(巻八)フランスの一輪ざしや冬の薔薇(子規)

息子に時間ができたので、柏のビックカメラまでパソコンの購入に付き合ってもらった。

機種は東芝のT45に決めていた。

鍋焼きときめて暖簾をくぐり入る(泊雲)

白のつもりで行ったが、実物を見てみると汚れっぽそうだったので渋い金色にした。

その中の紺を選びし九月かな(木村三男)

ウイルスバスターほか、細かいことは息子と店員さんで決めてもらった。
水着買ふ母子その父離れをり(福永耕二)

お礼も含めて息子を昼飯に誘ったが、忙しいとのことで、どこかに消えて行った。

かわせみに杭置去りにされにけり(八木林之助)

それではと、東口から西口に移り、庄屋に入った。
海鮮丼をたのみ、高清水を一合お願いした。
酒は、受け皿の上に桝を置き、その桝の中にグラスを置き、このグラスに酒を注ぐのである。
グラスから酒がこぼれ、桝に流れ、さらに桝からもこぼれ受け皿が縁のところまで溜めるという、三段構えの、手のこんだ一合の酒であった。

また別の滝にならむと水奔る(三森鉄治)

パソコンのスクリーンのサイズは15・6なので、少し酔って持って帰ってたが結構重く感じた。

飲み干して重くなりたるビアジョッキ(平石和美)
いつ、使えるようにしてくれるのかは、わからない。