[いちじつ]から草食系男子-と云う言葉は最近になって知った。が、その語の大まかに定義するところは飲み込めたものの、身体的な感覚の方はもう一つわからない。いったい或る程度健康なオスが、女体を得られずに平気で…

(巻三十五)うつくしや上から下へ秋の雨(上田信治)

(巻三十五)うつくしや上から下へ秋の雨(上田信治) 1月23日月曜日 霧雨、やや寒し。細君は白眼に出血があり、眼科に出かけた。眼科から帰り云うには、血圧が原因ではないようなので心配はないとのこと。血がきえるまでに二週間くらいかかるかもしれないそ…

(巻三十五)長靴の中で一ぴき蚊が暮らし(須崎豆秋)

(巻三十五)長靴の中で一ぴき蚊が暮らし(須崎豆秋) 1月22日日曜日 朝家事は洗濯。細君は生協へ出かけた。生協が近いのはありがたい。 俳壇を届けてくれた。 細君は 初夢のなかにみな居てみな若し(笠井彰) にいたく感じ入っておりました。 私には昔を懐かし…

「妻の悪口(漱石日記から悪口だけ抜書) - 夏目漱石」岩波文庫漱石日記 から

「妻の悪口(漱石日記から悪口だけ抜書) - 夏目漱石」岩波文庫漱石日記 から大正3(1914)年妻は私が黙っていると決して向うからは口を利かない女であった。ある時私は膳に向って箸を取るとその箸が汚れていたのでそれを見ていた。すると妻が汚れていますかと…

(巻三十五)ゆく春や生死不明の弟子一人(丸山哲郎)

(巻三十五)ゆく春や生死不明の弟子一人(丸山哲郎) 1月21日土曜日 寒いと腹が空くのでよく喰ってしまう。食い過ぎのようで夜中腹が張った。寝屁をすればそれで済むようだったが、万一のことがあるといけないので便所に行き放屁いたした。4時だったが、ま…

(巻三十五)酒飲んで飲んで潰れし光星忌(宮脇龍)

(巻三十五)酒飲んで飲んで潰れし光星忌(宮脇龍) 1月20日金曜日 大寒の入りだそうだが、天気は穏やかで気温も上がっている。 細君は“日頃の行いのお蔭よ!”と言い放って歯科に出かけて行った。午前は独りで過ごした。顔本俳句に、 御言葉に迷ふ古羊冬帽子(…

「東京の下町、居酒屋はしご酒(抄) - 島田雅彦」ちょこつと、つまみ から

「東京の下町、居酒屋はしご酒(抄) - 島田雅彦」ちょこつと、つまみ から知らない街でふらっと昼飲み仕事が早めに終わってとりあえずその日はやることがない時、あえて逆方向の電車に乗ってみる。あるいは、用事があって出かけた帰り、その途中のまだ降りた…

(巻三十五)バーを出て霧の底なるわが影よ(草間時彦)

(巻三十五)バーを出て霧の底なるわが影よ(草間時彦) 1月19日木曜日 昨日買った葉書に 受験子の力になれぬ父連れて と書いて用意した。 細君は息子と共に戦った二十年前の思い出に浸っている。 朝家事は特になし。陽射しがなく、毛布も干せない。 昼時に細…

「誕生の不思議 - 佐藤三千雄」生老病死の哲学 から

「誕生の不思議 - 佐藤三千雄」生老病死の哲学 から「生は苦なり」と申します。そして生苦とは「受胎から出生までの苦しみ」と説明されています。しかし、おかしいとは思いませんか?受胎から出生までのことを、私は何も知らないのです。いや、知ることができ…

(巻三十五)眠るしか用なき山となりにけり(久野茂樹)

(巻三十五)眠るしか用なき山となりにけり(久野茂樹) 1月18日水曜日 冷え込みはやや弛み、空は灰色。 朝家事は洗濯と掃き掃除。薄日が射したので毛布と薄布団を干す。その後、トレペーなどを買いにウエルシアに参る。往路復路でトイちゃんにスナックを振る…

