2017-12-27から1日間の記事一覧

「テンとマル - 丸谷才一」集英社文庫 別れの挨拶 から

「テンとマル - 丸谷才一」集英社文庫 別れの挨拶 から 句読点といふのは、本来はなくたつてかまはないものである。ここまででわたしは読点を一つと句点を一つ使つたけれど、これはもし何なら使はなくても別に間違ひではない。ただ現在の慣例に反しているだ…

(巻十七)行年に見残す夢もなかりけり(永井荷風)

12月26日火曜日 荷風のいい句がいい廻り合わせであたった。 才能と富に恵まれ、アメリカやフランスに遊学して、遊里に親しみ、踊り子と戯れた荷風とは比べものにならないが、まあ「見残す夢」は無いわけであり、勝手に共感している。 冬の路地荷風になつ…