2022-01-01から1ヶ月間の記事一覧

(巻三十二)炉話の身の振り方に及びけり(北村仁子)

(巻三十二)炉話の身の振り方に及びけり(北村仁子) 1月30日日曜日 洗濯をいたす。11時ころベランダへ出て干したが、もう雀やメジロや他の小鳥はいない。俳壇は今週も書き留めたくなる句なし。選者はまだ三人体制だ。稲畑氏の後任にはどなたが就くのだろ…

(巻三十二)河童屁の水泡浮ぶや夏柳(安斎桜カイ子)

(巻三十二)河童屁の水泡浮ぶや夏柳(安斎桜カイ子) 1月29日土曜日 Happy weekend. Follow these simple and Valid principles 1. Make Peace with your Past so it doesn't spoil the Present. 2. What others Think of you is None of your business. 3. …

「人間萬事[抜書] - 山口瞳」日本の名随筆別巻22名言から

「人間萬事[抜書] - 山口瞳」日本の名随筆別巻22名言からむかし、小学校の六年生のとき、家で書初めをやらされた。戦前の家庭では、カルタを取ったり、句会を開いたりして、家族だけで遊ぶということが行われた。その他に、いろいろな室内遊戯があった…

(巻三十二)北が吹き南が吹いて暮るる春(臼田亞波)

(巻三十二)北が吹き南が吹いて暮るる春(臼田亞波) 1月29日金曜日 メジロがチョロチョロしているのでそろそろ梅がよろしいのかと近寄ってみたが、ここの白梅はまだ蕾である。それを一撮した。 寒禽の取り付く小枝あやまたず(西村和子) いいニュースも悪い…

「本の話だとすぐ古本屋歩きのことになる - 植草甚一」日本の名随筆別巻72古書 から

「本の話だとすぐ古本屋歩きのことになる - 植草甚一」日本の名随筆別巻72古書 から1 本の話だとすぐ古本屋歩きのことになるときどき机のまえで、そのときやっていることを忘れてボンヤリとし、三日間だけ神保町のそばのホテルに泊まりたいな、という気…

(巻三十二)西吹けば東にたまる落葉かな(蕪村)

(巻三十二)西吹けば東にたまる落葉かな(蕪村) 1月27日木曜日 無気力、怠惰な今日この頃で、今朝も怠惰で無気力だ。 OB会の会報新年号が来て各氏の簡単な近況と挨拶が生の形で、つまり事務局に返信された短冊をそのまま貼り付けた形で、掲載されていた。超…

(巻三十二)ガマ(漢字)あるく自己顕示して自己嫌悪(川口裕敏)

(巻三十二)ガマ(漢字)あるく自己顕示して自己嫌悪(川口裕敏) 1月26日水曜日 今日の午後は水道の修理があるかもしれないから家に居てくれというので午前中に図書館に出かけた。予約本の受け取りと角川俳句1月号を借りようと出かけた。角川俳句は25日が…

(巻三十二)借家の天井低き暑さかな(正岡子規)

(巻三十二)借家の天井低き暑さかな(正岡子規) 1月25日火曜日 今朝もメジロらしきが囀ずる。双眼鏡を持ってベランダに出て焦点を合わせた。ウグイス色で目の周りが白い。メジロだろう。数羽居るらしく囀ずりが重なる。 午後といっても4時に歯医者に入る。…

(巻三十二)カステラの語源に諸説秋高し(川崎展宏)

(巻三十二)カステラの語源に諸説秋高し(川崎展宏) 1月24日月曜日 洗濯物を干していると聞きなれぬ囀ずり?下の垣根の中をメジロらしきがチョロチョロと枝を伝っていた。 囀やどんな鳥かとみな仰ぎ(深見けんじ) 曇天・微風の中を午後の散歩をいたした。図…

(巻三十二)黒猫の冬の目にあるニヒリズム(日原正彦)

(巻三十二)黒猫の冬の目にあるニヒリズム(日原正彦) 1月23日日曜日 風はないが、どんよりとした冬空の午前で毛布、布団は干せず。朝日俳壇を持ってきてくれたが、書き留めたくなる句はなし。 写真は最近撮った黒猫だ。毛並みもよくて野良ではないように見…

