2016-03-01から1ヶ月間の記事一覧

(巻十)逃げ足を止めて我を見る蜥蜴かな(渡辺萩風)

3月30日水曜日 同僚の通夜、葬儀の日が通知されました。 明日が通夜です。 今年のさくらはこんな桜。 死支度致せ致せと桜かな(一茶)

(巻十)帝釈天参道に買ふ草の餅(中山喜代)

3月29日火曜日 柴又は育った街である。帝釈天で産湯は浸かっていないが、満男と同じルンビニー幼稚園に通った。 寅さんが冬の「季語」とは知らなんだ薄着の似合う涼しい男が(石島勝正) 今日の句では“草の餠”と詠んでいます。草餅であることに間違えはあり…

(巻十)冷蔵庫に冷えてゆく愛のトマトかな(寺山修二)

3月28日月曜日 席を並べ、お世話になっていた方が突然亡くなれた。まだまだまだお若いのにである。

(巻十)家庭科も音楽もない時間割高二は風に吹かれる季節(松田梨子)

3月27日日曜日 月に一度の義母見舞いに参りました。今日は頭のしっかりお婆さんが、みんなといっしょのお遊戯はしなくない、自分の部屋でゆっくりとしていたいと訴えておりました。 施設としては一人一人に目を配るのが大変なので、入居者を一カ所に集め…

(巻十)九十九里浜に白靴提げて立つ(西東三鬼)

3月26日土曜日 角川俳句を確保しました。新柏の書店でも五冊くらいは仕入れているようです。 一読目で投稿句から三句書き留めました。 独り居や引けば離るる毛糸玉(今村正人) 住みにくき世は変はらじや漱石忌(辻雅宏) 警官と目の合ふ怖さ年の暮(吉田かず…

(巻十)あこがれの人も老いたり夏料理(小林紀彦)

3月25日金曜日 朝の新有楽町ビル入口で外国人モデルを使っての写真撮影が行われていました。ファッション誌かカタログ用だと思いますが、どうということのない階段でなぜ撮影するのだろうかと思いました。美人かどうかは主観でしょうが、顔が小さく生意気…

(巻十)一皿は狐のためのパンの耳(桑原みち子)

3月24日木曜日 スポーツの楽しきニュース春立ぬ(唐澤春城) プロ野球の開幕が明日となり、前夜祭的なラジオ番組がいっぱいかと思っていたが、TBSラジオが一時間やっただけでした。それも芸能人の雑談会で、セリーグだけを扱った番組でした。 その芸能人…

(巻十)とどまればあたりにふゆる蜻蛉かな(中村てい女)

3月23日水曜日 喉が渇いたので車中で一杯いたすことにしました。始発駅では折り返し列車が入線して車内清掃され“ドア扱い”がされて乗車の運びとなります。 列の先頭で待っていた人は大抵進行方向左側の最後列窓側に向かいます。これは多分座席のリクライ…

(巻十)葉桜や人に知られぬ昼遊び(永井荷風)

3月22日火曜日 三連休明けの一日を過ごしましたが、実にボーとした一日でした。 “買えれば、新じゃが、新玉ねぎ、本みりん、ラップ2本、頼めますか?”との細君からの指令を受けて、買い物をして帰る道すがら、夜空を眺めると満月とその上、11時55分く…

(巻十)こころ足る日は遠出せず立葵(福永耕二)

3月21日月曜日 東京の開花が伝えられました。 山守の使いは来ねど馬に鞍置いてぞ待たん花の盛りを(近藤勇) 新聞の折り込み広告で、台所の生ゴミの一次ごみ袋を作るのが家事分担の一つです。 広告を2つに折って、二辺をのり付けして作ります。厚い紙と弱…

(巻十)青梅の尻うつくしくそろいけり(室生さいせい)

3月20日日曜日 まだまだ先のことですが、細君と青戸にあるUR団地の下見に参りました。青戸とは葛飾区にある地名で京成電鉄の青砥駅が最寄り駅です。 知名度は低いところですが、山手線の日暮里駅から各駅停車で15分くらいで着きました。 青砥駅は京成…

(巻十)この先を考えている豆のつる(吉川英治)

3月19日土曜日 朝日俳壇から一句、 スポーツの楽しきニュース春立ちぬ(唐澤春城) を控えました。 雨の一日を家にいて、静かに過ごしました。特に何もございません。 孤高とは雨中の噴水かと思ふ(千田百里)

(巻十)秋風に小銭の溜まる峠神(角川春樹)

3月18日金曜日 さて、金曜日の夕方となりました。三連休で三日間お酒が呑めませんので神田のコーラクでinnards stewで一杯いたしました。 American approval is still required in some areas, including changes to the innards of the internet's addre…

(巻十)紫陽花の午後はさしたる用もなし(山口康子)

3月17日木曜日 恙無く一日を過ごし、上野からの常磐線が沿線火事のため10分ほど遅れましたが、ほぼ定刻に帰宅いたしました。 高崎線の復旧に要した日数に比べれば問題になりません。 車中“寶の焼酎ハイボール”の500mlを舐めながらダウンロードして…

(巻十)登山靴穿きて歩幅の決まりけり(後藤比奈夫)

3月16日水曜日 定期検診で呑んでもよろしいと言うお墨付きを頂いた訳ではありませんが、やや呑むということへの怖れは減少いたしました。 少しなら飲んでもという医者に替え(早川清生) ということで、車中晩酌の酒を小ぶりのウィスキーの水割り“白角”から…

(巻十)若さとも老いとも妻の白上布(しろじょうふ)(草間時彦)

3月15日火曜日 定期検診で千葉西病院に参りました。 常盤平駅からのマイクロバスに乗車するところから学習は始まります。 老齢の方々が多いので、マイクロバスに乗るところから介助を必要とします。病院に到着すると、前期高齢者のボランティアらしき介助…

