(巻十一)涼しさは葉を打ちそめし雨の音(矢島渚男)

7月26日火曜日

朝食は電気ビル裏のプロントでいただきますが、放送局の明番スタッフが飯を食いながらブレインストームをしています。
今朝は、高校野球のネタ探しをしています。坊主頭の減少、野球だけではだめで勉強にも励む野球部が増えてきて朝練廃止、夜も6時半迄のところがあるとコメントが入り、これと東京予選での強豪敗退との関連性をちょっと論じ、

朱夏の陽の影の重たき投手かな(林桂)

たかと思うと唐突に土用の丑の日についても話しに移っていて、鰻がないので鯰の蒲焼きが千五百円で売られているという話が出てきていました。鯰は養殖だという話から、近畿大学の養殖マグロ研究の話が出て築地場外での養殖マグロの売れ行きの話になり、

遣り過す土用鰻といふものも(石塚友二)

それが、呆気なく梅雨明けが例年より遅いと話に移り、水不足は大丈夫かと言う話になり、学校はプールをやっているとの話から、

雨欲しき国に日は入り蚊食鳥(室積徂春)

梅雨の連想で梅漬け、梅の不作、申年の梅は縁起がよい、申年は梅が不作、梅雨と梅干しの話

志ん生のびんぼう自慢梅漬くる(望月秀子)

一人が何の脈絡もなしにプラモデルの破壊を趣味とする人の話を出し、これがどういうわけか家庭での花火の衰退と浅草橋花火問屋街の現状へと膨らみました。

手花火の闇を小さく使ひけり(村越陽一)

兎に角話が縦横無尽に流れていきます。二十四時間話題を提供し続けるわけですから、ネタ探しも大変ですね!
ブレインストーミングのやり方としても参考になりました。