(巻三十二)向き合ひて恋めく卓やレモネード(本間尚子)

(巻三十二)向き合ひて恋めく卓やレモネード(本間尚子) 1月22日土曜日 朝、血圧を測っていたら電池が切れた。血圧計は単4を4本使い、1ヶ月位で寿命となる。電池切れの前の値が135-85で電池を入れ換えて測ったら120-75と出た。血圧計もあまり当てになら…

「残肴の処理 - 北大路魯山人」日本の名随筆26肴 から

「残肴の処理 - 北大路魯山人」日本の名随筆26肴 から料理を出して、お客のところから残ってきたものを、他ではどんなふうに始末しているか私は知らない。私ならその残肴を、お客が全然手をつけなかったもの、つけてもまだたくさん残っているもの、刺身は…

(巻三十二)チョコレートひとつ含みて日向ぼこ(古舘和夫)

(巻三十二)チョコレートひとつ含みて日向ぼこ(古舘和夫) 1月21日金曜日 細君が生協の花屋さんで八重のチューリップの蕾を2本とカーネーションを1本買ったところ、チューリップは開くとこうなるんですよ、と開いたチューリップを1本おまけにくれたそう…

「「半七捕物帳」の思い出-岡本綺堂」河出文庫綺堂随筆江戸のことば から

「「半七捕物帳」の思い出-岡本綺堂」河出文庫綺堂随筆江戸のことば から初めて「半七捕物帳」を書こうと思い付いたのは、大正五(一九一六)年の四月頃とおぼえています。その頃わたしはコナン・ドイルのシャアロック・ホームズを飛びとびに読んでいたが、全…

(巻三十二)アベックも死語のひとつや浮寝鳥(深沢ふさ江)

(巻三十二)アベックも死語のひとつや浮寝鳥(深沢ふさ江) 1月20日木曜日 ステントを抜いて一ヶ月が経った。術後検診に平成立石病院へ出かけたが検査開始時刻が9時半なのでシャトルバスは使えず京成バスで区役所まで行き歩くことにした。大寒の朝で、さす…

(巻三十二)そぞろ寒捨つべき上着なほ着古し(高澤良一)

(巻三十二)そぞろ寒捨つべき上着なほ着古し(高澤良一) 1月19日水曜日 黴が生える季節ではないが、箪笥の中の礼服、ジャケットなどを出して風を通した。礼服などもう着ることはなかろう。 義理を欠くことが養生遅々と春(田畑美穂女) 午後、散歩には出たが…

(巻三十二)おいそれと買手のつかぬ山笑ふ(境惇子)

(巻三十二)おいそれと買手のつかぬ山笑ふ(境惇子) 1月18日火曜日 細君は内科に検診に出かけた。午前11時まで独りの時間を過ごす。不善もマンネリ化して暇潰しにならない。 Crowd Science Why do we get bored https://www.bbc.co.uk/programmes/w3ct1pr…

(巻三十二)カステラにフォーク突き刺す秋思かな(土居小夜子)

(巻三十二)カステラにフォーク突き刺す秋思かな(土居小夜子) 1月17日月曜日 細君が生協に出かけ、干し芋を買ってきてくれた。飴色の干し芋が三枚、ビニールの袋に丁寧に納まっている。夕方、いただいたが甘味はそれほどない。茨城産で紅はるかという芋ら…

(巻三十二)信ずれば平時の空や去年今年(三橋敏雄)

(巻三十二)信ずれば平時の空や去年今年(三橋敏雄) 1月16日日曜日 二晩乾き物をつまみに寝酒をしたが、やはり夜中に喉が渇く。元に戻そう。 よくないと承知のうえの寝酒かな(拙句) 世事は書きたくないが、今年のセンター入試は色々な事が起こる。今朝は津…

(巻三十二)春の夢みているやうに逝きにけり(西原仁)

(巻三十二)春の夢みているやうに逝きにけり(西原仁) 1月15日土曜日 本日の句など逝き方の理想でごさいます。 土曜日の朝なのでFM葛飾を流す。バックグラウンド・ミュージックだけでくだらない駄弁りがない。つまり清々しいのである。静かな音楽だけを流し…

