(巻二十)いつの世か目刺に詫びることあらん(横須賀洋子)

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9月26日水曜日

パソコンのマウスが今朝動かなくなってしまった。なぜだろう?パッドで動かせるが、どうもパソコンとかガラホとかは“何で?”が起きるので信頼できませんなあ。
あの句を挟みたいという時にエクセルから検索できるので電子媒体は確かに便利ですが、 大事な句集は紙媒体でも保管しています。
俳句は手帳式の元帳に筆写し、これをパソコンに打ち込んでデータ化していますが、このほかにブック型のノートに書き写し副本を作っています。副本はいくつも作っています。この書き写しの作業が句を染み込ませるのに宜しい方法だと思っております。

今日は成田空港にある事務所に最後のご挨拶に参りました。
空港から南部地区へのバスは一時間に一本にまで減便されてしまい往時の勢いはございません。
ご挨拶はサラッと済ませました。この歳ですから、これからの身の振り方も何もありませんので話は込み入らず立ち入らずです。
何しろバスが一時間に一本ですから空港まで戻るのも不便です。
倉庫と場外馬券売場あるだけの空港域外ですから、馬券売場で時間調整し、まだ土に親しんでいたいという老農夫婦が売り惜しんだ畑で育てる茄子などを愛でて時間を調整しました。茄子の花は淡い茄子紺で誠に結構な花でございました。

秋茄子の紺に曇りのなかりけり(江塚文男)

定刻に空のバスが到着し、終点の第2ターミナルまで貸切状態で運んで頂きました。この路線バスの命脈もいつ絶たれることか?

定刻にバス来てたたむ白日傘(栗城静子)

成田空港の帰途は京成八幡駅脇にある 荷風の地の古書店“山本書店”に立ち寄るのをいつも楽しみしておりました。これが最後になるわけではないでしょうが、今日も途中下車いたしました。
正統古本屋でして当然主は無愛想であり、今日の店番おばさんも仏頂面でございました。書架と書架の間の通路にも本が積み上げられていますので正面に向いて腰を折って下段を物色することはできません。
30分ほどいて、今日の獲物は、

「百年目 ー 新潮文庫編集部」

「お~い、丼 - ちくま文庫編集部」

いずれもアンソロジーって奴ですかねえ?
“丼”は文教堂の書架にありましたが、800円出して買う気にはなれずホっておいた本です。山本書店さんは300円を付けておりました。
“百年目”の方は250円でした。拾遺方針を理解しかねますが、コチコチしたくなる作品もありました。

玉丼のなるとの渦も春なれや(林朋子)

かつ丼の蓋の雫や春浅き(小川軽舟)

初夏や豚汁旨き牛丼屋(南十二国)

丼のついでに遅昼飯は青砥駅構内の三崎丸という寿司チェーンで海鮮丼にしてみましたが、海老は蒸し海老ですし庄屋より落ちますね。こうして見てくると庄屋はいいですね!

今日のコチコチ読書、

Was a scientist’s death murder or an ‘act of mercy’? - by Rick Rojas August 30 2018