2015-05-01から1ヶ月間の記事一覧

本日の句歌

句歌控帳「立読抜盗句歌集(巻七)」 年の瀬にちあきなおみの演歌聞きあぶった烏賊と人肌の酒(をがはまなぶ) 俳壇歌壇: 母の日に母を誘えば父も来る(松尾康乃) 草餅の堂々として田舎ぶり(上村敏夫) 束よりもこの一輪を薔薇の花(嶋田武夫) メーデーのうたごえ…

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句歌控帳「立読抜盗句歌集(巻七)」 子にみやげなき秋の夜の肩ぐるま(能村登四郎) こどもが一人いた。最初の十年ほど親孝行して、今は親など眼中にない息子になった。 容赦なく子は育ちけり竹の春(嶋田恵一) 柏の名医のところに行き、結果をうかがう。 血圧1…

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句歌控帳「立読抜盗句歌集(巻七)」 胡座して大きく使ふ渋団扇(小原青々子) 正座はもとより、胡座も長くはできなくなってきた。 知らぬ間に 正座して見る 天の川 (奥津伸司) 歳のせいで、体が固くなったのが主因であろうが、生活習慣や住環境も大きいのでない…

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句歌控帳「立読抜盗句歌集(巻七)」 小春日を渡りきつたる入日かな(有松洋子) 朝のプロント、外のテラスでくつろぐ人が増えてきた。 その上を烏がかすめ去った。丸の内には烏が多い。 こう言うところで、毎朝モーニングするのも、そうは長くあるまい。 円安、…

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句歌控帳「立読抜盗句歌集(巻七)」 当てもなく地球儀回す夜長かな(岡本久夫) またまた、車内読書報告。 「葬式はいらない」という本を、いりそうな、おじさんが読んでおりました。 棄てるとも捨てられるともみづからを入るる無縁墓地人は購ふ(宮原勉) さて今…

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句歌控帳「立読抜盗句歌集(巻七)」 風鈴をはずし虚空に風還す(梶原ひな子) 朝の山手線で女子学級委員長に統率された、白シャツ、白セーラー服の中学生修学旅行集団といっしょになり、委員長さまから席など促していただいた。 「男子!次で降りるのよ!」との…

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句歌控帳「立読抜盗句歌集(巻七)」 気がつけば妻も縮んだ寒厨(米澤たもつ) 毎朝一時間近く座る、電気ビル裏のプロントの椅子が新しくなった。 特にセンスのいい、イタリア風のものに換わったというのではないが、クッションは良くなった。 独居(ひとりい)の …

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句歌控帳「立読抜盗句歌集(巻七)」 六十八 心にもあらでうき世にながらへば恋しかるべき夜半の月かな(三条院) “心にもあらでうき世にながらへば”がいいですねぇ。 友人の文ちゃんからメールが届いた。 小笠原に向けて出帆し、その船上からである。 羨ましい…

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句歌控帳「立読抜盗句歌集(巻七)」 座る余地まだ涅槃図の中にあり(平畑静塔) 細君とスーパーに買い物に出掛けた。 ほか、自宅で雑用。 俳壇歌壇 来年は捨てる約束更衣(中川幸子) 頭たれ耐えてをりしが椿落つ(モーレンカンプふゆこ) 目刺し焼き貧しからざる朝…

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句歌控帳「立読抜盗句歌集(巻七)」 一句得るまでは動かじ石蕗(つわ)の花(阿部みどり女) 鳥は囀るし、花火大会はあるし、デパートとショッピングモールまで一駅で、 最寄り駅まで歩いて八分。 都心部までドアドアで一時間を切るし、駅前にはスーパーがあり、…

本日の句歌

句歌控帳「立読抜盗句歌集(巻七)」 弟に本読み聞かせいたる夜は旅する母を思いてねむる(事態の推移を見て) 巻七の巻頭は、(事態の推移を見て)さまの歌にさせていただいておりました。 一人静二人静より華やげる(河合清) 花ことばは“隠された美”とのことです…

(巻六)立読抜盗句歌集

襟あしの黒子あやふし朧月(武久夢二) 甘いことば言ってとねだるつれあいのいる幸せをかみしめよ君(大黒千加) 越後屋にきぬさく音や衣更(きかく) 柚子三つはふり込んだる湯の騒ぐ(橋本栄治) 片陰に入りわが影を休ませる(津田和敏) 夕されば衣手寒し高松の山の…

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句歌控帳「立読抜盗句歌集(巻六)」 気構への一歩遅れし寒さ急(蔭山一舟) 巻六の巻末の句です。 後程、巻六の句歌をまとめて掲載いたします。 早朝の雷鳴、強雨に交じり、雀の鳴き声がしっかりと聞こえた。 雨音に囀り交じる目覚めかな(潤) 鳥に興味を持った…

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句歌控帳「立読抜盗句歌集(巻六)」 右の羽根ひだりの羽根を広げては繕ふ雀が葉の間(あい)に見ゆ(中村昭子) 昨晩は寝付きが悪く、今朝は疲れを残しての起床でした。 春愁の昨日死にたく今日生きたく(加藤三七子) とまでは行きませんが、凹(へこんで)はいまし…

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句歌控帳「立読抜盗句歌集(巻六)」 妻子飢う蟻にも増して励まねば(上村占魚) 昨晩のNHKラジオアーカイブスは、実業家でのちに随筆家となった、渋沢秀雄氏であった。 お話のなかで、1938年ころ、渋沢氏が宝塚歌劇団を引き連れて渡米したというエピソー…

