(巻二十)世の中は色と酒とが敵なりどうぞ敵にめぐりあいたい(四方赤良)

イメージ 1

11月27日火曜日

西日暮里までで痛く消耗します。特に吊革につかまれないときに駅間で止まったり走ったりされますとグッタリしますねえ!

オフィスでは宿題の研修ビデオ学習の催促が来ていて、二本学習させて頂いた。あと短いのが4本あるようだ。居残りしてでも終わらせなくてはなりませんなあ。

午後は業界団体の講演会でTPPと日欧EPAのお話をうかがった。
三団体協賛なので各団体のご挨拶で始まったが、それぞれそつのないご挨拶で心穏やかにうかがえました。
続いてお役所の基調講演ですが、これも手堅いところは致し方ないので由しでござります。
続いて、EPAコンサルタントがポイントとなるところ、つまりは原産地資格についての基本的なところを説明した。コンサルタント氏はEUの場合、検証が厳しいことが予想されるので工程や原材料などの資料の整理や保管など社内体制を確立するよう繰返し力説していた。
続いてメーカーの事業部長らしき経験豊かな方が、メーカーとしての取組み、特に下請けなどとの原産地資格の連続した記録が課題である旨のなかなか実のあるお話があり、講演の締めは山形の酒蔵社長が日本酒の輸出振興と地理的表示GIについてなかなか重味のあるお話をされていた。日本酒は国酒であり、酒は文化である。酒の輸出は文化の輸出であると言う三段論法で聴衆を酔わせてくれました。

ここまではまったく其れらしい見事な講演会でございまして、聴衆も至極納得ご満足でごさいましたが、後半戦のパネルが実に締まらないみっともない芝居になってしまったのは誠に残念至極でごさいました。
講演をされた諸氏がパネリストですから、そちらは問題なしなのですが、肝腎の進行役が周りを引き立てると言うお役目を忘れてしまい。おまけに空回りの独善進行の時間無視で、苛々した聴衆はポツリポツリと退席を始め、遂にはゾロゾロと出口へ向かう有り様でございました。

学内の力関係もあっての進行役指名ではあったのでしょうが、あの大学も老害大学でしたか!との印象を持ったのはわたしだけでしょうか?

EPAとなると輸出振興、競争力の挽回という発想ですから講演者が輸出関連企業というのは解ります。聴衆も輸出関連企業の方々で占められていたのでしょうが、お役所は輸入のご担当で輸出の原産地規則相談をかわさざろう得ず、又輸入に関する照会相談についても通達未整備等で“頑張ります。”の答弁でございました。
制度は馴染むまでに時間がかかるでしょう。それまでにお役所の現場が輸入について矢鱈に突っつかないことを希望しますなあ。そういう状況下にあるのですから。

帰りは“ときわ”に寄るのにちょうどよい時間に亀有に着きましたので、暖簾をくぐりました。
いつもはホッピーですが、今宵は日本酒に致しました。あの酒蔵の吟醸酒など飲めませんが、清酒とは書いてあります。

“ときわ”の親爺は取っ付きは悪いが暖かい人だ。店には独居老人の爺たちが飯を食いに来る。中には本当にヨレヨレのじいさんも入ってきて一杯やって多分一日に一回の温かいものを食う。だが中には酒だけで飯を食うのを忘れてしまうじいさんも現れる。そういうじいさんに親爺は声を掛けて、“ちゃんと飯を食べて、味噌汁も飲まなきゃだめだよ。”と促し、励ましているのですよ。

今日のコチコチ読書、

「立食式 - 吉田健一」中公文庫 私の食物誌 から