2016-11-01から1ヶ月間の記事一覧

(巻十三)道問へば問はれし人も花の旅(前田きみ子)

11月29日火曜日 寒き朝脚の挙がらぬマーキング(潤) どうしても老いたるものに目が向いてしまう。仔犬は誰でも可愛がるが老犬のヨロヨロとした歩みに合わせて労るようにお伴をする老飼い主に尊敬の念を懐く。もう新しいペットは飼えないという嘆きをうか…

(巻十三)身の丈を知りたる秋の波頭(高橋将夫)

11月28日月曜日 別のブログ(nprtheeconomistclearance)で貿易関係の官庁発表を拙い英文にして紹介いるが、ここのところで農水省発表の“鳥インフルエンザ”に伴う鶏肉等の輸入禁止措置の発表が続いた。ドイツ、オーストリア、デンマークと禁止され、先週末…

(巻十三)紫蘇しげるなかを女のはかりごと(桂信子)

11月27日土曜日 窓の結露も金属部分だけで、今朝は少し緩んでくれたようだ。 11月21日の朝日俳壇から: 耳遠くなりし庭師や松手入(松本みゆき) 形よき排泄ありぬ冬近し(中村春男) 色変えぬ松一本の教えかな(山口耕太郎) 鰭酒やすでにひとりの別世界(…

(巻十三)帰り来て上着そのほか定位置に戻してやればうれしさうなり(寺松滋文)

11月26日土曜日 「発心集」に手をつけてみた。先ずは現代語訳を読んでいるが、それとてなかなか解らない。 “発心集 序 心の扱いの難さ 仏が教えて下さったことがある。 「心の師とはなるとも、心を師としてはいけない」と。 本当にその通りだ。まさに至…

2/2 Stress, July 23rd 2016 P44 (ストレス)

Now a new body of research is challenging that notion. Some scientists posit that what matters is not just the level of stress, or even its type, but how it is thought about. The same stress, perceived differently, can trigger different ph…

(巻十三)ちぐはぐに着て梅雨寒を凌ぎけり(浜元さざ波)

11月25日金曜日 方丈記はNHKラジオの講座が終ってからにすることにした。むしろ、浅見先生のお話から「発心集」を読んでみようとネットで探してみたところ角川ソフィア文庫にあることが判った。 丸善に電話し在庫確認してお昼休みにうかがった。丸善…

(巻十三)月照すものより外れ月見舟(林亮)

11月24日木曜日 昨日、細君から返還された写真の中に細君が載った社内報の切り抜きがあった。その写真に再度惚れ直し接写して保存した。 嫌なお仕事を言い付けられたときや、口論になりそうなときに見て反省しよう。一緒になってくれて見事に所帯回しを…

(巻十三)足腰の弱き虹立つ師走かな(木村正光)

11月23日水曜日 何処にも出掛けず誰にも会わず自分の渦に空回りした一日であった。 転結のあたりで渦となる流れ(新畑ひろし) 過日、NHK文化講演会でギリシャ哲学では、「生まれてこないことが最善で、早く死ぬのが次善である。」との考え方があったと…

(巻十三)浴衣にも身八口あり桜桃忌(神蔵器)

11月22日火曜日 布団を畳んでいるところで地震が来た。最初に襖がぶるぶると振動した後に本揺れが来たが、いつもの茨城県や栃木県を震源とする内陸地震とは違うと感じラジオをつけた。福島県浜通り沖で津波警報発報と伝えていたの大きな被害がでなければ…

(巻十三)一寸一寸帯解いてゆく梨の皮(加藤武)

11月21日月曜日 扶養控除等申告書を提出したが、給与等の事務を委託している会社のポータルサイトへアクセスしてカチコチやって終った。何でもかんでもITになってきて住みにくくなったと感じる。 住みにくき世は変わらじや漱石忌(今村正人) 来年からは、…

(巻十三)海に出て木枯帰るところなし(山口誓子)

11月20日日曜日 11月13日の朝日俳壇 分からん句その儘にして冷やかに(田中吉弘) 子の無くて一期の不覚ぶだう食ふ(小林博明) 駅前まで足馴らしに出掛け、本屋でNHK俳句から 撃たれたる夢に愕く浮寝鳥(高橋悦男) を書き盗った。 まだまだ万全の体調…

1/2 Stress, July 23rd 2016 P44 (ストレス)

New research shows that even severe stress can have an upside For centuries physicists have used the word stress to describe force applied to materials. It was not until the 1930s that Hans Selye, a Hungarian-born endocrinologist, began us…

(巻十三)相席に目涼しく遣はれし(小澤克巳)

11月19日土曜日 風邪はある程度回復したがお医者さんに診て頂いた。医院はマスクをした患者で大変ご繁盛で30分以上待っての診察でした。血圧133で異状なし。ドックで170などという数字が出たが、超音波検診で転がされまくったあとの血圧測定であ…

(巻十三)老成も若さも遠し梨をむく(深谷義紀)

11月18日金曜日 体調不良につき短文でござる。水曜日に三万歩ほど歩いたが尻の筋肉痛でござる。風邪も回復せずでござる。会社より細君の方が人使いが荒いので週末が心配でござる。

(巻十三)見張り鴨鳴けば百羽の羽音立つ(中島京子)

11月17日木曜日 昨日から兆候は現れていたが、どうも風邪をひいたようだ。熱はないが鼻水と涙が出て喉が痛い。薬屋に行って風邪薬を所望いたしたが、結構高いものだ。二千円もした。“千ベロ”と言う表現を坂崎重盛氏(幸之助の叔父)がよく使うが、2ベロも…

(巻十三)虫鳴いて裏町の闇やらかはらかし(楠本憲吉)