「最善の悩み方 - 土屋賢二」論より譲歩 から

「最善の悩み方 - 土屋賢二」論より譲歩 からツチヤ師(筆者とは比較にならない聖人である)が、師を慕う者たちと夕暮れの公園を歩いているとき、ふと足を止めておっしゃった。「見よ。あの夕焼け空を。何と美しく淋しく切ないのであろうか。カトマンズで見る…

(巻三十二)生霊酒のさがらぬ祖父(おほじ)かな(其角)

(巻三十二)生霊酒のさがらぬ祖父(おほじ)かな(其角) 1月14日金曜日 就寝時に睡眠導入手段としてBBCを聞いている。昨夜はふと思い立って、再生をシャッフルの継続にして、イヤーフォンからヘッドセットに換えて床に就いた。百余の番組のどれが聞こえてくる…

「裁判員裁判対象事件からの除外 - 明治大学教授駒澤睦」判例教室2021年10月号

「裁判員裁判対象事件からの除外 - 明治大学教授駒澤睦」判例教室2021年10月号大阪高裁令和2年10月27日決定【論点】裁判員裁判の対象事件から除外され、裁判官のみの合議体で取り扱われるのはどのような場合か。(参照条文)裁判員1条・3条1項、暴力…

(巻三十二)ぽつねんと狸爺の梅見酒(前田吐実男)

(巻三十二)ぽつねんと狸爺の梅見酒(前田吐実男) 1月13日木曜日 好天・微風で毛布と薄布団を干す。ミカンも冬を越せそうだ。 約束も用事もなくて蒲団干す(井戸幸子) 微風だったので駅前まで散歩して串焼き本舗で一息入れた。 3回目の通知をいただいた。少…

(巻三十二)噴火してしまつた山の苦笑ひ(高橋将夫)

(巻三十二)噴火してしまつた山の苦笑ひ(高橋将夫) 1月12日水曜日 今日は細君が歯医者に出かけて行った。まだずいぶん残っている歯の点検と歯磨きだけだそうだ。 閑居して不善を為して午前を終わる。不善もマンネリだ。 午後、散歩に出るが風が強くすぐに…

(巻三十二)若ければ走つた筈が秋時雨(岩藤礼子)

(巻三十二)若ければ走つた筈が秋時雨(岩藤礼子) 1月11日火曜日 私が医者や歯医者に行く日は天気が崩れる。10月に退院した日には台風で荒れた。去る1月6日はリハビリ病院に検診に行った日たが、雪だった。そんなわけで、細君は“日頃の行い説”を唱える…

(巻三十二)松手入れ見様見真似の枝捌き(森美佐子)

(巻三十二)松手入れ見様見真似の枝捌き(森美佐子) 1月10日月曜日 昨日は薬を飲み忘れたようだ。アラームを掛けてあるので忘れることはないと思っていたが、土日祭を除外にしてセットしてあったらしい。セットし直した。 錠剤の一つ半端や秋暑し(尾崎八重…

(巻三十二)鍵穴に蜜ぬりながら息あらし(寺山修司)

(巻三十二)鍵穴に蜜ぬりながら息あらし(寺山修司) 1月9日日曜日 朝日俳壇賞が発表され、中村襄介、あらゐひとし、岸田季生、小関新の各氏が受賞された。中村襄介氏、あらゐひとし氏の句は好きで数多く書き留めている。 今日書き留めたのは、 なりゆきに任…

(巻三十二)鍵かけてしばし狂ひぬ春の山(攝津幸彦)

(巻三十二)鍵かけてしばし狂ひぬ春の山(攝津幸彦) 1月8日土曜日 細君が生協へ出かけ、ついでにベゴニアとアネモネを買ってきた。アネモネにもギリシャ神話の話があったはずだと言っていたので調べてみた。 https://hanatama.jp/anemone-coronaria.html 妹…

「浅草観音温泉 - 武田百合子」温泉天国 から

「浅草観音温泉 - 武田百合子」温泉天国 から浅草観音温泉の二階の窓ぎわに、立派ではない松の盆栽が二鉢置いてあるのが見える。もう少しで落ちてきそうだ。その並びの硝子窓を開けて、マッサージ嬢らしい人が首すじをのばして五重塔の方の中空を睨み、すぐ…