(巻十六)芋売は銭にしてから月見かな(横井也有)

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11月7日火曜日

細君から図書の捜索命令が下りました。何しろ亀有と云うところは飲み屋は多いのですが南口界隈に本屋はございませんので、今のところ都内に出る私に「探して買ってきて。無ければ取り寄せを頼んで!」と命が下るのであります。

課題図書は:
「エミリーの求めるもの」モンゴメリ作、村岡花子訳、新潮文庫



さらに12月4日発売予定の
藤井旭天文年鑑2018年版」誠文堂新光社
の予約

を仰せつかりました。

乗換え駅の大型書店が便利なので、そこに立ち寄り先ずはモンゴメリを探しましたが見つかりませんでした。
手ぶらで取り寄せと予約をお願いするのも申し訳ないと思い、新潮文庫の中から「私の本棚」と云うエッセイ集を買うことにしてレジに向かいました。
「私の本棚」を買いながら、モンゴメリ天文年鑑のお願いをしますと、レジ横のおばさん店員が直ぐにデータの検索をして、「在庫が棚に出てますね。」と当方の不行き届きをチクリと刺してから、「取ってまいりましょう。」と云うことになりました。
予約の方は、一ヶ月も前からですか?と言外に漂わせながら伝票を切って下さいました。
町の小さな本屋さんとは違い、スーパーのようなスタイルのご商売ですから、手間をとられるのはお厭なのでしょうが本屋さんと読み手の関係って冷凍食品を買うのとちょっと違うと思うのは甘えでしょうか?
確かに文庫棚には著者の差し札が挿してありますが、著名・売れ筋作家のばかりで、モンゴメリなんかはそもそも目につくところには置いてありませんし、図書館の書架のように整然としているわけではございませんですよ!
新刊本を除けば買う本を決めて文庫の書架に来る客は僅かでしょう。つまり、文庫の書架は探すことを前提にして整理されてはいないのではないのでしょうか?


本棚に決まる本の座福寿草(津川絵理子)

さて、帰宅して「私の本棚」を捲って見ましたが、赤川次郎氏の作品を除けば、後は概ね、「若い頃は貧しくて本が買えなかった ー 努力して稼げるようになり思う存分本が買えるようになった ー 本が買えるようになるとドンドン買ってしまい本が溢れて困った ー そこで新築した家には本の量、特に重量、に耐えられる書架・書庫(お馬鹿は写真付き)を設えた ー 愉しきかなかな人世!」の構成のようでございます。
あるテーマで書かれた作品を纏めた随筆集では「私の酒」(中公文庫)の方が余程面白い!
先ず、酒の話は各氏勝手なことを書いているので本棚のような定形化が見られません。本のこととなると“知性”そのものズバリのことになるので“照れ隠し”が作用するのでしょうが、酒の話はザックバランで本音を披瀝しているからお話が面白い!

赤川次郎氏の作品はいずれコチコチいたし、ご紹介いたします。