11月16日水曜日 明日からビッグサイトで工作機械の展示会「日本国際工作機械見本市」が開かれる。海外からの出展者もおり、保税扱いで展示される。 その保税扱いの外国工作機械の確認に税関の保税担当官がお越しになる。税関検査の立会いと言うことで我…

(巻十三)世の中はとてもかくても同じこと宮も藁屋もはてしなければ(蝉丸)

11月15日火曜日 そろそろトランプ以外の記事もあるかと英字紙を買ってみたが、トランプだらけであった。 ジョーカーの捨て時逸す夜長かな(田中悦子) だいたい、報道記事は読まない。科学技術的なことの解説記事や書評にエッセイ、それに英国を扱った世相…

(巻十三)映りたる顔のひらたき水の秋(森田征子)

11月14日月曜日 月曜日8時にはTBSラジオの竹中直人の対談番組をよく聴く。先週までは伊吹吾郎さんが出演していい話を聞かせてくれました。ところが今晩は太鼓持ちのような若い俳優が出てきた。若い俳優には気の毒な面もあった。何しろ竹中氏に目をか…

(巻十三)雨いるか雨いらぬかと遠き雷(赤澤皆子)

11月13日日曜日 日陰者が咲いた。 一句得るまでは動かじ石蕗の花(阿部みどり女) ズボンのボタンが取れた。そのままでも履けることは履けるがなんとなく締まりがよくない。細君に頼めば、「ボタン付けくらいできるようになってくれなくは困ります。」と言…

Passive voice, July 2nd 2016 P78 (受動態)

In partial defence of an unloved grammatical tool Pity the passive voice. No feature of the grammar of English has such a bad reputation. Style guides, including that of The Economist, as well as usage books like the celebrated American “E…

(巻十三)伸ぶるだけ首を伸ばして鳥帰る(柴田佐和子)

11月12日土曜日 エコノミスト誌の“綴り方”コラムに受身形擁護 論が掲載されていた。(エコノミスト誌の“綴り方”コラムは受身形擁護論を掲載していた。) 誰が行為者か曖昧になるという“文章読本”によく見られる批判に対しては情報の載せ方次第だとして例文…

(巻十三)ホウカン(漢字)の道化窶れやみづっぱな(太宰治)

11月11日金曜日 ドックはドット疲れる。特に胃のバリウム撮影はこれで最後に致したい。 この検査では多角的な胃のエックス線撮影をするために被写体を可動式撮影台に横たわらせる。増影剤にバリウムを飲むが、胃に満遍なく行き渡るように横たわった体を…

極楽に行く人 地獄に行く人 ー 水木しげる “解説ー三途の川を上手に渡るには” 横尾忠則

臨死体験をした人の報告書を読むと、きれいなお花畑が眼前に開けていたり、また川が流れていて向こう岸から知り合いの死者が呼び掛けてきたという臨死体験者に共通のビジョンが語られていることが多い。 でもこんなビジョンを見た人は必ずこの世に引き返して…

(巻十三)石拾ふことに始まる畠打ち(太田英友)

11月10日木曜日 明日ドックだと思うと鬱々とする。昨年も寿命が尽きているかのようなことを言われた。町医者は脅すような言い方はしない。特に老医師の年寄り患者への安心させるような話ぶりは仁術である。それが医学的に最良なのかは不確かだが、死を意…

(巻十三)耳も眼も歯も借り物の涼さよ(兼谷木実子)

11月9日水曜日 細君に同行し、貸金庫の整理に行った。ご担当の若い女性行員のそつのない対応に好感を持つ。細君と話を転がしながらてきぱきと処理していた。 貸金庫カードにかはる文化の日(関野寿子) 税関の金の密輸押収量が急激に増えているという報道を…

極楽に行く人 地獄に行く人 ー 水木しげる “はじめに”

はじめに この頃、どうも世間がギスギスしているような気がしてならない。ぼくの観察によれば、親や学校に教えられた世界だけがすべてだと思っている人が、多くなっているせいだ。自分の脳で判断して、賢く振る舞っているつもりだろうけど、そういう人は結局…

(巻十三)牛鍋や性懲りもなく人信じ(岡本眸)

11月8日火曜日 今朝は一段と冷えた。 空白を靴下ひっぱり埋めにけり(潤) 仲通りの葉を落としたあとの並木の枝にLED球が巻き付けられた。 幹に枝喰ひ入るごとく抱きあひそれより先はせずして別る(佐竹游) 豆電球とちがって点灯していないLED球は見方…

(巻十三)何番の出口を出ても秋の空(加藤かな文)

11月7日月曜日 今朝から長袖の保温下着とタイツを着用した。 軽薄短小を実感する物の一つが冬の下着である。駱駝の股引きの世代ではないが、それでも厚手のズボン下のお世話にはなった。何とかテックという代物はまず温かい。薄いことの効果は着膨れ感が…

(巻十三)これからは楽が一番更衣(三宅久美子)

11月6日日曜日 細君と義母の見舞いにホームへ行った。都合で早目の時間に訪問したが、ちょうど夜勤の介護士さんの引き継ぎ時間のようで個々の老人に状況をちゃんと引き継いでいるのが聞こえた。 父暮らすホームからくる請求に「コーヒー代」とありて平穏(…

(巻十三)黴の中言葉とすればもう古し(加藤しゅうとん)

11月5日土曜日 今日から巻十三です。年末年始から節分くらいまでかなぁ。 案外の実を結びけり庭みかん(潤) 四十代後半に今の家に移ったので20年近く住んでいる。僅かながら庭があったので息子の希望で蜜柑を植えた。果実などは元より期待していなかった…