本日の句歌

句歌控帳「立読抜盗句歌集(巻七)」


長閑(のどか)さや叱られている犬の貌(かお)(阪田昭風)


昨日は成田方面に出向き午後の暑い盛りにバス停で五六分待つはめになりました。
照り返しも強く、ぼーとしてしまう暑さでしたが、


おそるべき君等の乳房夏来る(西東三鬼)


という季節でもあり、悪いことばかりでもありません。


羅[うすもの]を ゆるやかに着て 崩れざる (松本たかし)


とはいうものの、崩さないためには、やや窮屈な下着をお召しのように見受けられ、脇から背中にかけてお肉がダブついている方々もおいでになる。


マネキンを下着で立たせ夏に入る(丸井巴水)


羅をお召しになって快適に夏を過ごし、意中の方を虜にしてください。


羅に透けるおもひを怖れをり(櫛原希伊子)


我が家に戻ると、細君から扇風機の羽が壊れたと報告を受ける。
電気屋さんには一台お願いしたとのことだか、品薄とのことだ。


そのころは嫌よ嫌よと扇風機(潤)