(巻十)とび下りて弾みやまずよ寒雀(川端茅舎)

3月14日月曜日 見つからずにいた句が出てきました。 しぐれ来て一振り多き七味かな(公望) でした。 ホワイトデーということで、お一方に細やかな御返しをいたしました。 これ迄の人生で女性への贈り物を選んだということはあまりございません。 細君はお…

(巻十)一識るに十聞いている走り梅雨(渡辺俊子)

3月13日日曜日 メタノールを晩酌に混ぜて旦那を殺した女が逮捕されたそうです。 あの本の毒まわりたる烏瓜(森田緑郎) 旦那59歳妻43歳だとか。若いのを貰うのは命懸けですなあ。 いつまでもひとつ年上紺浴衣(杉本零) その点は安心です。 朝日俳壇から…

(巻十)手も出さず物荷ひ行く冬野哉(小山来山)

3月12日土曜日 しぐれきて ひとふりおおき しちみかな という句を書き留めたことは間違えないのですが、句帳なかから見つけ出せません。 それを気にしながら家事を手伝い一日終わりました。 つつまれていて薔薇の香を忘れをり(今橋真理子) 殺人事件容疑者…

(巻十)秋の野に咲きたる花を指折(およびお)りかき数うれは七種の花(山上憶良)

3月11日金曜日 泥棒のような一週間を過ごしまし帰路神田駅西口のコーラクに寄りました。 年寄の知恵出しつくし端居せり(能村登四郎) 焼き物も美味しいのですが、予算の関係で煮込みと冷酒二杯と決めております。(いつも1、050円) 冷酒や亜流に生きて…

(巻十)猫八が虫を鳴く夜の寄席を出る(永六輔)

3月10日木曜日 猫と言えば、今朝の山手線の車両には犬と猫の可愛い写真が張り付けてありました。車内ビデオも犬と猫の動画が映されていて癒されました。 何の広告かと調べましたら、動物の健康保険のコマーシャルと解りました。 大事な家族犬・家族猫です…

(巻十)老鶯(ろうおう)の隣家まで来て去りにけり(下村靖彦)

3月9日水曜日 柏駅前のそごうデパートが9月いっぱいで閉店するということでございます。 そごう六階の“ウィーンの森”珈琲店は私たち熟年夫婦のデートスポットでございますし、一階の中村屋ではよく肉マンを買っております。 日曜日のお昼どきでも閑散とし…

(巻十)贅沢な街より戻り柿を剥く(花谷和子)

3月8日火曜日 朝方の霧も晴れました。ダイヤの乱れもなく助かりました。霧というとあの歌ですが 夕霧のプラットホームに敬礼す乗務車掌の旅の始まり(本永静義) も夕霧ですが思い浮かびました。 細君が鼻の具合が良くないと愚図っている。花粉症ではなく、…

(巻十)蚊に困る蚊もまた困るうちわかな(保吉)

3月7日月曜日 どうやら今年の冬は雪を免れたかな?除雪のシャベルと同様に載せたい名句も準備してありましたが、来年までお蔵入りです。 でも、こんなことになればよかったなぁ! なりゆきの相傘に積む細か雪(新保吉幸) 昨晩はNHKラジオ文化講演会で篠…

(巻十)味噌たれてくる大根の厚みかな(辻桃子)

3月6日日曜日 朝日俳壇から一句: 旅人と一目で分かる雪の道(小林龍雄) 歌壇の方には久しぶりに愛川弘文氏の歌が入選しておりましたが、 入店を禁じられたる犬と待つショップモールの煉瓦の階段(夏目たかし) を書き留めました。 細君と二人で2日過ごしま…

(巻十)衣紋竹片側さがる宿酔(川崎展宏)

3月5日土曜日 風邪が怖くて床屋をサボっておりましたが、1ヶ月半ぶりに木の葉髪を摘んでいただきました。 木の葉髪一生を賭けしなにもなし(西島麦南) 床屋さんに「眉の下、剃りますか?」と訊かれますが、あまりくっきりした眉は全体とのバランスが取れま…

(巻十)囀りの一羽の自在二羽に失す(林亮)

3月4日金曜日 本日の句も私にとっての名句でごさいます。退職後の夫婦を実に巧みに詠んだ句として味わっております。 作者の林氏は県庁勤めをされていた俳人と承っております。退職後の奥様の“ぶあしらい”を嘆いていると勝手に解釈し、同じ境遇にある身と…

(巻十)松茸や人にとらるる鼻の先(向井去来)

3月3日木曜日 病院の定期検診が近づいてきました。予約票が見付からないので明日確認の電話を入れなくては。 明日は11時から会議があります。珍しいことですので、なんとなく落ち着きません。 では今日はどうだったかと申しますと、何もなく、何もいたし…

(巻十)すべからく火種は人事鳳仙花(戸恒東人)

3月2日水曜日 少し陽気が良くなってきたのでしょうか、ありがたいことです。 水洟(みずっぱな)老いの弱気や春を欲(ほ)り(潤) 昨日の最高裁判決は身に染む話でございます。 心配な親はおりませんが、私自身が妻子に迷惑をかけないよう祈願いたします。 年寄…

(巻十)曲がりまがり朝の町内四千歩のぼりくだりす一筆書きに(相原法則)

3月1日火曜日 秋はさみしく、 秋さびしおぼえたる句を皆申す(炭太祇) 春は愁い 春愁の昨日死にたく今日生きたく(加藤三七子) ここのところそんな気分でございますので、昼飯はコンビニ焼きうどんで済ませました。 最近の昼食はコンビニの焼そば、焼きうど…