(巻十五)自転車のベル小ざかしや路地薄暑(永井龍男)

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7月7日金曜日

出勤の途中に入谷の朝顔市に寄ってみた。昨日からの市と云うことで、朝顔もやや精細欠いているようにも見受けられた。

朝貌や惚れた女も二三日(漱石)

鋭い自然観察のうえに詠まれた句であると感服いたしました。

朝の7時ころの市はそれほどの混雑でもなく、暇をしている若い衆から“一つ持ってけ、社長!”と啖呵を切られた。

気っ風よき啖呵のごとき涼気とも(高澤良一)

市の混雑は北千住と入谷の間の地下鉄日比谷線の混雑に比べれば屁のようなものである。

河童屁の水泡浮ぶや夏柳(安斉桜カイ子)

北千住駅で中目黒行きに乗ろうとしたのは6時45分ころであったが、ぎゅうぎゅうで乗れず、何本かやり過ごして北千住始発にやっと乗れた。
市を見物したあと、入谷駅から日比谷駅まで再度日比谷線を利用したが、入谷駅では、電車からはみ出している乗客の中に突入して何とか乗った。

群れて生き群れて干さるる目刺かな(石井いさお)

朝顔市は入谷交差点から言問通りに沿った歩道を鶯谷方向に開かれている。朝顔市は鬼子母神側の歩道で反対側の歩道にはたたんである屋台が並んでいた。
夜店が立つのであろうと、帰路銀座から再び日比谷線に乗り入谷駅で降りてみた。
歩道だけの夜店通りかと思っていたら言問通り歩行者天国にしての大騒ぎとなっていてDJポリスまで出動していた。
屋台でつまみを買って立ち飲みもありだったが、入谷交差点の角の“たけうち”という焼き鳥がビールケースを並べていたので、そこに腰を落ち着けた。煮込みでホッピーを頂いたが、煮込みはやや甘めであった。
まだ明るいうちに引き上げたが、相当盛り上がりそうな勢いであった。
この夏は夜祭りを巡ろうかな!