(巻十八)踊つつ指がもの言ふ阿波育ち(長尾久子)

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5月24日木曜日

命よりも大事な年金手帳が行方不明になってしまいました。
一応私が管理者なのですが、細君が金庫に持って行ったのかも知れない。
しかし、なすりあってもしかたないので、先ずは管理者として自分の部屋の中をを探してみます。

年寄りの腰の花見の迷子札(一茶)

帰途上野駅6番線から土浦行きに乗ろうとエスカレーターを上がったら、二人連れの女性のバックパッカーが切符とiPhoneを持ってキョロキョロしていた。
客人が難儀しているとあれば!

旅人と一目で分る雪の道(小川龍雄)

出口はどこだ?が問いであった。
出口はいっぱいある。どこへ行きたいのであるか?と問い返す。
iPhoneの画面で地図でホテルまでの点々で示された経路を見せられた。
御徒町方向なので、ここのエスカレーターを下りて、左に折れ、またエスカレーターで下りると右手に改札口があるとお教えした。

さくらんぼ笑で補ふ語学力(橋本美代子)

さて、帰宅して手帳探しである。私は一つしかない小机の一つしかない引き出しを引っ張り出し、年賀状などを挟んでいるビジネスダイアリーをくまなく捲って捜索した。
年金手帳はそれほど小さなものではないからあれば出てくるはずであるがない!
小さな本棚に積んである年金関係ホルダーもファイルを一枚一枚折って確認したが、出て来ない。
無くてもすぐに年金が貰えないというわけではないが、モウロクし始めたのかと思うとやや情けない!
私としては、去る4月4日の水曜日に細君と銀行に行ってそこの金庫室の小部屋で内点したときに見たような朧気な記憶があるような気がするのだが。

朧から出られぬ月の光かな(抜井諒一)

しかし、細君の態度は鬼検事の如くであり、20年前の株券紛失事件まで持ち出して自白を迫るのである。

天高く事情聴取はつづきをり(櫂未知子)

これからは、末尾に色々なことの記録を残そう。