「キンミヤ - 田中幾太郎」宝島社刊大衆酒場の達人 から

「キンミヤ - 田中幾太郎」宝島社刊大衆酒場の達人 から「キンミヤ」の愛称で知られる亀甲宮焼酎。老舗の大衆酒場だけでなく新店にもその勢力を拡大、“”空色に金色で宮のラベル”を崇拝する客も急増中だ。いったい、なぜこれほどの支持を得るに至ったのか。「…

(巻三十五)髪刈つて軽き頭やうそ寒し(長谷川回天)

(巻三十五)髪刈つて軽き頭やうそ寒し(長谷川回天) 1月17日火曜日 結露がひどい。 寒の朝結露にバカとかいて馬鹿(拙句) 表紙の写真を撮るのだが、本を持つ右手の親指の爪が大分伸びてきた。今晩、風呂上がりに切ろう。 朝家事は特になし。曇りで昨日の洗濯…

(巻三十五)日記買ふ余命宣告受けし日に(芳駿悟)

(巻三十五)日記買ふ余命宣告受けし日に(芳駿悟) 1月16日月曜日 曇りのち雨との予報。そんな朝である。朝の気温は予想より2度高いそうだが、その後下がっていくとのこと。まッ、寒中だから仕方がない。諦めよう。 在庫の中から、 保育士の眼も遊ばせて冬…

「はるばるとバカらしい - 田中小実昌」エッセイ'96大きなお世話 から

「はるばるとバカらしい - 田中小実昌」エッセイ'96大きなお世話 から高速道路などははしらないバスをのりついで、鹿児島にたどりつき、さらに国分までいった。さいしょは、あるひとが入院してるときき、その病院にいくつもりで、うちをでた。そのころは、う…

(巻三十五)よろこびは晩年に来よ龍の玉(未詳)

(巻三十五)よろこびは晩年に来よ龍の玉(未詳) 1月15日日曜日 曇り空である。朝家事は洗濯である。私としてはまだ二日分溜まっただけなので晴れの日を待ちたいのだが今日やってしまえとうるさい。前の洗濯物も十分に乾いていないのでストーブをつけて炙る…

「待ち遠しい春 - 三木卓」エッセイ'97待ち遠しい春 から

「待ち遠しい春 - 三木卓」エッセイ'97待ち遠しい春 から今日、鎌倉の仕事場近くのマキの垣根が、黄緑に染まっているのに気づいた。春の新芽が出ているのか。胸を躍らせたが、マキのことはそこまでは知らない。もしかすると木が衰えてそうなっているのかもし…

(巻三十五)秋惜む神を恐れぬ高さより(今橋真理子)

(巻三十五)秋惜む神を恐れぬ高さより(今橋真理子) 1月14日土曜日 少し暖かいせいか、薬倍増のせいか血圧がかなり下がった。薬のせいだろうがキモチワルイ。これも一つの延命か。 朝家事は掃除機がけと洗濯。それを終わってから生協へ買い物。その往路復路…

「わが町 上町[うえまち]台地 - 有栖川有栖」有栖川有栖エッセイ集正しく時代に遅れるために

「わが町 上町[うえまち]台地 - 有栖川有栖」有栖川有栖エッセイ集正しく時代に遅れるために新居に引っ越してきて、五つ季節がめぐった。ますますこの土地が好きになっていっている。かねてより、上町台地で暮らしたいと思っていた。地理的に大阪市の中心…

(巻三十五)ほどほどに働くがよし山眠る(小島健)

(巻三十五)ほどほどに働くがよし山眠る(小島健) 1月13日金曜日 細君が定期検診に出かけてくれて午前中を独りで過ごす。閑居すれば不善を為すのだが、何十万本もストックされているAVだがどれもやることは当然同じで見飽きた。 細君は12時前に帰宅。医…