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句歌控帳「立読抜盗句歌集(巻六)」 神田川祭の中を流れけり(久保田万太郎) 神田祭が先々週、三社祭は昨日まで。 別人の如き乙女の祭笛(黛衛和) 車中で“本”を読む人、eブックを読む人、フェースをはじめとするソシアルメディアを読む人と色々である。 本のタ…

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句歌控帳「立読抜盗句歌集(巻六)」 文太逝きトラック野郎哀悼に皆鉢巻の今朝の国道(白井善夫) 日曜日の朝は、イルカさんの番組を聞きながら朝食。今朝は五輪まゆみさんとのトーク付き。 そのあとは、NHK第二で「宗教の時間」を聴きました。 インド哲学が…

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句歌控帳「立読抜盗句歌集(巻六)」 二人して荷解き終へた新居には同じ二冊の並ぶ本棚(五十嵐裕司) 今年の詠題はなんでしたっけ? 生産者から完全に消費者になってしまいました。 言の葉の海に乗り出し糸垂れて当りの来ざる一日過ごせり(中村且之助) 机の上に…

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句歌控帳「立読抜盗句歌集(巻六)」 寒雷に若き巡査が照らされて孤独に耐える深夜の交番(飯島幹也) 昼休みに、久しぶりに小林克也さんのFMに合わせたところ、 美空ひばりさんの「川の流れのように」が拾えました。 愛の賛歌とかもめは拾ってあるので、あと…

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句歌控帳「立読抜盗句歌集(巻六)」 寒雷に若き巡査が照らされて孤独に耐える深夜の交番(飯島幹也) 昼休みに、久しぶりに小林克也さんのFMに合わせたところ、 美空ひばりさんの「川の流れのように」が拾えました。 愛の賛歌とかもめは拾ってあるので、あと…

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句歌控帳「立読抜盗句歌集(巻六)」 夜の秋酒の好みのみな違ふ(古田紀一) コンビニのサカモトちゃんが釣り銭を間違えた。 毎昼、サンドイッチを買いにコンビニに行く。そして感じが良いので、毎昼彼女の列に並ぶ。 しばらくは 吾も加はる 蟻の列 (馬場美智子)…

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句歌控帳「立読抜盗句歌集(巻六)」 父暮らすホームからくる請求に「コーヒー代」とありて平穏(北村修) 昨晩のカルチャーラジオは落語で、落語における夫婦関係がお題であった。 「廐火事」と「芝浜」を下敷きに、しっかりした“かみさん”とその掌で転がされて…

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句歌控帳「立読抜盗句歌集(巻六)」 もてあます西瓜一つやひとり者(永井荷風) 朝のバス停を犬を散歩させている人が通り過ぎる。 二代目、三代目の犬に交代している方もいるが、犬種は変わらないようだ。 生きかはり死にかはりして打つ田かな(村上鬼城) ある中…

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句歌控帳「立読抜盗句歌集(巻六)」 歳晩の用なき老のクラス会(藤田考成) こころにしみる句です。 昨晩のNHKアーカイブスで、 菊田一夫のラジオドラマ「君の名は」の、昭和20年11月24日、数寄屋橋の場面が一部流された。 抜きがたし踊り子草と名の知…

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句歌控帳「立読抜盗句歌集(巻六)」 しんしんと捨場なき雪降りにけり(清水志) 業界関係のニュースを読んでいたら、 「世界税関機構(WCO)の関税率表見直し委員会が品目表(HS)に独立した番号(HS番号ー8469)で掲げられている“タイプライター”を、その…

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句歌控帳「立読抜盗句歌集(巻六)」 ケータイに操られつつ店内に食品探す初老の男(小野寺健二) ネットで「都会の野鳥」の写真を携帯に取り込んだ。 都会の野鳥として解説されていたのは19種類。 その中でも、オナガは色も綺麗なので是非ともお目にかかりた…

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句歌控帳「立読抜盗句歌集(巻六)」 青春はみづきの下をかよふ風あるいは遠い線路のかがやき(高野公彦) バードウォッチングを趣味に加えることにした。 右の羽根ひだりの羽根を広げては繕ふ雀が葉の間(あい)に見ゆ(中村昭子) 筆者の趣味の原則は、 一人ででき…

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句歌控帳「立読抜盗句歌集(巻六)」 花吹雪あびて振り切る恋もあり(平松うさぎ) 昨晩のNHKカルチャーラジオは俳句で、水原秋桜子を中心に俳句ー印象派のお話でした。 どういう訳か、秋桜子の句は未だ書き留めていない。 講師の説明では、描ききっているの…

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句歌控帳「立読抜盗句歌集(巻六)」 たそがれを一葉やさしく落ちにけり(池本一軒) 昨日が立夏ということで、夏はじまる。 船よりも白き航跡夏はじまる(鷹羽狩行) 肉まんが据わっていた場所にドーナツがとって代わった。 ファミマも7ー11も、ドーナツを充実…

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句歌控帳「立読抜盗句歌集(巻六)」 どの山のさくらの匂ひ桜餠(飴山実) 昨晩のTBSラジオでは、野球解説者の青島氏が今年から巨人のバッティング投手になった藤井さんにインタビューした。 現役投手から裏方への気持ちの切り替えなどをうかがっていたが、 …