(巻十七)飛行機の一灯過る月見かな(新津富子)

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12月8日金曜日

毎朝NYTを買うが、今朝の一面は「常盤平団地」であった。一面だけではない。六面と七面も使い、写真もふんだんに載せている。
常盤平団地の高齢者の孤独と独居死を取材した長編記事である。

孤独死の窓の汚れの余寒かな(無京水彦)

懐かしい街であり、50年前の私はあのお洒落で気取っていてインテリ風のあの街に住みたいと憧れものである。
団地を作った方も入った方もあの頃は一生涯そこで過ごすとは考えていなかったろう。
今となってはエレベーターのない建物だから階段昇降で、それだけで外界とは隔絶してしまうだろう。

団地老いて昭和の桜いま盛り(中島修之)

今は夫婦と息子の3人でほかの団地に住んでいる。いずれはどちらか独居になるであろう。
うるさいが、一緒に居てくれるのだからありがたく思うことにした。
本屋に取り寄せをお願いしていた「藤井旭天文年鑑」が入ったとの連絡があったので、細君が喜ぶだろうと日を置かずに帰途立ち寄り頂いた。

煎餅を天球に見て胡麻の星(松井勉)

お渡ししたとき、食事のとき、細君が風呂からあがってきたとき、三回もありがとうと云われ、年鑑は化粧台に載せてある。